店長竹田の
「大後悔日誌」 |
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'05 諦めが肝心
'06 無駄な抵抗
'07 今日はこのへんで勘弁したる
'08 choSuchbe'chugh vaj bIHegh !
'09 性能の違いが、音質の決定的差でないということを教えてやる
'10 数を撃てばいいというものではない、よく狙え
'11 登頂をあきらめる勇気
'12 ベースキャンプで十分だ
'13 この音、おろそかには食わんぞ。
'14 どうして耳がほてるのかしら?これって本当?
'15 神は人間に一つの舌と二つの耳を賦与したるは、しゃべるよりも二倍多く聞くためなり
'16 やればわかる!! やらなければ、一生わからん!
'17 人生という試合で最も重要なのは、休憩時間の得点である。
'18 「できること」が増えるより、「楽しめること」が増えるのが、いい人生。
'19 年をとったから遊ばなくなるのではない。遊ばなくなるから年をとるのだ。
'20 速度を上げるばかりが、人生ではない。
'21 休息とは回復であり、何もしないことではない。
'22 目的を見つけよ。手段は後からついてくる。
'23 人生から返ってくるのは、いつかあなたが投げた球。
2023/12/23 2023年度 ベストバイモデル |
私の独断で選んだ 2023年度ベストバイモデルです。 価格 対 満足度 で選択しておりますので、上位選定モデルが下位に選定されたモデルより音が良いわけではございません。 ここ数年のオーディオの進化は目を見張る物があります。 特に低価格帯の底上げが大きく、入門クラスといえどもうまく組み合わせるとハイエンドに匹敵しうるクオリティを 感じさせる物すら出てきています。 高額モデルは、天井知らずに値上げを続け、不動産のような価格のモデルまで出てきましたが 高いから音が良いわけではございません。 本当に良い物は高価ですが、それ以上にその価格に首をかしげるようなモデルもたくさんございますので 後で後悔しないよう、購入前にじっくり検討されることをおすすめします。 これからご紹介する機材達は、その購入価格以上の満足度を与えてくれる、コストパフォーマンスの高いモデルです。 見た目はともかく、音楽を聴く道具として優秀な機材だと思いますので、機材選択の参考になさってください。 |
1位 DENON RCD-N12 110,000円(税込) ミニコンの皮を被った立派なオーディオ機器です。 アンプ、CDプレーヤー、ラジオチューナー、ネットワークプレーヤー、と多機能で、コンパクトですが その音質は、フルサイズオーディオ機器に劣りません。 さすがに、馬力が小さく大型スピーカーを浪々と鳴らす事は出来ませんが、駆動できる範囲のスピーカーを組み合わせてあげると 大化けするコンポです。 音楽をありのまま表現するため派手さはありませんが、虚飾を排しリアルな空間を再現することが可能な能力を持ちます。 HDMI ARC 入力を持ちますのでリビングでテレビと組み合わせることも可能ですので、家族のためという理由付けをして 奥様の許可も取りやすいのではないでしょうか。 これと Paradigm MONITOR SE ATOME 定価 55,000円(税込)を組み合わせれば、十分にピュアオーディオとして 音楽を楽しむことが可能となります。 入門用にも、サブシステムにもおすすめできるコストパフォーマンスの高いモデルです。 |
2位 WIRE WORLD Chroma8 LANケーブル 1m 24,200円(税込) Roon再生を行う上で、大きな障害となるのがLANケーブルです。 通常のシステムの場合3本必要となるので、高額なケーブルを3本導入してしまうと、それだけで予算がなくなってしまいます。 そのため、比較的安価で良質なケーブルを探していたのですが、やっと見つけました。 実売価格であれば、3本で6万円ほどでそろえることが可能ですので、ギリギリ許容範囲ではないでしょうか。 もちろん、音質は十分に良質です。 データ再生において特に重要なS/N比が高く、にじみも少ないです。 広く透明度の高い空間に、にじみの少ない音像を描き出すことが可能なケーブルです。 現実的な価格帯では、トップクラスの能力を持ちますので長くご愛用いただけると思います。 |
3位 iFi LAN iSilencer 15,950円(税込) データ再生を行う上で、必須であるにもかかわらず、オーディオグレードの物が開発されていない機材が ルーター(無線機)です。 ルーターはオーディオ用途を考慮されていないため、盛大にノイズを吐き出しています。 何も対策せずにオーディオ機器に組み込むと、そのノイズがそのまま入ってきてしまい S/N比に大きなダメージを負います。 その対策として、データ再生初期に試みられていたのが、光絶縁装置の組み込みでした。 光絶縁装置の本来の用途は、信号の長距離伝送のためであり、こちらもオーディオ用途ではありませんが 汚染された信号を一度光信号へ変換することにより、データのみのプレーンな状態にするという考え方は大当たりで 一部の先鋭的なマニアの間で静かに広まっていました。 しかし、この方法は専門的な知識を必要とし、機材点数の増加もあり一般的ではありませんでした。 それを一気に解決したモデルが EDISCREATION FIBER BOX2 231,000円(税込)でした。 高価にもかかわらず、入荷即完売を繰り返した大ヒットモデルです。 効果的な装置で、その価格に見合うだけの能力を持っていましたが、光絶縁装置のみに20万円という投資が出来る 方は限られています。 その必要性は十分理解しても、価格が障害となり導入に躊躇していた方々の救世主となったのがこの iSilencer です。 光変換は行わないため FIBER BOX2 ほどの大きな効果はございませんが、価格以上の大きな効果がありますので データ再生を行う方は最低でも1台はお使いいただきたい、必須級のアイテムです。 |
4位 KOJO Crystal-E-G 85,800円(税込) これは、今年一番驚かされた機材です。 その効果は大きく、アンプを交換したほどの大きな音質向上が得られました。 この種類の機材は、接続する相手によりその効果が大きくぶれるため、一律での評価が難しいですが うまくはまると、恐ろしいほど良く効きます。 ハブや、PC、Nmode(1bit)アンプには特に効果的です。 接続する場所により効果が変わりますので、複数箇所に接続可能な場合は、いろいろ試してみるのもおすすめです。 機材も落ち着き、安定して良い音が出せるようになったシステムをさらに一歩進めることが可能なアクセサリーです。 |
5位 DENON DNP-2000NE 275,000円(税込) DENONさん入魂の高級ネットワークプレーヤーですが、今回は USB/DAC として 5位 に選定しました。 現代オーディオにおいて、ネットワークプレーヤーに Roon Ready 対応は必須だと考えています。 残念ながら、このモデルは Roon Ready 非対応のため、USB/DAC として評価しました。 とはいえ、USB/DAC として、大変優秀です。 内部を見るとしっかりと物量投入してあり、この価格が信じられないほど充実した内容です。 まさにベストバイにふさわしい内容で、実売価格から考えると安いと言っても良いと思います。 DENONさんの入門クラスの充実度は素晴らしく、おかげで斜陽産業と言われるオーディオの世界に 新しい方を呼び込むことが出来ています。 本当にありがたいことで、オーディオが趣味として生き残ることが可能となりそうな未来が見えてきました。 このモデルは入門用としては高価ですが、次のステップを目指した場合の指標となり得ると思います。 あとは、このモデルが Roon Ready に対応してくれるのを祈りつつ、来年を迎えるだけです。 Roon Ready に対応していれば、順位は 1位でした。 この価格帯におすすめ Roon Ready対応ネットワークプレーヤーがないのです。 iFi NEO Stream がありますが、こちらは光絶縁装置混みでの評価ですので 単純なネットワークプレーヤーとしての評価であれば、こちらが上です。 最も、こちらをメインネットワークプレーヤーとして導入する場合、FIBER BOX2 必須となりますので 総額 40万円オーバーとなり、NEO Stream と比較する対象では無くなります。 Roon Ready 対応となれば、再度ベストバイ選定の候補に入れますので 来年のベストバイ 1位 の筆頭候補です。 |
6位 Silent Angel Z1 Plus 1T 495,000円(税込) Roon 再生を行うためには Roon 本体を動作させるPCが必要です。 ですが、オーディオラックにPCを組み込む事に精神的な抵抗を感じる方が多いように感じます。 もちろん音質上のメリットも大きいですが、その精神的な抵抗をも取り払ってくれるRoon用サーバーとして開発された Z1 の後継機となります。 操作は全てスマホかタブレットで行いますので、オーディオラックにモニターやキーボード等を設置しなくても大丈夫です。 Roon サーバーとしての音質は大変良質です。 現在、世に出ているRoonサーバーとして上から4番目の音質だと思います。 追加されている 1T ストレージが大きな価格上昇の原因となっていますので、これが無くなれば・・・ もっと順位が上がりますね。こちらも来年の課題でしょうか。 |
7位 LUMIN U2 MINI シルバー 495,000円(税込) デジタル機器の良い点は、ファームウェアの更新によりその実力が向上する点です。 LUMIN のネットワークプレーヤー群も同様で、ファームウェアアップデートにより日々音質が向上しています。 さらに、LUMIN 開発陣のスキルも向上しているようでハードの音質向上も感じます。 ハードとソフトの両輪で音質向上を果たしている LUMIN はネットワークプレーヤーの一押しです。 その LUMIN の最も安価なモデルである U2 MINI を 7位に選びました。 このモデルはトランスポートですので、別途 USB/DAC が必須となります。 そのため、おすすめUSB/DACの DENON DNP-2000NE と組み合わせた場合 77万円という高額なシステムとなってしまうのが 弱点ではあります。 ですが、この組み合わせが聞かせてくれる世界は素晴らしく、価格に納得していただけると思います。 100万円以内のシステムでは、同じ LUMIN T3 990,000円(税込)くらいしか対戦相手が思い当たりません。 |
8位 Bricasti Design M3 990,000円(税込) 生産完了から12年たつにもかかわらず当店の古くからのお客様にご愛用者の多い SOULNOTE dc1.0 ですが 16bit 44.1KHz 専用DACであり、さらに、遅延がある(データが音になるまで0.5秒ほど遅れます)ため、画像とのシンクロが出来ない等 の弱点がありながら、代わりとなり得るDACが存在しないため交換することも出来ませんでした。 そこへ、ようやく代わりとなり得るDACの登場です。 dc1.0 の音をそのままに、レンジを広げ解像度を上げ、情報量を増やしたイメージで、きちんとやかましい音も再現可能です。 最近の音作りは上品に品良くまとめるのが流行で、この機材のように分厚く、勢いがあり、力強いDACは珍しいです。 最近のDACの音に物足りなさを感じている方におすすめできる貴重なDACです。 残念ながら 1月25日(水) より値上げとなり 1,155,000円(税込)となります。 ご検討中の方はお急ぎください。 |
9位 日本テレガートナー M12 SWITCH PREMIUM 668,800円(税込) このモデルはベストバイに入れるかどうか最後まで悩みました。 ハブですよ。電気屋さんでは同様の機能を持つ物が980円で売っています。 それが60万円! ベストバイとは言えないのではとの葛藤もありましたが、それでも選んでしまいました。 なぜ、ハブでこんなにも音が変わってしまうのでしょう。 60万円という価格が安く感じるほどの、音質向上が得られてしまいます。 予算100万円であれば、市販のハブと100万円のネットワークプレーヤーより このハブと10万円のネットワークプレーヤーの方が音が良くなりますと断言できるだけの能力を持ちます。 それほどハブが音質に与える影響力は大きいため、ここで選定しないわけに行きませんでした。 もし、これからネットワークプレーヤーを購入しようと検討中の方がいらっしゃいましたら まずは、オーディオグレードハブの導入をお勧めします。 こんな高価なモデルで無くて大丈夫です。Silent Angel N8 49,940円(税込)で問題ありません。 さらに追加で iFi iSilencer 15,950円(税込)を購入しましょう。 そして、余った予算でネットワークプレーヤーを購入しましょう。 そちらの方が、最終的に出てくる音質は上となります。 それほど、ハブと絶縁装置は音質に絶対的な影響力を持ちます。 まず、オーディオグレードハブと絶縁装置を購入して、余った予算でネットワークプレーヤーを購入するのが 高音質再生への近道です。 |
今回のベストバイは 9位 までです。 予定通りであれば残りの枠には Qobuz が入ったはずなのですが、残念ながら延期となってしまいました・・・ |
番外編 EDISCREATION BACH 2,750,000円(税込) ベストバイに入れるには高価過ぎますが、購入後の満足度という考え方で言えば、安く感じるかもしれません。 それほど、隔絶した音質を誇る Roon サーバーです。 データ再生は価格に比例して高音質になるという、アナログオーディオでは考えられない傾向があります。 アナログオーディオの世界では、100万円の機材と200万円の機材の音質差はせいぜい1割です。 100点を110点にするのに100万円かかるのです。 これが、アナログオーディオの常識でした。 ですが、データ再生の世界では、70万円を275万円にすると 100点から200点になります。 音質を倍良くするのに、4倍ほどの予算で可能です。 そもそもアナログオーディオの世界で音質を倍にすることは困難です。 ですが、データ再生ではそれが可能なのです。 まだまだデータ再生の頂点は見えません。 さらに上がありそうです。 高音質再生を目指すと、データ再生から逃れる事は出来なくなりつつあると感じています。 |
2023/12/21 残念なお知らせです。 |
今回は、大変残念なお知らせです。 今か今かと、楽しみに待っていた Qobuz のサービス開始ですが、延期が発表されました。 今回の延期は、e-onkyo musicからQobuzへの音源データの移行に伴い生じた課題が原因でございます。 とのことで、開始日未定という何とも残念な発表がございました。 楽しみにお待ちいただいていた方も、たくさんいらっしゃったと思います。 中止では無く、延期ですので残念ではありますが来年に期待を繋ぎましょう。 |
2023/12/16 KOJO Crystal E-G 定価 85,800円(税込) |
申し訳ございません。もっと早くお知らせするべきでした。 まさか、こんなに良くなっているとは思わず、今まで放置していました。 以前、ご紹介した KOJO さんの仮想アース Crystal E の上位モデルが発売されました。 正確には今年の夏に発売になっていました。 オリジナルモデルである Crystal E が 37,840円(税込) ですので、倍以上の値付けとなり さらに、アクセサリーとしては高額なため、今まで試聴せずに放置しておりました。 昨日、お客様よりノーマル E と E-G ではどれくらい違うのですか、というお問い合わせをいただき ようやく試聴しました。 もっと早く試聴するべきでした。 ノーマルモデルである Crystal E も 良質で効果的なアクセサリーでしたが、上位モデルである Crystal E-G はさらに凄みを増しました。 |
サイズに変更は無く、内蔵されているプレートの研磨精度を上げ、Crystal Ep で開発された特殊コンデンサが 6個も 追加されています。 ノーマルモデル Crystal E は吉田苑リファレンスシステムに2台常設されているため、この2台を上位モデル E-G へと交換 しつつ試聴を行いました。 接続箇所は ハブ の日本テレガートナー M12 Switch PREMIUM へ1台 Roon サーバーのEDISCREATION HAYDN へ1台使用しています。 まず、ハブに接続しているノーマル E を E-G へ交換しました。 驚きました。にじみが減り、ぐっと見通しが良くなり、エネルギー密度が上がります。 スピードも速くなったように感じます。 接続するまで、ここまで大幅なグレードアップが可能とは予想しておりませんでしたので、思わず笑ってしまいました。 人は、良い方向で想定外な事が起こると、知らずに笑ってしまうのですね。 それほど、驚きに満ちた大幅なグレードアップでした。 あまりの効果に、もう一台出してきて今度は Roon サーバーへ接続しているノーマル E を E-G へ交換しました。 先ほどほどの劇的な向上は得られませんでしたが、こちらもかなり大きな音質向上が得られれました。 オーディオ機器の評価で「劇的」という表現は、あまり使用したくありませんが(実際劇的な向上など滅多に起こることではありません) 吉田苑試聴室の音質は、この2台の変更だけで 1 割以上向上しました。 私が、数年にわたり追い込んできたシステムの音質を 1割以上 向上させる事が可能なアクセサリーなど、ほとんど存在しないと思います。 アンプや、スピーカーの変更に匹敵しうるグレードアップが果たせたと感じています。 アクセサリーとしては大変高価なモデルですが、この効果を知ってしまうとお知らせしないわけにはいきませんでした。 大きな注意点がございます。 このアクセサリーは、システムクオリティが高いほどその真価を発揮します。 まずは、足下をしっかり固め基礎能力を高めてから、この Crystal E-G を追加してみてください。 滅多に感じることが出来ない 「劇的」 と表現できるレベルの音質向上を体験できると思います。 追伸です。 お問い合わせの多い 「Qobuz」 ですが、まだベータテスト中です。 なんとか、契約できないか試行錯誤しましたが、まだ難しいようです。 もうしばらくお待ちください。 幸いにして、私はアメリカのアカウントを入手できたため吉田苑店頭では Qobuz の音がご視聴可能です。 予想できていたことではありますが、TIDALと音質が違います。 理由はいくつか考えられますが、サーバーマシンの違いによる影響が大きいのではないかと想像しています。 かなり、TIDALよりQobuzの方が音が良いのです。 日本正式サービス後も同様の現象が確認できた場合、TIDALからQobuzへ変更すべきと思いますので こちらでご報告させていただきます。 |
KOJO CrystalEG |
2023/12/02 WIRE WORLD LAN ケーブル Chroma8 定価 27,500円(税込)2m |
Roon再生を行う機材をそろえる上で、大きな障害となる物に LANケーブルがあります。 最低でも3本必要なのですが、良い物をそろえると 7万円が3本でLANケーブルだけで21万円もかかります。 普通に考えると、とてもそこまでは出せませんので、比較的安価で良いLANケーブルを探し続けておりました。 現実的な価格帯としては、3本で10万円までが精一杯だと思いますので1本3万円ほどまでで自信を持って おすすめできるケーブルを探していたのですが、ようやく納得できるLANケーブルを見つけたのでご紹介です。 |
良い機会ですので、おすすめLANケーブルまで含めて一気に比較試聴を行いました。 画像上から 当店、リファレンスLANケーブルの 日本テレガートナー MFP8 IE GOLD 2m 83,490円(税込) 入門クラス代表 DELA C100 2m 6,000円(税込) FIDATA HFLC 1.5m 68,200円(税込) AIM NA9 2m 137,500円(税込) WIRE WORLD Platinum Starlight8 2m 209,000円(税込) WIRE WORLD Starlight8 2m 60,500円(税込) WIRE WORLD Chroma8 2m 27,500円(税込) 試聴環境は以下となります。 信号の流れ順に 無線子機 光絶縁装置 日本テレガートナー OPT BRIDGE 1000M ハブ 日本テレガートナー M12 Switch PREMIUM Roonサーバー EDISCREATION HAYDN 光絶縁装置 Ediscrieison FIBER BOX2 ネットワークトランスポート LUMIN U2 Silver / Black DAC Mola Mola Tambaqui 試聴は 2台目の光絶縁装置 FIBER BOX2 と ネットワークトランスポート U2 間 の LNAケーブルを差し替えて行いました。 改めて一気に試聴してみて感じましたが、LANケーブルの違いによる音質変化は、純粋にクオリティ変化です。 音色はほぼ変わりません。 アナログケーブルのように、音色や帯域バランスが大きく変化する事はございませんので システムクオリティが低い状態では大きな違いを表現できません。 ある程度、システム全体の能力が向上してから、最後の仕上げとして LANケーブルを導入するのが良いと思います。 最終段のLANケーブル交換での比較試聴でしたが、グレードの高いケーブルを入れると 明らかな音質向上が得られましたので、1本だけ良いケーブルを入れても改善効果が得られます。 3本とも同じケーブルを使うのでは無く、ご予算に応じてほどよくブレンドして導入するのも良いと思います。 軽いインプレッションと共に各ケーブルのご紹介です。 基準として、当店リファレンスLANケーブルからご紹介です。 日本テレガートナー MFP8 IE GOLD 2m 83,490円(税込) 高い S/N比 をベースとし、情報量も多く、空間も前後左右高さ、全てにおいて正確に表現する 基準点として使用できる、信頼できるケーブルです。 迷ったら、これを導入しておけば後悔しないと思います。 ただ、堅くて取り回しが悪い点が弱点です。 DELA C100 2m 6,000円(税込) 市販品の1,000円ケーブルよりは良いですが、線が太くなり大雑把な表現となります。 空間もスピーカー間にこぢんまりとまとまり、広がりが物足りません。 FIDATA HFLC 1.5m 68,200円(税込) あまり話題になりませんが、テレガートナーケーブルが堅くて使えないという、柔らかいケーブルご希望の方に おすすめしていたケーブルです。 標準的ケーブルで、全ての点で良い意味で普通の能力です。 AIM NA9 2m 137,500円(税込) 音数が多く、にじみが少ない良質なケーブルです。 日本テレガートナーと同等以上のクオリティを持ちつつ、比較的柔らかく取り回しが良い点が高評価です。 WIRE WORLD Platinum Starlight8 2m 209,000円(税込) 多数のLANケーブルを試聴してきましたが、日本テレガートナー を超えると感じた 数少ないモデルです。 音数が多く、特に高いS/N比が好印象です。 私が試聴したLANケーブルの中でも、トップクラスの静けさを持つと思います。 奥行き方向の表現力が特に高く、にじみもほぼ感じません。 最高峰の1本をお探しの方におすすめします。 1mですと 126,500円(税込)ですので、奮発して1本だけ導入するのも良いと思います。 WIRE WORLD Starlight8 2m 60,500円(税込) 価格の割に上質なおすすめケーブルです。 日本テレガートナー等の高額品導入が難しい場合、それに近いクオリティを比較的現実的な価格で 入手可能です。 S/N比良好で空間表現力も高いです。高さ方向がやや弱いですが、価格を考えると頑張っています。 この価格帯では頭一つ抜け出たおすすめケーブルです。 WIRE WORLD Chroma8 2m 27,500円(税込) 上位モデルと比較すると、奥行きの表現力が弱い点や、少し甘くなる解像度、輪郭のにじみ等 不満はございますが、あくまで上位モデルと比較した場合です。 3万円まででは飛び抜けて優秀なケーブルだと思います。 オーディオグレードLANケーブルとして、十分なクオリティを持ちますので まずは、ここから始めれば大きな不満無く長く使えると思います。 他にも、以前よりおすすめしている AIM の NA2 シリーズもございますが、こちらも価格の割には 頑張っています。 DELA C1 ではご不安な方におすすめしますが、もう少し頑張れるのであれば Chroma8 をおすすめします。 さらに WIRE WORLD製LANケーブルは取り回しが良いという、大きな魅力があります。 |
これが 日本テレガートナー 製ケーブルを曲げたところです。 これ以上曲げるのは困難で、かなり堅いです。 |
対して、こちらが WIRE WORLD 製です。 この圧倒的な柔軟性! 上位モデルも同様の柔軟性を持ちます。 ラックと壁の間が狭く、堅いケーブルは使えないという方にぴったりです。 取り回しが良く、音まで良いという希有な性能を持つケーブルですのでおすすめです。 |
WIRE WORLD LAN ケーブル
Platinum (Silver) /
Starlight8 (赤色) /
Chroma8 (黄色) |
2023/11/04 Qobuz 正式サービス開始決定のご報告です。 |
皆様、ついに Qobuz(コバズ) の正式サービス開始のアナウンスが届きました! この日をどれほど待ち焦がれたことでしょうか。 これで、ようやく日本もハイレゾストリーミング後進国と言われずにすむようになります。 数年前に TIDAL 正式サービス開始予定とのアナウンスが流れてから、この日まで本当に長かったです。 Qobuz サイト |
サービス開始予定は 12月 となっています。 遅れないことを祈りましょう。 料金は 月額 1,280円(税込)からとなっています。 日本での、ストリーミングサービスの月額価格は税込1,280円から*の予定です。 ほっとしております。 ここまで来れば、さすがに日本撤退は無いと思いますので、期待してサービス開始を待ちましょう。 |
2023/10/26 東京(横浜)試聴会、ご来場ありがとうございました。 |
東京(横浜)で行いました試聴会へ、多数のご来場をいただき誠にありがとうございました。 久しぶりの開催であり、会場も変わり、さらに Roon メインのイベントという、風変わりな試聴会でしたので お客様が少なかったらどうしようかと心配していたのですが、開場と同時にご来場いただき 閉店まで、お客様が途切れること無くご滞在いただきました。 皆様のおかげで、無事試聴会を終了することが出来たことを心からお礼申し上げます。 ありがとうございました。 一点だけ、残念な点がございました。 私の準備不足が原因ですので、そのときにご来店いただいていたお客様には深くお詫び申し上げます。 2日目の14時頃でしたでしょうか。 お客様より Paradigm PERSONA 9H のご試聴希望を受けて、私自身この開場で鳴らしたことが無かったので ものは試しと、鳴らしたのですが、ひどい音がしました。 PERSONA 9H はARCという機能を持ち、設置後に付属マイクで測定して、自動でその部屋に合った 周波数特性に合わせる事が可能です。 ですが、この日は測定せずにそのまま鳴らしたため、本来の性能の2割も実力を発揮できなかったと思います。 特に低域が暴れて、空間も出ず、平面的な空間がスピーカーの真ん中に集まるという 滅多に無い、まずい音が出てしまいました。 中高域のエネルギー密度が、驚くほど高く、実力の片鱗を感じることができはしましたが このスピーカーの実力は全く発揮できませんでした。 この流れで、同様のARC機能を持つ Founder120H も鳴らして、こちらも失敗でした。 この2本のスピーカーの本来の音はこのような悲惨な音ではありません。 ARC 機能の本気を是非とも聞いていただきたく、お時間が取れる方は是非 PDN 様に予約して きちんと調整された ARC スピーカーの威力を体験してください。 とても同じスピーカーとは思えない、深く、広い世界を体験できると思います。 この事以外は、ほぼ問題無くお楽しみいただけたかと思います。 特に Roon コアによる音質差に皆様興味があったようで、Roonコア 4台の比較試聴 Z1 / Z1 PLUS / HAYDN / BACH は好評でした。 「Roonコアでこんなに音が変わるとは思わなかった。」 という感想をたくさんいただきました。 初日は飛び入りで Fundamental の鈴木さんにご来場いただき、途中で Fundamental 試聴会 にも なっていたのは、吉田苑試聴会ではよくある光景で、私も楽しませていただきました。 「データ再生の事は良く分からないけど遊びに来た。」 という、ある意味最もご来場いただきたかったお客様層にも遊びに来ていただけた点もうれしかったです。 アナログレコード、CD、に続く新しいオーディオの形をご体験いただく事が、今回の目的の一つでもありましたので 少しでも新しい世界を感じていただけると、大変ありがたいです。 予定通りであれば、来月には Qobuz(コバズ) が正式サービス開始されるはずですので Roon 普及の大きな後押しになると考えています。 まだ Roon に触れていない方は、Qobuz 正式サービス開始に合わせて、ここで導入から設定について 詳しく解説予定ですので、この機会に是非 Roon の世界をのぞいてみてください。 あと 1週間もせずに 11月になるという状況にもかかわらず Qobuz サイトが沈黙を守っているのが不気味ですが・・・ 本当に大丈夫なのでしょうか。 ここで心配しても意味ありませんので、来月にはきっと Qobuz 祭りが始まると期待しましょう。 繰り返しになりますが、試聴会へご来場いただきました全てのお客様に感謝申し上げます。 皆様の笑顔が私の最高のモチベーションとなっており、次回も頑張ろう!と思えます。 本当にありがとうございました。 |
2023/10/06 DENON RCD-N12 定価 110,000円(税込) |
DENONさんの新製品 RCD-N12 を展示導入しました。 最初にお伝えしておきます。 これは、見た目とは違い完全なオーディオ機器です。 ミニコンに見えますが、家電製品のミニコンではありません。 11万円の立派なオーディオ機器です。 |
横幅 280mm のミニコンサイズです。 CDプレーヤー、FM/AMチューナー、アンプ、ネットワークプレーヤー機能、Bluetooth送受信機能、USBメモリ再生を持つ 多機能モデルです。 MM対応のフォノイコライザーも内蔵しており、現代オーディオとして必要な機能をこれでもかというほど 詰め込んでいます。 |
入力端子部です。 特に重要なのは、HDMI ARC 端子がついている点です。 この端子とテレビのHDMI ARC 端子を接続すれば、テレビの音声が鳴らせるようになります。 HDMI端子の付いたオーディオ機器は少ないのでとても便利ですね。 音質ですが、「ミニコンとしては。」という前置きが必要無いほどに、ちゃんとした音が出ます。 ちゃんとしすぎているため、逆に入門者の方からすると物足りない音に聞こえる可能性が高く 玄人向けミニコンサイズ、正統派オーディオ機器という感じです。 派手な音や、ブーストされた低音は一切出ません。 10万円でこれだけ多機能ですので、同価格帯のフルサイズ機器である DENON PMA-900HNA と比較すると いろいろと、見劣りしてしまいますが、テレビと接続できコンパクトでリビングにも置けるというメリットは大きいです。 PMA-900HNE はアンプとネットワークプレーヤー機能だけですので、CDプレーヤーまで付いてくる RCD-N12 と比較するのは可哀想ですね。 ですが、つい、比較してしまうほど真っ当な音がするのです。 |
視聴は、CDとネットワークプレーヤー部で行いました。 せっかくですので、同一音源で比較試聴も行います。 まず、使用するスピーカーの選定です。 少し、価格的にアンバランスですが、素直で機材の素性が分かりやすいため、初視聴の際の定番となっている Paradigm Founder40B を接続しました。 すごく頑張っているのですが、ウーハーが制動できずに低域が暴れます。 馬力(制動力)はそこまで無いようです。 少し軽めの Paradigm MONITOR ATOM-FT を繋いだところ、気持ちよく歌い出したので 視聴はこちらで行いました。 まず、CDでの視聴です。 10万円で購入できる、アンプ+CDセットとして十分に納得できるクオリティです。 音数がやや少なく、低域の解像度が甘めですが、表現される空間が広く、現代型システムとして 十分な空間表現力を持っています。 やや淡泊に過ぎるところがあり、トーンコントロールで低域を少しブーストしたい気持ちが起こるほどです。 CDを聞く際は、積極邸にトーンコントロールを使用した方が良いかもしれません。 次に、ネットワークプレーヤーで Amazon Music を視聴しました。 音源はCDと同じです。 あきらかに、こちらの方が高音質です。 CD再生時を100点とすると、Amazon Music は140点ほどでしょうか。 CD再生時と比較して、音のにじみが減り、解像度が上がり、情報量が増え、定位が向上し、空間がさらに広がり エネルギー密度が向上します。 基本的にネットワークプレーヤー部を使用して、Amazon Musicに無い音源のみCDで聞く事になると思います。 と、ここまで書いて、Amazon Music 視聴時に70万円のハブと30万円の光絶縁装置を挟んでいたことを 思い出しました。 いくら何でもこれは不公平です。 今から、すべて外してWi-Fi接続で視聴し直してきます。 ハブ等をすべて外して、Wi-Fi 接続で視聴しなおしてきました。 まだ、ネットワークプレーヤーの方が有利ですね。 先ほどのような絶対的な差は無くなり CD100点とすると Amazon Music 110点でしょうか。 いずれにしても、基本的にはネットワークプレーヤーでお使いになることをお勧めします。 さて、ここで問題です。 ネットワークプレーヤーで使用する、つまりCDは聞かないと開き直ってしまえば この機材のアドバンテージであるCD内蔵に意味が無くなります。 すると、PMA-900HNE という選択肢が大きく浮上してきます。 AmazonMusic(ネットワークプレーヤー)用としてしか使用せず、テレビも接続せず ただストイックに音質のみを追求するのであれば PMA-900HNE を CDも聞きたいし、テレビも繋ぎたい、コンパクトで小さな箱が良い場合は RCD-N12を おすすめします。 先にも書きましたが、フラットバランスで良い意味で特徴の無い音がします。 きれいに広がる空間を楽しむ機材ですので、空間型システムとして真価を発揮します。 ミニコンらしい、重低音や、きらびやかな音は出ませんので、その点はご注意ください。 |
DENON RCD-N12 オールインワン・ネットワークレシーバー RCD-N12K
ブラック /
ホワイト |
2023/10/01 SFORZATO DST-Lacerta(ラケルタ) 定価 149,600円(税込) |
PCオーディオ黎明期からネットワークプレーヤー一筋に開発してきた SFORZATO さんの新製品 DST-Lacerta が発売となりました。 合わせて、専用アプリ「Taktina」も公開されました。 |
ipad下の、小さな箱が DST-Lacerta です。 メーカー発表では、商品説明が 「RJ45(有線LAN)入力、USB出力のDDコンバーター」 となっており 正直、何をする機材なのか分からず困惑しました。 有線LANで入れて、USBで出す・・・??? Diretta ターゲットであれば、そう記載するでしょうし、これは一体何だ? と、思っていたのですが、何のことは無い、普通の ネットワークトランスポート(DACの無いネットワークプレーヤー) でした。 紛らわしい書き方ですよね、最初からネットワークトランスポートと記載してくれれば、無駄に悩まなくて 良かったのですが。 |
手のひらサイズのコンパクト筐体で、ラックの裏側に落とし込んで使用できますので、邪魔になりませんし 奥様にだまって、こっそり導入してもバレません。 このサイズですので、電源は内蔵せずに外部のACアダプター方式です。 このACアダプターを上質な物へ変更すると、大きな音質アップが図れますので、おすすめです。 今回の視聴は、付属ACアダプターで行いました。 おさらいを兼ねて、この機材に何ができるかをご説明いたします。 ネットワークプレーヤーとは、ネットワーク上(インターネット上)の音源を再生するための音楽再生機器です。 有名なところでは amazon music 等のサブスク(月額課金方式)音楽配信サイトと契約して その音源(約1億曲)を再生可能となります。 そして、機材ごとに契約可能な音楽配信サイトが決まっており、お使いになる配信サイトに合わせて ネットワークプレーヤーを選択することとなります。 この DST-Lacerta は対応機材の少ない amazon music に対応しており、貴重なモデルとなっています。 他にも、TIDAL / Qobuz に対応しており、メジャーなハイレゾ配信サイトは網羅しています。 さらに、現時点ではまだ申請中で使えませんが、将来的に Roon Ready にも対応予定と聞いております。 もう一つの機能に Diretta 対応があります。 Windows PC にDiretta専用ドライバーをインストールすれば、PCの音楽再生ソフト(Roon 含む)から Diretta接続で再生可能です。 現在、Windows 店頭デモ機 HAYDN を貸し出し中のため、本日は視聴できないのが残念です。 戻り次第、Diretta接続での視聴も行います。 今回の視聴は、DST-Lacerta 最大のアピールポイントである amazon music で視聴を行いました。 専用アプリ「Taktina」にて操作します。 |
音源一覧に amazon music が表示されました。 思わず喜びの声を上げてしまいました。 ここまで来るのは、本当に大変だったと思います。 小さな、オーディオメーカーが巨人 amazon と契約することは、並大抵のことではありません。 amazon からすると、オーディオマーケットは無視して良いレベルの極小マーケットであり 全く相手にされていないのです。 それを、根気強く交渉を重ね、ここまで到達したことは、それだけで賞賛に値すると思います。 お疲れ様でした、そしてありがとうございます。 今まで、amazon music に対応したメーカー(操作アプリ)は 4個ございました。 DENON と Marantz 用の HEOS Silent Angel 用の Vit OS Orbiter Bluesound 用の BluOS KEF用の KEF Connect そこへ今回 「Taktina」が仲間入りしました。 一般的に、amazon 操作用アプリの評価は低いです。 他社(TIDAL等)と比較してその操作性は著しく悪く、大きなストレスの要因となっておりました。 しかし、今回の「Taktina」は大変使いやすくなっており、予想外の快適さに逆の意味で困惑してしまいました。 amazon の操作がこんなに簡単で良いのか?? という驚きです。 まだ、開発されて間が無く、小さなバグがあります。 いくつか気になったのが、ギャップレス再生非対応な点と 再生しつつプレイリストを消去しようとすると固まる点でしょうか。 固まったら、本体の再起動(電源を抜いて再度電源を入れる)で直ります。 おそらく、これからバグ取りが活発化すると思いますので、しばらくは生暖かい目で見てあげてください。 操作の点で戸惑ったのが、アルバムをまるごとプレイリストに入れる方法です。 アルバム表示画面で、アルバムを長押しすると丸ごとプレイリストへ登録可能です。 等など、細かな問題点があることは確かですが、それでもこの快適な操作で amazon が再生できることはありがたいです。 amazon music を最も快適に操作できるシステムだと思います。 |
聞きたいアルバムを長押しすると、左側のプレイリストへ登録するポップアップが表示されます。 DST-Lacerta はDACを内蔵しておりませんので、別途USB/DACが必要な点はご注意ください。 店頭では 30万円まででは一押し USB/DACである DENON DNP-2000NE へUSB接続して視聴しました。 良い意味で個性の無い、素直な音色です。 データ再生は音源の質が大変高いため、多くのメーカーが個性を排除し、性能のみで勝負をする ガチンコ勝負の世界になっています。 音色の好き嫌いでは無く、情報量、S/N比、解像度、位相特性、エネルギー再現性、空間再現性、等の 本質的な部分での勝負です。 そして、この世界でも技術(ノウハウ)の蓄積が重要で、早くからこの世界に参入している SFORZATO や LUMIN は一歩先を進んでいるように感じます。 15万円で購入可能な、ネットワークトランスポートとして恥ずかしくない性能を持ち、高いレベルの 再生音を聞かせてくれます。 音色に関しては、お好みのDACで調整できるのが トランスポート方式のメリットですね。 |
視聴は、付属ACアダプターで行いましたが、最後に電源を Silent Angel F1 へ交換しました。 サイズもコンパクトで見た目にも良い組み合わせですね。 S/N比が大きく改善され、見通しが良くなります。 改善効果の大きな、おすすめ電源です。 |
SFORZATO DST-Lacerta (DST-ラケルタ) |
2023/09/22 NiCSo BUREEN 販売価格 26,400円(税込) |
プロ機を中心に開発している NiCSo さんの取り扱いを開始しました。 吸音パネル等のラインナップがあり、スタジオ関連でノウハウを積み重ねたようです。 今回は比較的リーズナブルなインシュレーターを試してみました。 せっかくの機会ですので、軽くスタンドのお話も織り交ぜていこうと思います。 今回の視聴では、スピーカースタンドに TiGLON MGT-Y60S というスタンドを使用しました。 このスタンドは TiGLON さんにお願いして吉田苑のオリジナルモデルとして開発していただいたモデルです。 純正モデル MGT-60S の天板は、幅16cm 奥行き 21cm と小さく、最近主流のスピーカーを載せるには やや小さいと感じていたため、お願いして大きめの天板 幅19cm 奥行き 24cm で作成していただきました。 このサイズであれば、よほど大型モデルでない限り安心して乗せることが可能です。 スピーカースタンドは、コンパクトスピーカーを使用する上で最も重要なアクセサリーです。 スタンドの比較試聴は、そう簡単にできませんので皆様はそこまで厳選せずに、純正スタンドや 手頃な価格、デザインという理由で購入していると思います。 私の持論ですが 「コンパクトスピーカーの音の半分はスタンドで決まる。」 と考えております。 スタンドに乗せられたスピーカーの場合、音の半分はスタンドの音だとお考えください。 スピーカーを生かすも殺すもスタンド次第ですので、その使いこなしも重要となります。 今回ご紹介するのは、その使いこなしの上で重要となる、インシュレーターです。 スタンドの天板にスピーカーの直置きは音質に重大なダメージを与えるため、天板と スピーカーの間にはインシュレーターを挟むことが基本です。 今回は3種類のインシュレーターを比較試聴しつつ、インシュレーターの効能を探ってみます。 |
今回視聴に使用したインシュレーターです。 左から ローゼンクランツ PB-Brother 6個 33,000円(税込) NiCDo BUREEN 6個 26,400円(税込) ステンレス M8ナット 6個 200円(税込)ほど |
使用スピーカーは Paradigm Founder40B です。 まずは、インシュレーター無しでのベタ置きで視聴しました。 空間が狭く、奥行き方向に空間が広がりません。 左右もスピーカーの外まで広がらずに、内側でこぢんまりとまとまります。 全域にわたって、解像度が甘くなりエッジが丸くなります。 この状態での空間の広がりを点数化してみました。 この音を基準として 0点と仮定します。 高さ 0点 幅(左右の広がり)0点 奥行き 0点 とします。 |
まずは M8ナットからです。 すべて同じ配置で、前2点、後ろ1点の3点支持での視聴です。 200円 のアクセサリーとは思えない、大きな音質向上が可能です。 ベタ置きがいかに悪いかを感じる結果です。 S/N比が向上し、エネルギー再現性も大きく向上します。 エッジが立ち、解像度も大きく改善されます。 奥行き方向の改善がやや物足りませんが、ベタ置きより遙かに良いです。 ベタ置きを基準とした空間表現力です。 高さ 10点 幅 10点 奥行き 5点 これは空間表現力だけの点数です。 これとは別に、上であげた改善が得られます。 |
ハイコストパフォーマンスの代表作、ローゼンクランツ PB-Brother です。 ハード系ならではの大きな改善効果が得られました。 ナット比較で、さらにエネルギー再現性が向上し、S/N比が上がります。 レンジも向上しますので、現実的な価格のインシュレーターとしては最有力候補に上がると思います。 空間表現力は 高さ 30点 幅 20点 奥行き 20点 となります。 ご予算に余裕がある場合は上位モデルの PB-Rosenkranz 販売価格 1個 24,200円(税込)もおすすめです。 高価ですが、ブランド名をモデル名にしている代表作だけのことがあり、本当に良いインシュレーターです。 |
最後が、今回ご紹介する NiCSo BUREEN です。 M8ナットとの比較で、本当にわずかですがエッジが丸くなり、解像度が落ちます。 S/N比とエネルギー再現性はナットと同等でしょうか。 全然褒めていないとお感じになるかもしれませんが、実はこのインシュレーターは弾性があるのです。 弾性を持ちつつ、このクオリティを持つインシュレーターを私は他に知りません。 通常は弾性を持つと、解像度が落ち、エッジが丸まり、エネルギー再現性が落ちます。 ですが、このモデルは弾性を持ちながら、ほぼナットと同等のクオリティを再現できます。 さらに、空間表現力はナットを凌駕します。 高さ 20点 幅 15点 奥行き 15点 そして、このインシュレーターの最大のメリットは粘性を持つ点です。 天板上にスピーカーを貼り付けることが可能なのです。 スタンド上にハード系インシュレーターを使用すると、落下が怖いです。 実際、地震や不注意で落下させてしまったというお話はたくさん聞いております。 落下対策のご相談も多くいただいており、スタンド上にスピーカーを固定したいというユーザー様は たくさんいらっしゃると思います。 そのスタンドへの固定方法ですが、今までは音質を犠牲にする方法しかありませんでした。 ですが、このインシュレーターを使用すれば、スタンド上に貼り付けたような状態となるため 落下対策として有効です。 引っ張れば外れる程度の粘着力ですが、ちょっとぶつかったとか、比較的多発するクラスの 軽い地震の揺れくらいには耐えられると思います。 落下のリスクを大きく減らすことが出来る上に、音質向上も狙えるという大変有用なインシュレーターです。 音質優先であれば他の選択肢も出てきますが、落下事故防止の付加価値は大きいと思います。 |
NiCSo BUREEN 6個入り スピーカー用インシュレーター |
2023/09/15 東京出張所のお知らせです。 |
東京出張所を行います。 日時は 10月21日(土曜日)10月22日(日曜日)の2日間です。 21日は10時から19時まで、22日は10時から18時までを予定しております。 場所はPDNさんの試聴室をお借りします。 入り口はロックがかかっておりますので、会場前に着きましたら ご予約時にお知らせする番号にお電話ください。 もし来場できなくなっても、キャンセルは必要ございませんので 行けるかどうか分からないという場合でも、ご予約だけいただけると 当日スムーズにご来場可能です。 もちろん、当日になってから吉田苑(092-522-5663)へお電話いただいても 問題ございません。 ご予約はこちらからお願いいたします。 hina10@yoshidaen.com お名前とご来場予定日をお書き添えください。 折り返し、入場時に必要な電話番号をご連絡いたします。 宛名が文字化けする場合は、お手数ですが試聴会予約と書き直してください。 試聴会形式ではなく、出入り自由の出張所形式での開催です。 ご視聴だけで無く、疑問質問等何でもお問い合わせください。 自由にご来場いただき、ご視聴いただく方式となります。 土曜日の14時頃がピークとなると思いますので お時間に余裕のある方は、ピーク時間を外してご来場いただけると、ゆっくりご視聴いただける と思います。 会場 〒240-0005 神奈川県横浜市保土ケ谷区神戸町134番地 横浜ビジネスパーク ノーススクエアⅠ-4階 横浜ビジネスパーク この地図ですと右上が ノーススクエア Ⅰとなります。 相鉄線 天王町駅 YBP口 徒歩 3分 / 東口 徒歩 5分 JR横須賀線 保土ヶ谷駅 西口 徒歩 11分 使用機材は以下の予定です。 スピーカー Paradigm 各種 アンプ Fundamental LA10 + MA10V(BTL) Nmode X-PM9 データ再生機器 ハブ EDISCREATION Silent Switch OCXO JPSM EDISCREATION Silent Switch OCXO JPEM 日本テレガートナー M12 Switch Premium Silent Angel N8 光絶縁装置 EDISCREATION FIBER BOX2 JPSM EDISCREATION FIBER BOX2 JPEM 日本テレガートナー OPT-BRIDGE 1000M Roon コア EDISCREATION BACH EDISCREATION HAYDN Silent Angel Z1 Silent Angel Z1 Plus ネットワークプレーヤー(トランスポート含む) LUMIN P1 LUMIN T3 LUMIN U2MINI Silent Angel M1 iFi NEO Stream mola mola Tambaqui DAC Bricasti Design M3 + ネットワークオプション 基本的に Roon を使用したデータ再生をご視聴いただきます。 データ再生の可能性をお感じいただけると思いますので、ぜひ遊びにいらしてください。 |
2023/09/04 島津スピーカー 取り扱い始めました Model-1 定価 550,000円(税込)(10/1より) |
国産スピーカーメーカー「株式会社 薩摩島津」さんの取り扱いを始めました。 展示機として Model-1 を導入いたしました。 |
ユニット直径 6cm という小型ユニット搭載のコンパクトスピーカーです。 |
サイズ感が分かりやすいようにCDジャケットと一緒の画像です。 かなり特殊なスピーカーですので、最初にその特殊性をご説明いたします。 普通のスピーカーの感覚で使用すると、いろいろと問題が出ると思いますので、ご検討される際は 以下の点をご確認ください。 大きな音の出せない、小音量専用スピーカーです。 標準的なアンプのボリューム位置9時くらいまでが限界で、それ以上音量を上げると音がひずみます。 能率が圧倒的に低く(能率 80dB 4Ω)アンプにかなりのパワーと瞬間電流供給能力を要求します。 このように、かなり特殊なスピーカーとなっており、一般的なオーディオ環境での使用には向いておりません。 デスクトップ上やワンルームマンション等の限られた空間で、小音量で良い音を出す事に特化したスピーカーです。 キャビネットはチェリー無垢材から、家具職人が手作りで仕上げており、質感の高い仕上がりとなっています。 使用ユニットに特徴があり、自社開発のDSS振動板ユニット(特許出願中)が採用されています。 ユニットの詳細は以下リンク先をご確認ください。 テクノロジー - 株式会社 薩摩島津 (satsuma-shimadzu.co.jp) 大きな音が出せない。 ハイパワーアンプを要求する。 等のわがままなスピーカーですが、その範囲内であれば他にない世界を構築可能です。 わずか 6cm の振動板とは思えない、情報量と、エネルギー再現性。 ほぼ点に近い音源から音が放射されることによる、抜群の定位間。 さらに、強度の高いキャビネットによる付帯音の少なさ。 これらが相まって、限定された範囲内であれば(狭い空間かつ消音量)他にない魅力を見せるスピーカーです。 デモ機ございますので、お気軽にお問い合わせください。 10月1日(日)より値上げされ 550,000円(税込)となります。 9月30日(土)までにご注文いただけると 440,000円(税込)ですので、ご検討中の方はお急ぎください。 |
島津スピーカー
Model-1 小型 ブックシェルフスピーカー(ペア) /
Model-2 専用スタンド(ペア) |
2023/08/07 試聴会延長のご連絡と、東京試聴会開催予定のお知らせです。 |
7月22日(土)より開催しておりました、データ再生試聴会へ多数のご来店をいただきまして誠にありがとうございます。 おかげさまで、大変なご好評をいただきました。 ご協力いただいているメーカー様と相談いたしまして、もう1週間 8月13日(日)まで、延長することといたしました。 EDISCREATION BACH を核とする、データ再生システムの表現する世界はオーディオの進化を感じることが可能です。 「オーディオの再生音はついにここまで来た」 と、お感じになると思います。 私自身、30数年にわたるオーディオ人生の中でも最高峰の音質だと感じています。 機材の進化により、今まで出すことが出来なかった音が出せるようになりました。 オーディオは進化して新しい段階に入ったと思います。 |
既存のオーディオは、味付けの優劣で競われていた面がございます。 代表的な表現では、色気 や 重低音 でしょうか。 ですが、データ再生の場合は音源のクオリティが大変高いため(ほぼマスターテープレベルと感じます) 逆に味付けが邪魔となります。 何も足さず、何も引かない、を目指すこととなります。 この優れた音源をいかに脚色せず、データ欠損を生じさせず、ストレートに再現できるかがポイントとなっています。 そういう意味では、今までのオーディオとは別の物となっており、目指す物(ゴール地点)が違うようにも感じます。 そして、各メーカーがそのことに気がつき、大きく音作りを変えてきました。 そのため、ここ数年大きくオーディオの再生音が変化しています。 スピーカーやアンプもその流れを受けて、数年前のモデルと、現行モデルでは全く音作りが違うメーカーが 多数出てきています。 もちろん、昔ながらの音作りがお好みの方も多数(オーディオ人工の9割ほどの方はそうだと思います)いらっしゃいますので 必ずしも、新しい物が良いとは限りませんが、原音(マスターテープ)に近づくという意味では、正しい方向へ進化していると 思います。 この新しいオーディオの音をぜひぜひ体験しにいらしてください。 同様の企画を東京でも開催予定です。 会場が狭く、試聴会形式では行えませんので、出張所形式で開催する予定です。 開催期間中は出入り自由となりますので、ご都合の良いタイミングで遊びに来ていただければと思います。 まだ日程が決まっておりませんが、11月頃を予定しております。 正式に日程が決まりましたら告知させていただきます。 |
2023/07/21 試聴会準備完了です。 |
試聴会の準備が完了しました。 |
まだ暖まっていない機材もあり、本調子ではありませんが既に良い音がしています。 以下の組み合わせのシステムは、現時点でのほぼ最高峰の音が出ていると思います。 光絶縁装置 日本テレガートナー OPT BRIDGE 1000M ハブ 日本テレガートナー M12 Switch PREMIUM Roon コア Ediscrieison BACH EDISCREATION BACH JP MODEL 光絶縁装置 Ediscrieison FIBER BOX2 Roon Ready 対応ネットワークトランスポート LUMIN P1 Silver / Black USB/DAC mola mola Tambaqui DAC Mola Mola Tambaqui 試聴会の期間は 7月22日(土)~8月6日(日)までを予定していますが、お盆まで延長するかもしれません。 火曜日は定休日で、私は水曜日もお休みをいただいています。 それとは別に、私は 8月4日(金) 8月5日(土)もお休みですので、詳しい話をお聞きになりたい場合は 以上の日程をずらしてご来店ください。 私がいなくても、ご視聴は可能です。 オーディオの進化を感じることが出来る試聴会だと思いますので お時間がございましたら是非ご来店ください。 別件ですが特価品のご案内です。 おすすめバッテリー電源の nichicon ESS-P1S1 (上画像左右両端においてある白い機材です) の特価品が5台だけ入荷しました。 定価の半額以下という驚くべき価格となっておりますので、ご興味がある方はお問い合わせください。 もちろん、改造キット(スパイクと両切り電源スイッチ)もお付けします。 |
2023/07/09 視聴会のお知らせです。 |
久しぶりに視聴会を行います。 期間は 7月22日 から 8月4日 までを予定しております。 随分長い間行っておりませんでしたし、まだコロナの影響もありますので人数を集めての方法ではなく 2週間ほどの間を視聴会期間として、吉田苑店頭にて随時ご視聴いただくという方法を取らせていただきます。 今回は、データ再生での最高音質再生を目指します。 使用機材は以下となります。 Roon コア Ediscrieison BACH EDISCREATION BACH JP MODEL Ediscrieison Haydn EDISCREATION HAYDN JP MODEL Silent Angel Z1-PLUS 16G-1TB-Silver / 16G-1TB-Black / 32G-4TB-Silver / 32G-4TB-Black Silent Angel Z1 1TB-Silver / 1TB-Black / ストレージなし-Silver / ストレージなし-Black Roon Ready 対応ネットワークプレーヤー(トランスポート含む) mola mola Tambaqui DAC Mola Mola Tambaqui LUMIN P1 Silver / Black LUMIN U2 Silver / Black LUMIN U2 MINI Silver / Black Bricasti Design M3 + ネットワーク機能 TEAC UD-701N Silver / Black iFi NEO Stream iFi ZEN Stream Silent Angel M1 M1T-4GB 光絶縁装置 日本テレガートナー OPT BRIDGE 1000M Ediscrieison FIBER BOX2 ハブ 日本テレガートナー M12 Switch PREMIUM 日本テレガートナー M12 Switch IE GOLD 日本テレガートナー M12 Switch Magic Ediscrieison Silent Switch OCXO EXCLUSIVE MODEL / STANDARD MODEL Silent Angel GX GX Silver/Black Silent Angel N8 N8 これらの機材を組み合わせてご視聴いただこうと考えております。 特に Ediscrieison BACH は今回初登場ですが、おすすめです。 私自身まだ組み合わせて視聴したことはありませんが Ediscrieison BACH LUMIN U2(P1?) mola mola Tambaqui DAC 日本テレガートナー OPT BRIDGE 1000M Ediscrieison FIBER BOX2 日本テレガートナー M12 Switch PREMIUM の組み合わせは、私が今までに視聴した中でも、トップクラスの音質になると思います。 ほかの機材を固定してハブだけ変更等、個々の機材のご視聴も可能です。 現時点で可能な、ほぼ最高峰の音質となると思いますのでぜひご来店ください。 |
2023/06/17 LUMIN U2 シルバー 定価 880,000円(税込) ブラック 968,000円(税込) |
LUMIN の高級ネットワークトランスポートである U2 を試聴しました。 2月にご紹介した ネットワークプレーヤー T3 からDAC部を取り外して、電源を強化したモデルのようです。 T3 はスイッチング電源でしたが、この U2 はトロイダルトランスを使用したアナログ電源となっております。 必ずしもアナログ電源が良いとは限りませんが、プリアンプやDAC等のライン出力モデルに関しては アナログ電源の特徴である S/N比 の良さが良い方向に影響する場合が多く、このモデルでも その良さを強く感じました。 |
横幅 350mm の LUMIN 標準サイズで、重量 6Kg と軽量です。 大きく重いほど良いという時代が数十年続きましたが、最近になってようやく軽くて音の良い物が認められるようになってきました。 同じ音質ならば、小さくて軽い方が設置が楽で良いと思います。 そういう意味では、データ再生系の製品は軽量、コンパクト、高音質と3拍子揃ったモデルが多数ございますので 良い時代になったと思います。 |
逆さまの画像で気持ち悪いかもしれませんが、ひさしの影響で上手く写真が撮れませんでしたので 逆さまにして撮影して画像をひっくり返しました。申し訳ございません。 ネットワークトランスポートですので、アナログ出力はございません。 左から AES/EBU 、 BNC 、 RCA 、 OPTICAL 、 USB(DAC接続用) 、USB(ストレージ接続用)2系統 、SFPポート 、 RJ45ポート と並んでいます。 左から2番目の BNC 端子はクロック用では無く、デジタル出力端子です。 LUMIN は昔から外部クロック入力を持ちません。 これは、外部クロックの力を借りなくても内蔵クロックで十分に良い音を出せる自信の表れなのだと思います。 実際、出てくる音は外部クロックの必要性を感じない立派な物です。 試聴は吉田苑リファレンスネットワークDACである mola mola Tambaqui dac へ USB接続して行いました。 真っ先に行った事は、USBポートの比較試聴です。 わざわざ 「USB TO DAC」 とDAC接続用の専用ポートを設けていますので、他の2ポートと回路が違うのでしょう。 とても気になりましたので、通常ポートと比較試聴してみました。 なるほど、かなり違います。 通常ポートでも良い音がするのですが 「USB TO DAC」 ポートへ変更すると、静けさが上がります。 データ再生のキモはこの静かさの再現性だと考えておりますので、個人的にかなり評価が上がるポイントです。 せっかくですので、最近良く出るSN比(静かさ)がなぜ音質に影響するかをご説明させていただきます。 SN比 とは、信号対雑音比(signal-to-noise ratio)の略です。 つまり、音楽信号に対してノイズ(音楽信号では無い機材や環境から発生する信号)がどれだけあるかを表します。 SN比が高いと、ただそれだけで音が良くなります。 ただ、フィルターを入れてSN比を稼ぐと数値上のSN比は良くなりますが、音楽信号まで無くなりますので オーディオ的にはつまらない音になってしまいます。 真の意味でSN比の良いシステムは音楽信号はそのままに、ノイズ成分が聴感上ゼロになるシステムです。 簡単な方法では、音楽信号を入れずにアンプのボリュームを上げてみてください。 スピーカーから「サー」というノイズが出てくると思いますが SN比 の高いシステムはこの「サー」が フルボリュームにしてもほぼ出ません。 ただ、この方法の場合、フィルターでSN比を上げている場合でも同様の結果が出るので 簡易的な方法ですね。 では、なぜSN比が高いと音が良いのかですが、録音現場の空気を再現出来るようになるからです。 クラシックのライブ録音など分かりやすいですが、演奏が始まる瞬間、指揮者がタクトを上げた瞬間の 「静寂の瞬間」が再現出来るようになります。 音楽を聞く上で、この「静寂の瞬間」(もちろん曲中にもあります)は大変重要で、この瞬間を再現できるようになると より深く音楽に没入できるようになります。 音を出す道具なのに、音が出ない瞬間が重要という、逆説的な話ですが、実際に体験していただけると 一度で納得出来ると思います。 少し乱暴ですが、簡単に言うと「極小音量が聞こえる」ということだとお考えください。 アーティストは本当に細かなことを行っています。 私のような素人から見ると、なぜそこまで拘るのか?と感じるような 言葉は悪いですが「些細なこと」にも拘って演奏しています。 その拘りは、音の消え方や、消し方、弦から指を外す瞬間の一瞬の間、等多岐に渡ります。 その、一見些細なことのように感じる細かなテクニックは、SN比の低いシステムだとノイズに埋もれて 聞こえなくなる事がありますので、可能な限りSN比を上げたいのです。 そして、最近のデータ再生システムは一昔前と比較して、かなりSN比が上がっています。 PCオーディオが発明(PCで音楽が再生出来るようになってから)されてから既に30年ほど経過して 各社共に、かなりノウハウの蓄積が出来ています。 そのため、ピュアオーディオの新しい再生方法の一つとしてデータ再生は アナログレコード、CDプレーヤーに肩を並べる存在に成長しています。 特に「静寂の瞬間」の再現性に関してはアナログや、CDを越えたかもしれません。 ぜひ、この「静かなオーディオ」の世界を体験してみてください。 大きく、横道に逸れてしまいました。 LUMIN U2 の話の戻ります。 通常ポートよりDAC専用ポートの方がSN比が良くなりますので、以後の試聴はDAC専用ポートにて行いました。 次に試したのは、LUMIN最大の売りである(私がそう考えているだけです)Roon ONLY モードです。 最近は他社さんの製品にも採用実績の多い Roon 専用モードですが、LUMIN さんの専用モードは 他社さんより効果が高く感じます。 まず、通常モードで視聴後に Roon ONLY モードへ切り替えました。 これは良いです。 SN比が大きく改善され、音数が多く、中域の濁りが無くなります。 エネルギー密度も向上しますし、レンジも広くなります。 このモデルはこのモードに固定して Roon 専用機として使うのがおすすめです。 Roon 専用トランスポートとして考えた場合、100万円以下ではこの U2 が最も高音質だと思います。 データ再生は線が細いとイメージしている方が多いですが、この U2 の Roon ONLYモードは 全くそんなことはありません。 太くエネルギッシュでありながら静かです。 もう少し、手頃な価格であれば良かったのですが・・・ この価格まで頑張れる場合は、文句無しにおすすめできる良質なネットワークトランスポートだと思います。 |
吉田苑公式販売ページもご覧ください |
2023/05/22 DENON DNP-2000NE 定価 275,000円(税込) |
DENON さんより高級ネットワークプレーヤーが6月中旬に発売となります。 現在ご予約受付中です。 入門クラスネットワークプレーヤー DNP-800NEの製造完了以来、ネットワークプレーヤー単体モデルが 無かった DENON さんですが、何と高級ランクプレーヤーの発売です。 発売記念キャンペーンとして、7月31日(月)までにお買い上げいただいたお客様に Audio Quest の HDMIケーブル 22,000円(税込) USBケーブル 25,300円(税込) RCAケーブル 25,300円(税込)の 中からお好きな1点プレゼントキャンペーン開催中です。 |
色は、110周年特別色であるグラファイトシルバーと、シルバーの2色展開です。 画像では分かりづらいですが、奥行きの深い中身の詰まった構造です。 |
機能面での特徴ですが、DAC機能が充実しています。 最近流行のネットワーク機能特化型では無く、USB入力や光、同軸デジタル入力が付いており、単純なDACとしても 使用可能です。 さらに、HDMI 入力が付いています。 このHDMI入力は I2S 用では無く、ちゃんとしたテレビ用です。 最近のテレビには光デジタル出力が付いていないため、オーディオ機器と接続するために 別途 HDMI-光デジタル変換アダプターを購入しなくてはいけないことが多いです。 ですが、このモデルには最初からHDMI入力が付いていますので、簡単にテレビと接続可能です。 さすがDENON さんですね。 利便性もきちんと考えてあります。 RCAライン出力は、音量調整可能な(プリアンプ機能)系等と、ダイレクト出力の2系統が装備されています。 音量調整機能を経由すると、たとえバイパスしたとしても、どうしても音質劣化から逃れられませんから ダイレクト出力が独立して装備されている点音質上有利です。 試聴開始と同時に、優秀なプレーヤーだと分かりましたので、すぐに内部を覗いて見ました。 |
ネットワークプレーヤーとは思えない、内部の充実ぶりです。 まず、目を引くのが大型の電源トランス 2台 でしょうか。 アナログ用と、デジタル用にトランスが分けてあります。 デジタル機器といえども(デジタル機器だからこそ)電源の質は音質に直結します。 そして、電源生成部である電源回路も充実しており、良質なパーツをふんだんに使用しており 手抜きがありません。 ざっと眺めた感じ、やれることは一通り全て行っているように感じます。 日本製でこの充実度、実売価格 24万円弱って・・・かなりの高コストパフォーマンスですね。 DENONさんだからこそ可能な価格では無いでしょうか。 輸入品ですと倍以上の価格になると思います。 回路基板は2階建てとなっており、1階がアナログ、電源系で、2階がデジタル系と階層をきれいに分けてあります。 大型筐体ならではの贅沢な構造です。 |
そして、音質に重大な影響を与えるアナログ出力部にはオペアンプを使用せずに、ディスクリートで組まれた アンプが使用されています。 DACの場合、多くの方がDACチップの型番に興味が行く場合が多いと思います。 ですが、DACチップはあまり音質に影響しません。 最新のDACチップと古いチップとの違いは、消費電力の低減、機能の増加(音量調整やMQA等の 新規格への対応、アップサンプリング機能等)チップサイズの小型化(昔は親指より大きかったですが 今は小指のツメほどです)であり、音質向上は微々たる物です。 極端な話、音質面だけで言えば 30年前のDACチップであっても、現代で通用します。 本当に音質に影響を与えるのは、クロック周りの設計と、このアナログ回路の出来です。 最終的に出てくる信号はアナログ信号ですから、DACチップから出力された信号をいかに正確に 出力するかが肝心です。 さて、その肝心の音質ですが大変良質です。 30万円までのDAC、USB/DAC、そしてネットワークプレーヤーとしてトップクラスの実力です。 ハイレゾ時代に相応しい、位相特性の良好さをもち、情報量も多く、高い解像度を持ちます。 結果として、スピーカーが完全に見えなくなる高い空間再現性を発揮します。 派手な音はしませんので、パッと聞きでは真の実力が分かりにくいかもしれません。 再現される空間の広さ、定位の明快さ、情報量(音数)、左右、奥行きの空間の広がり等を意識して試聴してみてください。 このプレーヤーの優秀さがお分かりいただけると思います。 一体型プレーヤーとして、Amazon Music HD 再生機としての最高峰だと思います。 一体型で最高の音で Amazon Music HD を聴きたい方は、このモデルをご購入ください。 使いこなしの注意点です。 オーディオ機器内部でWi-fi やBluetooth が動作していると、露骨に音質が劣化します。 真っ先に、設定画面より Wi-fi と Bluetooth を停止してください。 それだけで大幅な音質アップが可能です。 さて、褒めるのは終わりましたので、ここからは残念な点です。 これだけ良質なネットワークプレーヤーを開発しておきながら、Roon Ready 非対応です。 試しに Silent Angel M1T (ネットワークトランスポート)からUSB接続でRoonを試聴しましたが 素晴らしい再生でした。 USB/DACとしても大変優秀なだけに、Roon Ready 非対応なことが本当に残念でなりません。 |
DENON DNP-2000NE
グラファイトシルバー /
プレミアムシルバー |
2023/05/14 Silent Angel Z1-PLUS-16G-1T 定価 445,500円(税込) Z1-PLUS-32G-4T 772,200円(税込) |
Roon サーバーとして人気の Silent Angel Z1 の上位モデルが発売となりました。 ノーマルモデルの素 Z1 は 254,430円(税込)ですので、安い方の16Gモデルでも 20万円近く価格アップする高級品です。 試聴機が届いたのは昨日で、最近はネタが無く更新が滞っておりましたので、ネタが来た!と大喜びで 試聴したのですが、昨日の時点ではノーマルモデルとの価格差分の音質差が感じられるずに このまま無かったことになるのか・・・ と、がっかりしたのですが、上位モデル最大の売りであるクロック周りのグレードアップが 本当に効き出すのは、一昼夜経ってからだろうと、本日の試聴に希望を繋いでおりました。 そして、本日の試聴で化けました。 良かったです。 本当に最近はネタが無く(新製品の試聴はたくさん行いましたが、どれもご紹介出来るレベルでは無かったのです) 今度こそと期待していただけに、昨日試聴した際はがっかりしたのです。 ですが、クロックが温まると十分にご紹介できるクオリティを持っていました。 このモデルを試聴する際は、20時間ほどの暖機運転後に行ってください。 内蔵クロックが安定するのに、かなり時間が掛かります。 |
左がノーマルZ1、右が上位モデルの Z1-PLUS です。 |
上段が Z1-PLUS 、 下段がノーマル Z1 です。 さすが上位モデルだけあり、外部マスタークロックの入力端子が増えました。 ですが、ここへ接続出来るクロック周波数は 25MHz という他に無い物です。 Silent Angel さんは、25MHz がデータ再生に関して理想的な周波数だと考えているようです。 業界標準である 10MHz であれば、接続出来るクロックはたくさんあるのですが 25MHz のクロックは Silent Angel GX 定価 435,000円(税込) しかありません。 Z1-PLUS-16G 445,500円(税込)とセットにすると、合計 880,500円(税込)になってしまいます。 この価格であれば、Ediscreation HAYDN が購入出来てしまいますので、微妙な組合せとなります。 弊社の hina Clock BOX 110,000円(税込)であれば 25MHz で製作可能ですので、こちらの組合せが現実的ではないでしょうか。 |
Z1 と同じく、底板が薄いため鳴きますので上画像の様に(写真を撮るために逆さまにしています)ローゼンクランツの インシュレータを かなり、内側に挟んで試聴を行いました。 Roon サーバーとして動作させて、同じ Roon サーバーである下位モデル Z1 と ランク的に上位である Ediscreation Haydn と 比較試聴を行いました。 またもや、きっちり価格通りの音質差となりました。 ノーマル Z1 も十分良い音がしておりますが、Z1-PLUS はさらにS/N比が向上し、解像度が上がります。 最も大きな違いは高域のナチュラルさで、ノーマル Z1 はやや天井が低く、わずかに高域が詰まっていることに Z1-PLUS と比較すると気が付かされます。 Ediscreation Haydn は、ここからさらに全域に渡って滑らかさが向上し、陰影の表現力が上がります。 Z1-PLUS は、現在市販されている Roon サーバー(PC含みます)で、上から 4番目のクオリティを持っていると思います。 上から 3番目の Haydn が 715,000円(税込) ですので、Z1-PLUS-32G-4T 772,200円(税込) に関しては ご購入される前に、じっくりご検討ください。 私がおすすめするのは Z1-PLUS-16G-1T のみです。 分かりやすいように Roon サーバーおすすめ一覧です。 入門用 専用サーバー等は購入せずに、お持ちのPCを流用してください。 ミドルクラス Silent Angel Z1(ノーマル) 254,430円(税込) 1TB-Silver / 1TB-Black / ストレージなし-Silver / ストレージなし-Black ミドルハイ Silent Angel Z1-PLUS-16G-1T 445,500円(税込) 16G-1TB-Silver / 16G-1TB-Black / ハイエンド Ediscreation Haydn 715,000円(税込) EDISCREATION HAYDN JP MODEL スーパーハイエンド Ediscreation Bach 予価 250万円ほど EDISCREATION BACH JP MODEL このリストの価格差に沿って、きっちり音質が向上していきます。 オーディオ機器で、ここまで価格に比例してリニアに音質が向上する事はほぼありませんので データ再生は本当に不思議です。 |
2023/04/29 Silent Angel M1シリーズ、Z1 におけるAmazonMusicHD 不具合の件についてご報告です。 |
Silent Angel さんのネットワークプレーヤー M1 シリーズと Z1 は現在 Amazon Music が再生出来なくなっております。 当初、数日で対応してもらえるのではと楽観的に考えていたのですが、昨日メーカーホームページに 「根本的な修正の為に1か月程度時間がかかることが判明いたしました。」 という、衝撃的な発表が行われました。 ご使用中のお客様には大変なご不便、ご迷惑をおかけして誠に申し訳ございません。 ご使用中のお客様は、AmazonMusicHD の月額料金 1,080円 の返金 (amazonギフト券での返金となります)を受けられますので 以下リンク先よりお手続きをお願いします。 Silent Angel M1シリーズ/Z1シリーズでのamazon music再生不具合につきまして(4月21日続報) - お知らせ | 完実電気株式会社 | KANJITSU DENKI CO.,LTD 御迷惑お掛けして誠に申し訳ございませんが、対策完了までお待ちいただけませんでしょうか。 |
2023/03/19 iFi LAN iSilencer 販売価格 15,950円(税込) |
ネットワーク再生を本機で追求する場合、ルーターのノイズを遮断するための機材がどうしても欲しくなります。 今までは、光絶縁装置を使用しておりましたが、泣きたくなるほど高価でした。 そのため、必要性は理解してもなかなか導入には踏み切れない方もたくさんいらっしゃったと思います。 そんな中、コストパフォーマンスの鬼である iFi さんがまたやってくれました。 RJ45形状(有線LANポート)のノイズフィルターです。 アナログオーディオの世界では、ノイズフィルターの使用は一長一短で、メリットと、デメリットの両方があり 使用には、細心の注意が必要でした。 ですが、デジタルの世界ではメリットしか感じない機材が多数ございます。 この LAN iSilencer も、接続する事によるデメリットは全く感じません。 安心して接続出来ると思います。 |
軽量、コンパクトな設計で、ルーターやハブのLANポートへ差し込んで使用します。 |
Silent Angel N8 のポートに使用するとこんなイメージです。 自画自賛で申し訳ございませんが、現在販売している「ネットワークシステム全部セット」は、50万円と高価ではありますが 価格以上の高音質再生が可能な優良システムだと思います。 店頭で試聴する度に、50万円でこんな高音質再生が可能な時代になったのか、としみじみと感じております。 ネットワークオーディオシステム 初心者初心者だけどじゃないセット 店長おすすめの光ケーブル、LANケーブル、ローゼルクランツインシュレーター付き このシステムには、実は弱点があったのですがコストを考えると、そこは諦めるしかありませんでした。 最大のノイズ源である、ルーターからのノイズがハブまで入ってきてしまうのです。 今までは、このノイズを遮断するために追加で約 20万円の投資が必要でした。 ですが、この 15,950円 のアイテムで代用が可能です。 さすがに、20万円の機材の効果と比較すると1/3程の効果しかございませんが、約 1/13 の価格で 1/3 の効果が得られますので お買い得感は大変高いです。 もちろん、このセット以外にお使いいただいても効果は十分感じられますので、ルーターとハブの間に、何らかの対策を 行っていない方は、ぜひ試して見てください。 ルーターがいかに悪さをしているかを、十分にお感じいただけると思います。 既に Ediscreation 等の光絶縁装置を導入済みの方も、ハブからネットワークプレーヤーまでや、PCまでにこれを入れると さらに良くなりますので、ぜひお試しください。 メーカーさんも、複数使用が効果的なことを認識しているようで 4月24日(月) から 2個セット~5個セット が発売になります。 光絶縁装置までは入れたくない方や、既に光絶縁装置を導入済みで、2台目の光絶縁装置に躊躇していた方等 気軽に導入できるこのモデルはおすすめです。 実際に接続した際の効果ですが、焦点が合うようになります。 今まで、音像がぼやけていた部分の境目がはっきりとして、密度が上がります。 少し大袈裟な表現となりますが、ピンボケ画像の焦点が合う感じでしょうか。 この価格で、この効果はコストパフォーマンス抜群です。 複数個あっても困りませんので、とりあえず 1個 いかがでしょうか。 |
吉田苑公式販売ページもご覧ください |
2023/03/18 DELA N1 シルバー 定価 1,320,000円(税込) ブラック 1,430,000円(税込) |
オーディオグレードNASという新しいジャンルを切り開いた DELA さんのフラッグシップ新製品 N1 のご紹介です。 NAS とはネットワーク上に設置(LAN接続)する外付けHDD(SSD)です。 正式名称は Network Attached Storage といいまして、頭文字を取って NAS(ナス)と呼称します。 同様にUSB接続する外付けHDDもございますが、こちらはNASとは言いません。 USB接続という不安定な物を使いたくないために、オーディオ用途にはNASがおすすめです。 |
機能豊富で、外部クロック入力端子まで付いています。 試しに Antelope Audio 10MX を接続したところ、S/N比の向上が確認出来ました。 USBポートも 2.0 1口 に 3.0 が 3口もあります。 LAN(RJ45)ポートが2個 そして、流行のSFPポートまであります。 今回、SFPポートは試せませんでしたが、経験的に音質向上に寄与すると思います。 今回は試聴というより、出来る事が多いため検証に近い視聴となりました。 まず、USBポート 2.0 と 3.0 の比較試聴を行いました。 正確に言うと、USBケーブルに2.0ケーブルを使用しましたので、2.0 と 3.0 の回路違いによる 音質差の検証ですね。 2.0 と 3.0 は理論値で約10倍の通信速度差がありますので、通信速度が早いほど音質が悪いという 経験則から想像すると 2.0 の方が音が良い可能性があると考えておりました。 実際に試したのは、速度差では無くポートの回路(ICチップ)による音質差の検証です。 USB3.0 対応オーディオグレードUSBケーブルはほとんど存在しませんので、現実に沿った検証かと思います。 予想に反して 3.0 の方がわずかですが音が良かったです。 95点と100点くらいの差しかありませんので、ほとんど気にならないレベルの違いですが 3.0ポートの方がこの機材に関しては音が良かったです。 全ての機材で同様の結果が出るとは思えませんので、機会があればこの検証は続けていきます。 それでは、実際に試聴してみます。 始めに、NAS としての能力の検証です。 比較対象は、同メーカーの下位モデル DELA N50-H20 定価 198,000円(税込)です。 同一音源を両方のNASへ保存して、Roon にて試聴しました。 価格差を考えると、微妙な差です。 NASによる音質差は小さいと日頃から感じておりましたが、今回も同様の結果となりました。 N1 を100点と仮定すると N50 は90点はあります。 110万円の価格差を考えると、これは微妙な評価となります。 コストパフォーマンス度外視で、最高の物をとのことであれば N1 + 10MHz クロック + 光SFPポート使用 となり、総額200万円弱になるでしょうが 最高のNASが入手可能です。 コストパフォーマンスを考慮した場合 NASは 20万~40万円くらいまでが美味しい価格帯になると思います。 では、このモデルの存在意義は何かというと、ネットワークトランスポート機能にあります。 HDD(SSD)内蔵のネットワークトランスポートとして使用可能で、同一機能を持った機材の中で 頭2つほど飛び抜けた音質を誇ります。 このモデルは、USB接続によりUSB/DACと直結して使用可能です。 NASにこの機能を搭載した機材は DELA さんの他に fidata さんも持っておりますが 正直、それほど良い音がするというイメージは持っておりませんでした。 USB/DACと直結して音も出せるけれども、音質はおまけ機能レベルという認識で NASはNASとして使用してこそ真価を発揮すると考えておりました。 ですが、このモデルはUSB/DAC直結でも良い音がします。 LUMIN U2 MINI や SFORZATO DST-Lepus のUSB接続モードと勝負出来るクラスの音を出す事が出来ます。 そしてもう一つの機能として、DELAさんには Roon Ready 機能があります。 今回の試聴のハイライトですね。 試聴は、吉田苑リファレンスネットワークDACである Mola Mola Tambaqui DAC を使用して行いました。 Tambaqui DAC はUSB入力を持ちますので、Roon Ready接続のTambaqui DAC とRoon Ready接続のN1から USB接続でTambaqui DAC へ接続での比較試聴を行いました。 DACはどちらも Tambaqui DAC ですので、ネットワークプレーヤー部の音質差を比較することになります。 試聴用の音源は N1 に記録した音源を使用しました。 ほぼ同じ音がします。 N1 と Tambaqui DAC 間にUSBケーブルを使用しますので、その分のクオリティ差しか出ていないように感じます。 Tambaqui DAC 100点と仮定すると、N1 + Tambaqui DAC は95点ほどです。 USBケーブルが無ければ、おそらく差はほぼ無いと思います。 Tambaqui DAC はRoon専用モードですので、そのクオリティに付いてこれる事に驚きましたが よく確認して見ると、DELA の Roon Ready モードも Roon 専用モードとして動作しておりました。 高価ですが、Roon Ready 対応ネットワークトランスポートとして優秀だと思います。 最後に NAS の存在意義その物の検証を行いました。 ハイレゾストリーミング配信が行われる現代において、そもそもデータを手元に置いておくメリットがあるのかという点です。 もちろん、ストリーミング配信が行われていない、貴重な音源やDSD音源の再生のためには、手元にデータを保存する必要が ございます。 その少量の音源のためだけに、オーディオグレードNASを導入するのか、汎用NASでも良くない?と お考えの方もいらっしゃると思います。 オーディオグレード NAS は高価ですので、その投資に見合うかどうかの判断の一つの要素として 今回の試聴結果をご参考いただければと思います。 Roon は同一アルバムのバージョン違いを一覧表示する機能があります。 それは、手元のNAS内データやストリーミングデータを含めて統合されて表示されます。 今回は Eagles 「Hotel California」の 192KHz 24bit 音源を使用して、手元の NAS 保存データと ストリーミングデータで比較試聴を行いました。 |
こちらが NAS 保存のデータです。 |
そしてこちらが、ストリーミングサービス TIDAL のデータです。 画像では分かりやすいように分けて表示しましたが、実際の操作端末上には同一画面に全て表示されます。 TIDAL 側は MQA ですので、厳密に同一データではありませんが今回はこの2つのデータでの比較試聴を行いました。 N1側は普通のRJ45接続で、外部クロックも使用しないプレーンな状態での比較試聴です。 結果は、N1 内蔵データの方が低域方向のエッジが立ち密度感が高いです。 中高域に関しては、本当にわずかですが抜けや情報量がN1の方が優秀です。 点数を付けると N1 100 点に対して ストリーミング(TIDAL)90点でしょうか。 この差に100万円の価値があるかどうかは、受け取る方次第だと思いますので NAS導入における、コスト配分の参考にお使いください。 |
DELA N1
シルバー /
ブラック |
2023/3/13 通信速度変更による音質向上 |
ネットワーク再生の場合、通信速度を遅くする事により音質アップが可能です。 お金を掛けずに音が良くなりますので、ぜひ試して見てください。 ただし、通信速度が遅くなるため動画再生は出来なくなるかもしれません。 その場合は少し速度を上げてみてください。 現在主要なインターネット回線の実速度は 200Mbps~300Mbps 程です。 この速度はかなり早く、大容量の動画を問題無く通信することが可能となっております。 ですが、音楽再生にはこんな速度は必要ありません。 10Mbps もあれば十分に音楽再生は可能です。 そして、回線速度を遅くするほど音質は向上します。 2023/03/16 追記 申し訳ございません。 10Mbps では 192Khz のPCM音源(FLAC含む) と 5.6MHz 以上のDSD 音源が再生出来ませんでした。 これらの音源を聞く場合は、100Mbps へ変更してください。 ですが、10Mbps と 100Mbps では驚くほどクオリティに差が出ます。 可能であれば 96Khz もしくは 2.8MHz の音源を購入するようにしてください。 100Mbps での 192Khz 音源より 10Mbps の96Khz 音源(DSDも同様です)の方がはるかに高音質です。 なんと、MQA音源は192Khz まで問題無く再生可能です。 Qobuz はMQA非対応(FLAC)ですので、思いもよらない TIDAL のメリットが見つかってしまいました。 ストリーミングで192Khzの音源を 10Mbps で聞くためには TIDAL しか方法がないことになります。 追記個々までです。 PCや一部のルーターは回線速度を任意に設定可能です。 ルーターに関しては申し訳ございませんが、モデルによって変更方法が違いますので ご自身でご確認いただけませんでしょうか。 Windows PC の場合は簡単に設定変更可能です。 以下の手順で 10Mbps へ変更してみてください。 Windows10 もしくは 11 での変更方法となります。 Windows PC から再生している場合、効果的な音質向上方法となりますのでおすすめです。 まずWindowsマーク(10は左下、11は中央下)を右(左ではありませんご注意下さい)クリックしてください。 上から5番目くらいに表示される「デバイスマネージャー」をクリックしてください。 |
「ネットワークアダプター」 をダブルクリックして下さい。 |
ここはお使いのPCによって表示名が変わりますが、ネットワークアダプターをダブルクリックして表示された中の 一番上をダブルクリックしてください。 |
プロパティが表示されますので、 「詳細設定」 タブを開きます。 |
プロパティ一覧から「Speed&Duplex」をクリックします。 |
値 一覧から 「10Mbps Full Duplex」 をクリックします。 |
右下の「OK」 をクリックします。 以上で、設定変更完了です。 この状態で、試してみてください。 音飛びする場合や、動画を見る場合は、「100Mbps Full Duplex」を試してみてください。 店頭のPCで試したところ S/N比が向上し、生々しさが向上しました。 適正な通信速度に調整する事により、不必要なノイズを減らす事が出来るのでないかと考えております。 かなり効果が大きいので、ぜひお試しください。 |
2023/03/10 |
高額モデルのご紹介が2台続きましたので、休憩的なお話しを少し挟みます。 オーディオは昔と比べると、かなり安く良い音が手に入るようになりました。 特にエレクトロニクス系の進化が著しく、大袈裟で無く30年前には100万円以上出さないと手に入らなかった クオリティのアンプが10万円ほどで手に入るようになっています。 残念ながらローテクの固まりであるスピーカーだけは取り残されており、木の高騰の影響も有り 良いスピーカーは高額になる傾向があります。 そのため、昔は アンプと、入力機器(CDプレーヤー)とスピーカーは均等に予算を 配分することが基本と言われていましたが、現在はスピーカーの一点豪華主義がおすすめとなっております。 スピーカーに40万円、アンプとCDプレーヤーに10万円ずつといった組合せで 十分にオーディオ的な感動を味わうことが可能となっています。 一例として、コストパフォーマンス最高システムを組むとなると以下の組合せとなります。 スピーカー Paradigm Founder 40B 定価 385,000円(税込) アンプ DENON PMA-900HNE 定価 132,000円(税込) CDプレーヤー DENON DCD-900NE 77,000円(税込) 実売セット価格は 52万円ほどのシステムです。 この組合せであれば、30年前の 250万円クラスのシステムに負けないと思います。 では、このシステムを可能な限り低価格で、本領発揮可能な状態に持って行くために 必要なアクセサリー類を考えてみます。 コンパクト2ウェイスピーカーの本領を発揮させるためには、良質なスピーカースタンドが必須です。 ですが良質なスタンドは大変高価で、最低ランクでも7万円はします。 それでは今回の趣旨に外れますので、音質では劣りますがコストパフォーマンス優先で考えてみます。 皆様もうすうす感じていると思いますが 「オーディオ用」 と銘打つと突然価格が跳ね上がります。 特にアクセサリー類に顕著だと感じております。 ですので、今回はオーディオ機器以外からよさげな物を探してみます。 良質なスタンドに必要な性能は以下となります。 十分な強度 可能な限り音場表現を邪魔しない細い脚 スピーカーが設置可能な大きな天板 そして高さが60cm程は欲しいです。 そうなると、バースツール が最適です。 ざっと検索してみると 5,000円~2万円ほどでスタンドに使用出来そうなモデルが多数ヒットします。 2脚必要ですので、少し贅沢すると4万円程掛かりますが、このクラスであればデザイン、材質が選び放題 です。 試聴はできませんので、想像になりますが下手なオーディオ用スタンドより音が良さそうなモデルが 多数ありました。 次に、スピーカーを設置する際に必須のインシュレーターです。 スタンド上にベタ置きは御法度ですので、必ず何らかの方法で隙間を空けなくてはなりません。 これは、ナットがおすすめです。 ホームセンターに行くと、様々なサイズ、材質のナットが販売されていますので う~んと贅沢して1個 100円 程もする高級品、黄銅製M8 ナットを8個 購入しましょう。 理想は前2点、後ろ1点の3点支持が良いのですが、落下が怖いので安定の4点支持にします。 スピーカースタンドとインシュレーターが40,800円ほどで揃いました。 次は、アンプとCDプレーヤーを設置する台です。 最も、安価でおすすめの設置台は床です。 フローリングであれば、そのまま設置して全く問題ございません。 畳の場合はラックかオーディオボードが必須となります。 フローリングの場合でも、床に直置きは抵抗があるでしょうからおすすめは 御影石です。「御影石オーディオボード」と検索すると販売しているサイトが見つかります。 厚み 30mm 幅 500mm 奥行き 400mm で 18,700円(税込)ほどですので、これを2枚購入しましょう。 2枚で 37,400円 もしますので、普通にオーディオラックが購入可能な予算に近いです。 ですが、音質は断然こちらが上です。 床に御影石 のクオリティに勝てる、オーディオラックは10万円以上します。 コストパフォーマンスという見方をした場合、御影石は大変優秀です。 ケーブル類は自画自賛で申し訳ございませんが、弊社のモデルがおすすめです。 RCAケーブル 伊吹2 6,600円(税込) スピーカーケーブル KAP-2 9,900円(税込) 設置から接続まで全て揃えて 614,000円ほどですね。 ミドルクラスのセット価格ですが、ハイエンドに片足踏み込んだクラスの音が出せると思います。 オーディオ専用品は安心感がありますので、それを否定する気はありませんが どうしても割高感がございますので、汎用品からオーディオに使えそうなアイテムを探すのも 楽しいですよ。 ホームセンターや100円ショップは宝の山です。 ぜひ今度のお休みにでも宝探しに出かけてみてください。 |
2023/03/06 Bricasti Design M3 + ネットワークオプション 定価 1,210,000円(税込) |
アメリカのオーディオ機器メーカー Bricasti Design M3 + ネットワークオプションを展示導入しました。 日本への正式輸入モデルは単純な USB DACである M3 と、オプションでヘッドホンアンプと ネットワーク機能を持たせたモデルだけです。 ですが吉田苑でおすすめする場合、ヘッドホンアンプは必要ありませんので M3 に ネットワークオプションのみ搭載したモデルを作っていただきました。 |
横幅 355mm 厚さ 64mm とコンパクト設計です。 |
今となっては貴重な USB入力付きのネットワークプレーヤーとなります。 実はこのモデルの展示導入には色々とございました。 まず、試聴機をお願いして ヘッドホンアンプ付きの M3H を試聴しました。 久しぶりに聞く、エネルギッシュでやかましい(褒め言葉です)音に大喜びして、すぐに展示機を注文しました。 その展示機が届いて試聴したのですが、デモ機と全く音が違いあのやかましい音が出ないのです。 やかましさに惚れて展示導入したのに、他社さんと同じような上品サウンドになってしまったので あのやかましい音はデモ機固有の音で、製品版は普通の音になってしまったのだろうと、 がっかりしてそのまま放置しておりました。 極まれにあるのです。デモ機と製品の音が違うという詐欺のようなモデルが・・・ 数ヶ月後にメーカーさんより、M3の調子はどうですか?との問い合わせがあり、正直に状況を説明したところ 「そんなはずは無いです。デジタルフィルターが4種類あるので、それを確認してください。」 とのお返事をいただき、半信半疑で(デジタルフィルターでここまで大きな音質の変化を経験したことがありません) デジタルフィルターを変更したところ、あのやかましさが戻ってきました。 どうやらデモ機は、最初からデジタルフィルターを変更してあったようです。 お恥ずかしい話ですが、単純に私の使い方が悪かっただけでした。 関係者の皆様、申し訳ございませんでした。 音質の紹介をさせていただく前に、やかましい音がなぜ褒め言葉なのかを説明させていただきます。 普通に考えると「やかましい」や「暗い音」というのは、悪い意味で捉えられると思います。 ですが、楽器によってはやかましい音が出る物が多くあります。 この「やかましい」音をきちんと再現出来るオーディオ機器は大変少なく、各メーカーは意識して この「やかましさ」を除去していることが感じられます。 SOULNOTE dc1.0 や Acoustic Energy AE1 を、愛用している方にはお分かりいただけると思いますが 音楽再生において、この「やかましい」という要素は「楽しさ」に通じると思います。 今でも dc1.0 や AE1 を愛用している方は、この「やかましい」が気に入って 今でも使い続けているのだと思います。 ちなみに吉田苑にはこの dc1.0 + AE1 を愛用しているスタッフがいます。 笑ってしまう程 「やかましい」 システムで、正直「うるさい」とも感じますが、本人は幸せそうにしております。 同様に「明るい音」の対義語である「暗い音」も、悪い意味では無く褒め言葉として私は良く使用していました。 最近は「暗い音」のするモデルがほぼ絶滅してしまったため、少し残念です。 つまり、「やかましい」音がきちんと再現出来るという褒め言葉とご理解いただけませんでしょうか。 前置きが長くなりましたが、この M3 はその「やかましい」をきちんと再現出来る貴重なモデルです。 試聴は有線LAN接続による Roon Ready 接続で行いました。 デジタルフィルターにより大きく音色が変えられるため、積極的に活用するのがよいと思います。 全てのフィルター位置で共通して、情報量が多く価格に見合うだけのクオリティはきっちりとクリアしています。 アンプや、スピーカーと違い、ネットワークプレーヤーは価格に正直なモデルが多いです。 iFi NEO STREAM という例外を除けば、高価なモデルほど音が良く20万円~ 170万円までは クオリティと価格が比例しているように感じます。 分かりやすいとも言えますが、価格が信じられないハイコストパフォーマンスモデルも無いという ある意味、面白みに欠けるジャンルでもあります。 フィルターごとの音色は以下となります。 Linear 0 初期設定のフィルター位置で、デモ機と音が違うと判断してしまった際に使用していたフィルターです。 スピードが遅く、曲のテンポが遅くなった様に錯覚してしまします。 スピードが出ないため、高さ方向の空間が再現されず、スピーカーの高さから上に空間が広がりません。 その分、エネルギーが固まりで出てきますので、大型スピーカーで、音圧を感じるような 使い方に向いています。 Linear 1 おすすめのフィルターです。 Linear 0 と比較すると驚くほどスピードが早く、高さ方向の空間が大きく広がります。 左右奥行きも広大で、スピーカーの外側まで大きく空間が再現されます。 そして、最も大きな特徴である「やかましい」音がきちんと出ます。 太くエネルギッシュで有りながら、定位が明快で音像が肥大することがありません。 有るべきサイズに凝縮したボディ感のある楽器が、ぴったり定位します。 現代型スピーカー(ワイドレンジで立体的な空間表現力の高い)で、ライブ感を重視する方に おすすめです。 Minimum 0 スピードは標準的で、こちらもエネルギー再現重視です。 Linear 0 は高さ方向が出ませんでしたが、こちらは高さは出ますが左右が広がりません。 スピーカーの中央に音像が凝縮し、音圧で聞かせるタイプです。 Minimum 1 Linear 1 から「やかましい」を取り払ったイメージです。 一般的な音作りで、良い音ではありますが「やかましい」音は出なくなりますので このDACの一番美味しい部分が楽しめなくなります。 0 系 が大型スピーカーで浴びる様に音圧を楽しむのに向いており 1系 が空間表現を重視した音作りとなっています。 SOULNOTE dc1.0 からの入れ換え候補としては、あまりに高額ですので厳しい所ですが ネットワークプレーヤー機能があり、遅延も無いためテレビ用としても使用出来 なおかつ最新のハイレゾ音源にも対応可能な dc1.0 とお考えいただければ 魅力的ではないでしょうか・・・ですがやっぱり高いですね。 前回の LUMIN T3 も高額モデルでしたが、こちらはさらに高価です。 もっと現実的な価格帯の製品をご紹介したいのですが、なかなか良いモデルに出会えません。 現在試聴中のモデルも 132万円もするモデルです。 次回ご紹介予定ですが、高額モデルばかりご紹介しても面白くないので、タイミングを悩み中です。 |
Bricasti Design M3 + ネットワークオプション |
2023/02/25 LUMIN T3 定価 Silver 880,000円(税込) Black 968,000円(税込) |
ネットワークプレーヤーの二大巨頭である LUMIN の新製品 T3 のご紹介です。 LUMIN としてはミドルクラスのモデルとなります。 |
横幅 350mm とフルサイズオーディオと比較すると、やや小ぶりな LUMIN 標準サイズ。 小さくて音が良いのであれば、軽くて小さい方が設置面で有利ですので、昔のようにフルサイズに拘らない LUMINさんの姿勢は好感が持てます。 ですが、デザイン上の拘りとして、全モデルに採用されている背面のひさしは、ケーブルの接続に大変邪魔です。 ラックに設置後ケーブルの抜き差しは出来ないと思います。 店頭での試聴のように、頻繁にケーブルの抜き差しを行うのには全く向いていません。 普通は、一度ケーブルを挿せば、数年はそのままでしょうから問題無いのかも知れませんが・・・ |
特にXLRプラグを引き抜く時に指が入らず困難です。 これは、強く改善を希望したい点です。 |
ひさしの影響で光が入らず、画像が暗くなってしまいました。 USB入力や、同軸入力の出来ない、完全なネットワークプレーヤーです。 最近は、USB入力可能な機材が減ってきました。 世の流れは、ネットワーク接続に変わってきているようです。 先ほどご来店いただいたお客様より、USBケーブルの比較試聴がしたいとのことで 準備をしたのですが、USB接続可能なDACがほとんど無く慌てました。 店頭には、デジタル機器(DACやネットワークプレーヤー)が9台展示してあるのですが USB入力出来る機材は2台だけでした。 USB接続出来る機材が減ってきたな、とは感じていましたが、ここまで減っていたとは驚きました。 話がずれてしまいました。 試聴は Roon Only モードにて行いました。 |
LUMIN のモデルは Roon Only モードが可能で、その効果は他社さんの Roon 専用モードと比較しても特に効果が高く Roon の高音質再生に限って言えば、トップクラスではないでしょうか。 初期のLUMINは色付けの濃い強い個性を持ち、LUMIN の世界を作っていました。 ですが、代を重ねるに従い個性を排除して行き、このT3に至ってほぼ個性を無くしました。 音色は、ストレートでナチュラルです。 スピードが早く、S/N比が高いため、空間がスピーカーの奥、左右、高さ方向へナチュラルに広がります。 ほぼ90万円という高級機ですが、空間表現力という意味では頭1つ抜け出した表現力を持っています。 エネルギー再現性も高く、定位も良いのでボディ感のある音像がぴしりと決まります。 ひさし以外に文句の付けようが無い、優秀なネットワークプレーヤーです。 100万円未満の価格帯で、Roon の最高音質再生を目指す場合、筆頭候補に挙がるモデルでは無いでしょうか。 |
吉田苑公式販売ページもご覧ください |
2023/02/20 FiiO R7 オープン価格 想定市場価格 112,200円(税込) |
ポータブルオーディオ機器メーカーである FiiO から発売された、卓上用オーディオデバイスのご紹介です。 あまりに多機能ですので、ネットワークプレーヤーとも違い オーディオデバイスというジャンルになるのでしょうか。 |
Android OS 搭載 ヘッドホンアンプ にネットワーク機能を持たせ、電源部を強化した感じです。 横幅 110mm 高さ 160mm 奥行き 134mm とコンパクトですので、卓上使用にもぴったりです。 主な機能は以下となります。 DAC内蔵ヘッドホンアンプ/プリアンプ Bluetooth USB-DAC 光/同軸 DAC Roon Ready Android OS ですので、Google Play ストア経由で AmazonMusic 等の音楽サブスクアプリをインストールして その音源を再生する事も可能です。 |
RCAライン出力2系統にバランス出力もあります。 これでもかというほどの多機能機で、接続出来ないデジタルオーディオ機器は無いのではないでしょうか。 試聴は、有線LANによる Roon Ready 接続で行いました。 最初に音を出したときは、解像度の低いぼけた音で10万円のネットワークプレーヤーと考えた場合 価格に見合うクオリティは出せていませんでした。 エージングが済んでいないのかと思い、そのまま数分鳴らしていたのですが、突然音が良くなりました。 何事かと、確認するとモニターがオートオフで消えていました。 |
この状態であれば、十分に価格に見合う音が出ています。 PCオーディオでもそうですが、モニターの電源を落とすと音が良くなります。 この機材も同様で、モニターを消すと解像度とS/N比が大幅に向上し、据え置き型 ネットワークプレーヤーとして価格に恥じない実力を発揮します。 右上の電源スイッチを押すと、モニターのオン/オフが可能ですので電源投入後 Roon Ready 起動後に 右上スイッチを押してモニターを消すと良いと思います。 基本的にはデスクトップオーディオ用だと思いますが、据え置き型ネットワークプレーヤーとしても 十分に使用可能です。 この多機能さに魅力を感じた場合、他に変わる物がありませんのでオンリーワンのモデルだと思います。 |
FiiO R7
ブラック /
ホワイト |
2023/01/14 Qobuz 日本正式サービス開始予告が発表されました! |
新年早々、ビッグニュースが飛び込んできました。 半分諦めていた Qobuz の日本正式サービス開始予定(いまだに予定なのが気がかりですが) が発表されました。 Qobuz とは Roon と組み合わせて使用可能なストリーミング配信です。 Roon を楽しむためにはストリーミング業者と契約する必要がございます。 現在 Roon と組み合わせることが可能な業者は TIDAL と Qobuz の2社だけで TIDAL の日本正式サービス開始がほぼ頓挫している状態でしたから、Qobuz も厳しいかと思っていたのですが 頑張ってくれていたようです。 Qobuz は 日本のハイレゾ配信サイトとしては、トップクラスの e-ONKYO を買収しましたので 邦楽やアニソンに関しては TIDAL 以上の品揃え(曲揃え?)が期待出来ます。 実際の配信開始予定は 2023年度後半に向けて準備を進めているということですので まだ半年以上先の話ですが、具体的なアナウンスがあったのは大きな進展です。 TIDAL では邦楽やアニソンが弱いとお嘆きの方にも朗報だと思います。 おそらく Amazon Music なみの充実度になると思います。 特に e-ONKYO はアニソンに異様に強いので、アニソンに関してはAmazon Music 以上かもしれません。 期待して配信開始を待ちましょう! |
2023/01/12 SFORZATO DST-Lepus 定価 418,000円(税込) DSC-Grus 定価 330,000円(税込) |
やっと、本当にやっと DST-Lepus の展示導入ができました。 展示機を発注してから早3年・・・ まさか、3年も掛かるとは思いませんでした。 ちなみに、私の自転車は2年半で届きましたので、自転車の方が早かったです。 DSC-Grus は随分前に届いていましたが、相棒がいなくて寂しそうでした。 ようやく、セットで試聴出来る環境が整いました。 |
上段がネットワークトランスポートである DST-Lepus で、下段が DACのDSC-Grus です。 基本的にはこの2台セット運用となります。 もちろんDACは同じSFORZATOの上位モデルであれば、さらに良いです。 画像では積み重ねていますが、これは写真撮影用です。 実際に使用する際は積み重ねてはいけません。 機材の音決めをする際は、天板の響きまで含めて行います。 ですので、天板に物を乗せると音が変わります。 もちろん、それを利用して積極的にチューニングを行う事は全く問題ございませんが ただ積み重ねてしまうというのはおすすめできませんので、ご注意下さい。 DST-Lepus をご紹介する前に、まず注意点をお知らせしておきます。 最も大きな問題が、まだ Roon Ready に対応出来ておりません。 3年以上前に Roon へ認証依頼は出しているそうなのですが、3年経過した今でも認証が下りていません。 同じSFORZATOのネットワークプレーヤー DSP シリーズは認証が下りているのに、このDST-Lepus のみが いまだに認証されず、現時点で Roon Ready 非対応となっております。 そのため、Roon 再生時はDiretta接続推奨です。 もう一点、こちらは TIDAL 再生を行わない限り問題となりませんが、DAC側の DSC-Grus は現時点でMQA非対応です。 こちらも認証の問題で、現在製造されているモデルはMQA非対応となっております。 認証が取れ次第、メーカーに送って対応出来るようになりますが、それがいつになるかは見えておりません。 SFORZATO の小俣氏いわく 「そう遠く無い将来に両方共認証がおりる予定です。」 との事ですので、期待しましょう。 DSC-Grus は以前ご紹介しましたので、今回はDST-Lepus を中心にご紹介いたします。 DST-Lepus には他社さんには無い、もしくはまだ採用例が少ない、珍しい機能が3つございます。 それらはどれも、音質に与える影響が大変大きく高音質再生を目指す場合、無視出来ない魅力がございます。 一点目が 「ZERO LINK」接続です。 DST-Lepus はネットワークトランスポートですので、別途DACが必要となります。 そのDACと接続する際に、「ZERO LINK」接続という、オリジナル通信技術を使用します。 いつもの、少し間違っているかもしれないが強引に簡単解説コーナーです。 通常のデジタル信号受け渡し(同軸デジタルやUSB接続ですね)の場合 送り出し側(ネットワークトランスポート)と受け側(DAC)はそれぞれ、自身に内蔵されている クロック(時計)を基準として動作します。 基本的に片道通行で、DAC側はトランスポート側から送られてくる信号を受けてから 慌てて、その周波数と時計に合わせた動作へ変更してからアナログ信号を出力します。 この場合、いきなり送りつけられるデータを受け取るDAC側の負担が大きくなり 音質に影響が出ます。 しかも、時計が自前ですので、それぞれのタイミングが微妙にずれてしまい それが音質へ悪影響を与えます。 「ZERO LINK」接続の場合、双方向通信を行います。 まず、トランスポート側からDACへ 「今から96KHzの信号を流すよ。」とこれから流す信号の種類を伝えます。 それに反応して DAC 側から 「分かった、だったら96KHzのクロック信号をそちらに送るね。」 と、DAC側からトランスポートへクロック信号が送られます。 そのクロック信号を受け取った、ネットワークプレーヤーは そのDACから受け取ったクロック信号に合わせて、音楽信号をDAC側へ 送信します。 このように会話をしながら信号の受け渡しを行うため、突然データが送られてきて慌てることが無くなり 時計が2個ある事による、時間軸のズレも解消されるという、素晴らしい伝送方法なのです。 |
右端の白い端子が「ZERO LINK」接続用です。 ケーブルはDVIケーブルを使用し、ネジを使用して強固にブレなく接続可能です。 このブレない、という点は大きく音質に影響する点で、どんなに優れた伝送方式でも 接続部がしっかり固定できないと、音質に悪影響が出ます。 ブレによる音質劣化が顕著なのが、HDMI ケーブルです。 I2S接続に使用される HDMI 接続ですが、これを根元でがっちり固定してみて下さい。 I2S本来の高音質が楽しめるようになります。 次の珍し機能はSFPポートです。 上画像右から2番目の空洞が SFPポート です。 この穴へ、機能に合わせたモジュールを差し込むことにより、複数の機能を使い分けることが可能です。 DST-Lepus の場合、通常の有線LANポートである RJ45 モジュール か 光接続用モジュールから選択します。 光接続する場合、別途光メディアコンバーターが必要となります。 光接続による音質改善効果は大きいため、魅力的な選択肢が増えることが嬉しいです。 そして、最後のおすすめ機能は Diretta 接続可能という点です。 別途、Direttaを送り出すことが可能な機器(Windows PC もしくは fidata製品等)が必要ですが 高音質な音楽データ通信用規格です。 このように、特殊で高音質な機能満載というマニアックな機材となっております。 |
SFPポートにこのようにモジュールを差し込んで使用します。 |
RJ45(通常の有線LAN)ポートを差し込んだところです。 |
こちらが光ポートを差し込んだ状態です。 このように、ニーズに合わせて差し替えることが可能な点が便利です。 ですが、このモジュールにより大きく音質が変化するため、高音質モジュールを探し出す事は金銭的にかなり困難です。 基本的に メーカー推奨品をおすすめします。 |
Windows PC(Roonコア)よりDiretta接続を行い、DACへ ZERO LINK 接続した状態で視聴しました。 セットで 748,000円(税込)という高級システムですが、十分以上にその価値がございます。 濃く強い音像、滑らかで深い空間が両立し、そこに一滴だけ SFORZATO の香りがします。 無味無臭では無く、薄くSFORZATOの個性を感じる音作りで、中域に薄皮一枚分ほどの色気を感じます。 帯域バランスとしてはやや低域よりに感じますが、今までの SFORZATO の音作り考えると、これは少し不思議です。 ひょっとしたらこれは、 Diretta 接続の個性かもしれません。 DST-Lepus が Roon Ready接続に対応すれば、長年の懸案であった Diretta 対 Roon Ready 接続 の比較試聴が 出来ますので、それも楽しみです。 今日、試聴した限りでは、軽快で空間表現重視の Roon Ready に対して、重厚で分厚い Diretta という感じになるのでは? と予想しています。 |
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