店長竹田の
「大後悔日誌」 |
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'05 諦めが肝心
'06 無駄な抵抗
'07 今日はこのへんで勘弁したる
'08 choSuchbe'chugh vaj bIHegh !
'09 性能の違いが、音質の決定的差でないということを教えてやる
'10 数を撃てばいいというものではない、よく狙え
'11 登頂をあきらめる勇気
'12 ベースキャンプで十分だ
'13 この音、おろそかには食わんぞ。
'14 どうして耳がほてるのかしら?これって本当?
'15 神は人間に一つの舌と二つの耳を賦与したるは、しゃべるよりも二倍多く聞くためなり
'16 やればわかる!! やらなければ、一生わからん!
'17 人生という試合で最も重要なのは、休憩時間の得点である。
'18 「できること」が増えるより、「楽しめること」が増えるのが、いい人生。
'19 年をとったから遊ばなくなるのではない。遊ばなくなるから年をとるのだ。
'20 速度を上げるばかりが、人生ではない。
'21 休息とは回復であり、何もしないことではない。
'22 目的を見つけよ。手段は後からついてくる。
'23 人生から返ってくるのは、いつかあなたが投げた球。
2023/05/22 DENON DNP-2000NE 定価 275,000円(税込) |
DENON さんより高級ネットワークプレーヤーが6月中旬に発売となります。 現在ご予約受付中です。 入門クラスネットワークプレーヤー DNP-800NEの製造完了以来、ネットワークプレーヤー単体モデルが 無かった DENON さんですが、何と高級ランクプレーヤーの発売です。 発売記念キャンペーンとして、7月31日(月)までにお買い上げいただいたお客様に Audio Quest の HDMIケーブル 22,000円(税込) USBケーブル 25,300円(税込) RCAケーブル 25,300円(税込)の 中からお好きな1点プレゼントキャンペーン開催中です。 |
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色は、110周年特別色であるグラファイトシルバーと、シルバーの2色展開です。 画像では分かりづらいですが、奥行きの深い中身の詰まった構造です。 |
機能面での特徴ですが、DAC機能が充実しています。 最近流行のネットワーク機能特化型では無く、USB入力や光、同軸デジタル入力が付いており、単純なDACとしても 使用可能です。 さらに、HDMI 入力が付いています。 このHDMI入力は I2S 用では無く、ちゃんとしたテレビ用です。 最近のテレビには光デジタル出力が付いていないため、オーディオ機器と接続するために 別途 HDMI-光デジタル変換アダプターを購入しなくてはいけないことが多いです。 ですが、このモデルには最初からHDMI入力が付いていますので、簡単にテレビと接続可能です。 さすがDENON さんですね。 利便性もきちんと考えてあります。 RCAライン出力は、音量調整可能な(プリアンプ機能)系等と、ダイレクト出力の2系統が装備されています。 音量調整機能を経由すると、たとえバイパスしたとしても、どうしても音質劣化から逃れられませんから ダイレクト出力が独立して装備されている点音質上有利です。 試聴開始と同時に、優秀なプレーヤーだと分かりましたので、すぐに内部を覗いて見ました。 |
ネットワークプレーヤーとは思えない、内部の充実ぶりです。 まず、目を引くのが大型の電源トランス 2台 でしょうか。 アナログ用と、デジタル用にトランスが分けてあります。 デジタル機器といえども(デジタル機器だからこそ)電源の質は音質に直結します。 そして、電源生成部である電源回路も充実しており、良質なパーツをふんだんに使用しており 手抜きがありません。 ざっと眺めた感じ、やれることは一通り全て行っているように感じます。 日本製でこの充実度、実売価格 24万円弱って・・・かなりの高コストパフォーマンスですね。 DENONさんだからこそ可能な価格では無いでしょうか。 輸入品ですと倍以上の価格になると思います。 回路基板は2階建てとなっており、1階がアナログ、電源系で、2階がデジタル系と階層をきれいに分けてあります。 大型筐体ならではの贅沢な構造です。 |
そして、音質に重大な影響を与えるアナログ出力部にはオペアンプを使用せずに、ディスクリートで組まれた アンプが使用されています。 DACの場合、多くの方がDACチップの型番に興味が行く場合が多いと思います。 ですが、DACチップはあまり音質に影響しません。 最新のDACチップと古いチップとの違いは、消費電力の低減、機能の増加(音量調整やMQA等の 新規格への対応、アップサンプリング機能等)チップサイズの小型化(昔は親指より大きかったですが 今は小指のツメほどです)であり、音質向上は微々たる物です。 極端な話、音質面だけで言えば 30年前のDACチップであっても、現代で通用します。 本当に音質に影響を与えるのは、クロック周りの設計と、このアナログ回路の出来です。 最終的に出てくる信号はアナログ信号ですから、DACチップから出力された信号をいかに正確に 出力するかが肝心です。 さて、その肝心の音質ですが大変良質です。 30万円までのDAC、USB/DAC、そしてネットワークプレーヤーとしてトップクラスの実力です。 ハイレゾ時代に相応しい、位相特性の良好さをもち、情報量も多く、高い解像度を持ちます。 結果として、スピーカーが完全に見えなくなる高い空間再現性を発揮します。 派手な音はしませんので、パッと聞きでは真の実力が分かりにくいかもしれません。 再現される空間の広さ、定位の明快さ、情報量(音数)、左右、奥行きの空間の広がり等を意識して試聴してみてください。 このプレーヤーの優秀さがお分かりいただけると思います。 一体型プレーヤーとして、Amazon Music HD 再生機としての最高峰だと思います。 一体型で最高の音で Amazon Music HD を聴きたい方は、このモデルをご購入ください。 使いこなしの注意点です。 オーディオ機器内部でWi-fi やBluetooth が動作していると、露骨に音質が劣化します。 真っ先に、設定画面より Wi-fi と Bluetooth を停止してください。 それだけで大幅な音質アップが可能です。 さて、褒めるのは終わりましたので、ここからは残念な点です。 これだけ良質なネットワークプレーヤーを開発しておきながら、Roon Ready 非対応です。 試しに Silent Angel M1T (ネットワークトランスポート)からUSB接続でRoonを試聴しましたが 素晴らしい再生でした。 USB/DACとしても大変優秀なだけに、Roon Ready 非対応なことが本当に残念でなりません。 |
2023/05/14 Silent Angel Z1-PLUS-16G-1T 定価 445,500円(税込) Z1-PLUS-32G-4T 772,200円(税込) |
Roon サーバーとして人気の Silent Angel Z1 の上位モデルが発売となりました。 ノーマルモデルの素 Z1 は 254,430円(税込)ですので、安い方の16Gモデルでも 20万円近く価格アップする高級品です。 試聴機が届いたのは昨日で、最近はネタが無く更新が滞っておりましたので、ネタが来た!と大喜びで 試聴したのですが、昨日の時点ではノーマルモデルとの価格差分の音質差が感じられるずに このまま無かったことになるのか・・・ と、がっかりしたのですが、上位モデル最大の売りであるクロック周りのグレードアップが 本当に効き出すのは、一昼夜経ってからだろうと、本日の試聴に希望を繋いでおりました。 そして、本日の試聴で化けました。 良かったです。 本当に最近はネタが無く(新製品の試聴はたくさん行いましたが、どれもご紹介出来るレベルでは無かったのです) 今度こそと期待していただけに、昨日試聴した際はがっかりしたのです。 ですが、クロックが温まると十分にご紹介できるクオリティを持っていました。 このモデルを試聴する際は、20時間ほどの暖機運転後に行ってください。 内蔵クロックが安定するのに、かなり時間が掛かります。 |
左がノーマルZ1、右が上位モデルの Z1-PLUS です。 |
上段が Z1-PLUS 、 下段がノーマル Z1 です。 さすが上位モデルだけあり、外部マスタークロックの入力端子が増えました。 ですが、ここへ接続出来るクロック周波数は 25MHz という他に無い物です。 Silent Angel さんは、25MHz がデータ再生に関して理想的な周波数だと考えているようです。 業界標準である 10MHz であれば、接続出来るクロックはたくさんあるのですが 25MHz のクロックは Silent Angel GX 定価 435,000円(税込) しかありません。 Z1-PLUS-16G 445,500円(税込)とセットにすると、合計 880,500円(税込)になってしまいます。 この価格であれば、Ediscreation HAYDN が購入出来てしまいますので、微妙な組合せとなります。 弊社の hina Clock BOX 110,000円(税込)であれば 25MHz で製作可能ですので、こちらの組合せが現実的ではないでしょうか。 |
Z1 と同じく、底板が薄いため鳴きますので上画像の様に(写真を撮るために逆さまにしています)ローゼンクランツの インシュレータを かなり、内側に挟んで試聴を行いました。 Roon サーバーとして動作させて、同じ Roon サーバーである下位モデル Z1 と ランク的に上位である Ediscreation Haydn と 比較試聴を行いました。 またもや、きっちり価格通りの音質差となりました。 ノーマル Z1 も十分良い音がしておりますが、Z1-PLUS はさらにS/N比が向上し、解像度が上がります。 最も大きな違いは高域のナチュラルさで、ノーマル Z1 はやや天井が低く、わずかに高域が詰まっていることに Z1-PLUS と比較すると気が付かされます。 Ediscreation Haydn は、ここからさらに全域に渡って滑らかさが向上し、陰影の表現力が上がります。 Z1-PLUS は、現在市販されている Roon サーバー(PC含みます)で、上から 4番目のクオリティを持っていると思います。 上から 3番目の Haydn が 715,000円(税込) ですので、Z1-PLUS-32G-4T 772,200円(税込) に関しては ご購入される前に、じっくりご検討ください。 私がおすすめするのは Z1-PLUS-16G-1T のみです。 分かりやすいように Roon サーバーおすすめ一覧です。 入門用 専用サーバー等は購入せずに、お持ちのPCを流用してください。 ミドルクラス Silent Angel Z1(ノーマル) 254,430円(税込) ミドルハイ Silent Angel Z1-PLUS-16G-1T 445,500円(税込) ハイエンド Ediscreation Haydn 715,000円(税込) スーパーハイエンド Ediscreation Bach 予価 250万円ほど このリストの価格差に沿って、きっちり音質が向上していきます。 オーディオ機器で、ここまで価格に比例してリニアに音質が向上する事はほぼありませんので データ再生は本当に不思議です。 |
2023/04/29 Silent Angel M1シリーズ、Z1 におけるAmazonMusicHD 不具合の件についてご報告です。 |
Silent Angel さんのネットワークプレーヤー M1 シリーズと Z1 は現在 Amazon Music が再生出来なくなっております。 当初、数日で対応してもらえるのではと楽観的に考えていたのですが、昨日メーカーホームページに 「根本的な修正の為に1か月程度時間がかかることが判明いたしました。」 という、衝撃的な発表が行われました。 ご使用中のお客様には大変なご不便、ご迷惑をおかけして誠に申し訳ございません。 ご使用中のお客様は、AmazonMusicHD の月額料金 1,080円 の返金 (amazonギフト券での返金となります)を受けられますので 以下リンク先よりお手続きをお願いします。 Silent Angel M1シリーズ/Z1シリーズでのamazon music再生不具合につきまして(4月21日続報) - お知らせ | 完実電気株式会社 | KANJITSU DENKI CO.,LTD 御迷惑お掛けして誠に申し訳ございませんが、対策完了までお待ちいただけませんでしょうか。 |
2023/03/19 iFi LAN iSilencer 販売価格 15,950円(税込) |
ネットワーク再生を本機で追求する場合、ルーターのノイズを遮断するための機材がどうしても欲しくなります。 今までは、光絶縁装置を使用しておりましたが、泣きたくなるほど高価でした。 そのため、必要性は理解してもなかなか導入には踏み切れない方もたくさんいらっしゃったと思います。 そんな中、コストパフォーマンスの鬼である iFi さんがまたやってくれました。 RJ45形状(有線LANポート)のノイズフィルターです。 アナログオーディオの世界では、ノイズフィルターの使用は一長一短で、メリットと、デメリットの両方があり 使用には、細心の注意が必要でした。 ですが、デジタルの世界ではメリットしか感じない機材が多数ございます。 この LAN iSilencer も、接続する事によるデメリットは全く感じません。 安心して接続出来ると思います。 |
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軽量、コンパクトな設計で、ルーターやハブのLANポートへ差し込んで使用します。 |
Silent Angel N8 のポートに使用するとこんなイメージです。 自画自賛で申し訳ございませんが、現在販売している「ネットワークシステム全部セット」は、50万円と高価ではありますが 価格以上の高音質再生が可能な優良システムだと思います。 店頭で試聴する度に、50万円でこんな高音質再生が可能な時代になったのか、としみじみと感じております。 ネットワークオーディオシステム 初心者初心者だけどじゃないセット 店長おすすめの光ケーブル、LANケーブル、ローゼルクランツインシュレーター付き このシステムには、実は弱点があったのですがコストを考えると、そこは諦めるしかありませんでした。 最大のノイズ源である、ルーターからのノイズがハブまで入ってきてしまうのです。 今までは、このノイズを遮断するために追加で約 20万円の投資が必要でした。 ですが、この 15,950円 のアイテムで代用が可能です。 さすがに、20万円の機材の効果と比較すると1/3程の効果しかございませんが、約 1/13 の価格で 1/3 の効果が得られますので お買い得感は大変高いです。 もちろん、このセット以外にお使いいただいても効果は十分感じられますので、ルーターとハブの間に、何らかの対策を 行っていない方は、ぜひ試して見てください。 ルーターがいかに悪さをしているかを、十分にお感じいただけると思います。 既に Ediscreation 等の光絶縁装置を導入済みの方も、ハブからネットワークプレーヤーまでや、PCまでにこれを入れると さらに良くなりますので、ぜひお試しください。 メーカーさんも、複数使用が効果的なことを認識しているようで 4月24日(月) から 2個セット~5個セット が発売になります。 光絶縁装置までは入れたくない方や、既に光絶縁装置を導入済みで、2台目の光絶縁装置に躊躇していた方等 気軽に導入できるこのモデルはおすすめです。 実際に接続した際の効果ですが、焦点が合うようになります。 今まで、音像がぼやけていた部分の境目がはっきりとして、密度が上がります。 少し大袈裟な表現となりますが、ピンボケ画像の焦点が合う感じでしょうか。 この価格で、この効果はコストパフォーマンス抜群です。 複数個あっても困りませんので、とりあえず 1個 いかがでしょうか。 |
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2023/03/18 DELA N1 シルバー 定価 1,320,000円(税込) ブラック 1,430,000円(税込) |
オーディオグレードNASという新しいジャンルを切り開いた DELA さんのフラッグシップ新製品 N1 のご紹介です。 NAS とはネットワーク上に設置(LAN接続)する外付けHDD(SSD)です。 正式名称は Network Attached Storage といいまして、頭文字を取って NAS(ナス)と呼称します。 同様にUSB接続する外付けHDDもございますが、こちらはNASとは言いません。 USB接続という不安定な物を使いたくないために、オーディオ用途にはNASがおすすめです。 |
機能豊富で、外部クロック入力端子まで付いています。 試しに Antelope Audio 10MX を接続したところ、S/N比の向上が確認出来ました。 USBポートも 2.0 1口 に 3.0 が 3口もあります。 LAN(RJ45)ポートが2個 そして、流行のSFPポートまであります。 今回、SFPポートは試せませんでしたが、経験的に音質向上に寄与すると思います。 今回は試聴というより、出来る事が多いため検証に近い視聴となりました。 まず、USBポート 2.0 と 3.0 の比較試聴を行いました。 正確に言うと、USBケーブルに2.0ケーブルを使用しましたので、2.0 と 3.0 の回路違いによる 音質差の検証ですね。 2.0 と 3.0 は理論値で約10倍の通信速度差がありますので、通信速度が早いほど音質が悪いという 経験則から想像すると 2.0 の方が音が良い可能性があると考えておりました。 実際に試したのは、速度差では無くポートの回路(ICチップ)による音質差の検証です。 USB3.0 対応オーディオグレードUSBケーブルはほとんど存在しませんので、現実に沿った検証かと思います。 予想に反して 3.0 の方がわずかですが音が良かったです。 95点と100点くらいの差しかありませんので、ほとんど気にならないレベルの違いですが 3.0ポートの方がこの機材に関しては音が良かったです。 全ての機材で同様の結果が出るとは思えませんので、機会があればこの検証は続けていきます。 それでは、実際に試聴してみます。 始めに、NAS としての能力の検証です。 比較対象は、同メーカーの下位モデル DELA N50-H20 定価 198,000円(税込)です。 同一音源を両方のNASへ保存して、Roon にて試聴しました。 価格差を考えると、微妙な差です。 NASによる音質差は小さいと日頃から感じておりましたが、今回も同様の結果となりました。 N1 を100点と仮定すると N50 は90点はあります。 110万円の価格差を考えると、これは微妙な評価となります。 コストパフォーマンス度外視で、最高の物をとのことであれば N1 + 10MHz クロック + 光SFPポート使用 となり、総額200万円弱になるでしょうが 最高のNASが入手可能です。 コストパフォーマンスを考慮した場合 NASは 20万~40万円くらいまでが美味しい価格帯になると思います。 では、このモデルの存在意義は何かというと、ネットワークトランスポート機能にあります。 HDD(SSD)内蔵のネットワークトランスポートとして使用可能で、同一機能を持った機材の中で 頭2つほど飛び抜けた音質を誇ります。 このモデルは、USB接続によりUSB/DACと直結して使用可能です。 NASにこの機能を搭載した機材は DELA さんの他に fidata さんも持っておりますが 正直、それほど良い音がするというイメージは持っておりませんでした。 USB/DACと直結して音も出せるけれども、音質はおまけ機能レベルという認識で NASはNASとして使用してこそ真価を発揮すると考えておりました。 ですが、このモデルはUSB/DAC直結でも良い音がします。 LUMIN U2 MINI や SFORZATO DST-Lepus のUSB接続モードと勝負出来るクラスの音を出す事が出来ます。 そしてもう一つの機能として、DELAさんには Roon Ready 機能があります。 今回の試聴のハイライトですね。 試聴は、吉田苑リファレンスネットワークDACである Mola Mola Tambaqui DAC を使用して行いました。 Tambaqui DAC はUSB入力を持ちますので、Roon Ready接続のTambaqui DAC とRoon Ready接続のN1から USB接続でTambaqui DAC へ接続での比較試聴を行いました。 DACはどちらも Tambaqui DAC ですので、ネットワークプレーヤー部の音質差を比較することになります。 試聴用の音源は N1 に記録した音源を使用しました。 ほぼ同じ音がします。 N1 と Tambaqui DAC 間にUSBケーブルを使用しますので、その分のクオリティ差しか出ていないように感じます。 Tambaqui DAC 100点と仮定すると、N1 + Tambaqui DAC は95点ほどです。 USBケーブルが無ければ、おそらく差はほぼ無いと思います。 Tambaqui DAC はRoon専用モードですので、そのクオリティに付いてこれる事に驚きましたが よく確認して見ると、DELA の Roon Ready モードも Roon 専用モードとして動作しておりました。 高価ですが、Roon Ready 対応ネットワークトランスポートとして優秀だと思います。 最後に NAS の存在意義その物の検証を行いました。 ハイレゾストリーミング配信が行われる現代において、そもそもデータを手元に置いておくメリットがあるのかという点です。 もちろん、ストリーミング配信が行われていない、貴重な音源やDSD音源の再生のためには、手元にデータを保存する必要が ございます。 その少量の音源のためだけに、オーディオグレードNASを導入するのか、汎用NASでも良くない?と お考えの方もいらっしゃると思います。 オーディオグレード NAS は高価ですので、その投資に見合うかどうかの判断の一つの要素として 今回の試聴結果をご参考いただければと思います。 Roon は同一アルバムのバージョン違いを一覧表示する機能があります。 それは、手元のNAS内データやストリーミングデータを含めて統合されて表示されます。 今回は Eagles 「Hotel California」の 192KHz 24bit 音源を使用して、手元の NAS 保存データと ストリーミングデータで比較試聴を行いました。 |
こちらが NAS 保存のデータです。 |
そしてこちらが、ストリーミングサービス TIDAL のデータです。 画像では分かりやすいように分けて表示しましたが、実際の操作端末上には同一画面に全て表示されます。 TIDAL 側は MQA ですので、厳密に同一データではありませんが今回はこの2つのデータでの比較試聴を行いました。 N1側は普通のRJ45接続で、外部クロックも使用しないプレーンな状態での比較試聴です。 結果は、N1 内蔵データの方が低域方向のエッジが立ち密度感が高いです。 中高域に関しては、本当にわずかですが抜けや情報量がN1の方が優秀です。 点数を付けると N1 100 点に対して ストリーミング(TIDAL)90点でしょうか。 この差に100万円の価値があるかどうかは、受け取る方次第だと思いますので NAS導入における、コスト配分の参考にお使いください。 |
2023/3/13 通信速度変更による音質向上 |
ネットワーク再生の場合、通信速度を遅くする事により音質アップが可能です。 お金を掛けずに音が良くなりますので、ぜひ試して見てください。 ただし、通信速度が遅くなるため動画再生は出来なくなるかもしれません。 その場合は少し速度を上げてみてください。 現在主要なインターネット回線の実速度は 200Mbps~300Mbps 程です。 この速度はかなり早く、大容量の動画を問題無く通信することが可能となっております。 ですが、音楽再生にはこんな速度は必要ありません。 10Mbps もあれば十分に音楽再生は可能です。 そして、回線速度を遅くするほど音質は向上します。 2023/03/16 追記 申し訳ございません。 10Mbps では 192Khz のPCM音源(FLAC含む) と 5.6MHz 以上のDSD 音源が再生出来ませんでした。 これらの音源を聞く場合は、100Mbps へ変更してください。 ですが、10Mbps と 100Mbps では驚くほどクオリティに差が出ます。 可能であれば 96Khz もしくは 2.8MHz の音源を購入するようにしてください。 100Mbps での 192Khz 音源より 10Mbps の96Khz 音源(DSDも同様です)の方がはるかに高音質です。 なんと、MQA音源は192Khz まで問題無く再生可能です。 Qobuz はMQA非対応(FLAC)ですので、思いもよらない TIDAL のメリットが見つかってしまいました。 ストリーミングで192Khzの音源を 10Mbps で聞くためには TIDAL しか方法がないことになります。 追記個々までです。 PCや一部のルーターは回線速度を任意に設定可能です。 ルーターに関しては申し訳ございませんが、モデルによって変更方法が違いますので ご自身でご確認いただけませんでしょうか。 Windows PC の場合は簡単に設定変更可能です。 以下の手順で 10Mbps へ変更してみてください。 Windows10 もしくは 11 での変更方法となります。 Windows PC から再生している場合、効果的な音質向上方法となりますのでおすすめです。 まずWindowsマーク(10は左下、11は中央下)を右(左ではありませんご注意下さい)クリックしてください。 上から5番目くらいに表示される「デバイスマネージャー」をクリックしてください。 |
「ネットワークアダプター」 をダブルクリックして下さい。 |
ここはお使いのPCによって表示名が変わりますが、ネットワークアダプターをダブルクリックして表示された中の 一番上をダブルクリックしてください。 |
プロパティが表示されますので、 「詳細設定」 タブを開きます。 |
プロパティ一覧から「Speed&Duplex」をクリックします。 |
値 一覧から 「10Mbps Full Duplex」 をクリックします。 |
右下の「OK」 をクリックします。 以上で、設定変更完了です。 この状態で、試してみてください。 音飛びする場合や、動画を見る場合は、「100Mbps Full Duplex」を試してみてください。 店頭のPCで試したところ S/N比が向上し、生々しさが向上しました。 適正な通信速度に調整する事により、不必要なノイズを減らす事が出来るのでないかと考えております。 かなり効果が大きいので、ぜひお試しください。 |
2023/03/10 |
高額モデルのご紹介が2台続きましたので、休憩的なお話しを少し挟みます。 オーディオは昔と比べると、かなり安く良い音が手に入るようになりました。 特にエレクトロニクス系の進化が著しく、大袈裟で無く30年前には100万円以上出さないと手に入らなかった クオリティのアンプが10万円ほどで手に入るようになっています。 残念ながらローテクの固まりであるスピーカーだけは取り残されており、木の高騰の影響も有り 良いスピーカーは高額になる傾向があります。 そのため、昔は アンプと、入力機器(CDプレーヤー)とスピーカーは均等に予算を 配分することが基本と言われていましたが、現在はスピーカーの一点豪華主義がおすすめとなっております。 スピーカーに40万円、アンプとCDプレーヤーに10万円ずつといった組合せで 十分にオーディオ的な感動を味わうことが可能となっています。 一例として、コストパフォーマンス最高システムを組むとなると以下の組合せとなります。 スピーカー Paradigm Founder 40B 定価 385,000円(税込) アンプ DENON PMA-900HNE 定価 132,000円(税込) CDプレーヤー DENON DCD-900NE 77,000円(税込) 実売セット価格は 52万円ほどのシステムです。 この組合せであれば、30年前の 250万円クラスのシステムに負けないと思います。 では、このシステムを可能な限り低価格で、本領発揮可能な状態に持って行くために 必要なアクセサリー類を考えてみます。 コンパクト2ウェイスピーカーの本領を発揮させるためには、良質なスピーカースタンドが必須です。 ですが良質なスタンドは大変高価で、最低ランクでも7万円はします。 それでは今回の趣旨に外れますので、音質では劣りますがコストパフォーマンス優先で考えてみます。 皆様もうすうす感じていると思いますが 「オーディオ用」 と銘打つと突然価格が跳ね上がります。 特にアクセサリー類に顕著だと感じております。 ですので、今回はオーディオ機器以外からよさげな物を探してみます。 良質なスタンドに必要な性能は以下となります。 十分な強度 可能な限り音場表現を邪魔しない細い脚 スピーカーが設置可能な大きな天板 そして高さが60cm程は欲しいです。 そうなると、バースツール が最適です。 ざっと検索してみると 5,000円~2万円ほどでスタンドに使用出来そうなモデルが多数ヒットします。 2脚必要ですので、少し贅沢すると4万円程掛かりますが、このクラスであればデザイン、材質が選び放題 です。 試聴はできませんので、想像になりますが下手なオーディオ用スタンドより音が良さそうなモデルが 多数ありました。 次に、スピーカーを設置する際に必須のインシュレーターです。 スタンド上にベタ置きは御法度ですので、必ず何らかの方法で隙間を空けなくてはなりません。 これは、ナットがおすすめです。 ホームセンターに行くと、様々なサイズ、材質のナットが販売されていますので う~んと贅沢して1個 100円 程もする高級品、黄銅製M8 ナットを8個 購入しましょう。 理想は前2点、後ろ1点の3点支持が良いのですが、落下が怖いので安定の4点支持にします。 スピーカースタンドとインシュレーターが40,800円ほどで揃いました。 次は、アンプとCDプレーヤーを設置する台です。 最も、安価でおすすめの設置台は床です。 フローリングであれば、そのまま設置して全く問題ございません。 畳の場合はラックかオーディオボードが必須となります。 フローリングの場合でも、床に直置きは抵抗があるでしょうからおすすめは 御影石です。「御影石オーディオボード」と検索すると販売しているサイトが見つかります。 厚み 30mm 幅 500mm 奥行き 400mm で 18,700円(税込)ほどですので、これを2枚購入しましょう。 2枚で 37,400円 もしますので、普通にオーディオラックが購入可能な予算に近いです。 ですが、音質は断然こちらが上です。 床に御影石 のクオリティに勝てる、オーディオラックは10万円以上します。 コストパフォーマンスという見方をした場合、御影石は大変優秀です。 ケーブル類は自画自賛で申し訳ございませんが、弊社のモデルがおすすめです。 RCAケーブル 伊吹2 6,600円(税込) スピーカーケーブル KAP-2 9,900円(税込) 設置から接続まで全て揃えて 614,000円ほどですね。 ミドルクラスのセット価格ですが、ハイエンドに片足踏み込んだクラスの音が出せると思います。 オーディオ専用品は安心感がありますので、それを否定する気はありませんが どうしても割高感がございますので、汎用品からオーディオに使えそうなアイテムを探すのも 楽しいですよ。 ホームセンターや100円ショップは宝の山です。 ぜひ今度のお休みにでも宝探しに出かけてみてください。 |
2023/03/06 Bricasti Design M3 + ネットワークオプション 定価 1,210,000円(税込) |
アメリカのオーディオ機器メーカー Bricasti Design M3 + ネットワークオプションを展示導入しました。 日本への正式輸入モデルは単純な USB DACである M3 と、オプションでヘッドホンアンプと ネットワーク機能を持たせたモデルだけです。 ですが吉田苑でおすすめする場合、ヘッドホンアンプは必要ありませんので M3 に ネットワークオプションのみ搭載したモデルを作っていただきました。 |
横幅 355mm 厚さ 64mm とコンパクト設計です。 |
今となっては貴重な USB入力付きのネットワークプレーヤーとなります。 実はこのモデルの展示導入には色々とございました。 まず、試聴機をお願いして ヘッドホンアンプ付きの M3H を試聴しました。 久しぶりに聞く、エネルギッシュでやかましい(褒め言葉です)音に大喜びして、すぐに展示機を注文しました。 その展示機が届いて試聴したのですが、デモ機と全く音が違いあのやかましい音が出ないのです。 やかましさに惚れて展示導入したのに、他社さんと同じような上品サウンドになってしまったので あのやかましい音はデモ機固有の音で、製品版は普通の音になってしまったのだろうと、 がっかりしてそのまま放置しておりました。 極まれにあるのです。デモ機と製品の音が違うという詐欺のようなモデルが・・・ 数ヶ月後にメーカーさんより、M3の調子はどうですか?との問い合わせがあり、正直に状況を説明したところ 「そんなはずは無いです。デジタルフィルターが4種類あるので、それを確認してください。」 とのお返事をいただき、半信半疑で(デジタルフィルターでここまで大きな音質の変化を経験したことがありません) デジタルフィルターを変更したところ、あのやかましさが戻ってきました。 どうやらデモ機は、最初からデジタルフィルターを変更してあったようです。 お恥ずかしい話ですが、単純に私の使い方が悪かっただけでした。 関係者の皆様、申し訳ございませんでした。 音質の紹介をさせていただく前に、やかましい音がなぜ褒め言葉なのかを説明させていただきます。 普通に考えると「やかましい」や「暗い音」というのは、悪い意味で捉えられると思います。 ですが、楽器によってはやかましい音が出る物が多くあります。 この「やかましい」音をきちんと再現出来るオーディオ機器は大変少なく、各メーカーは意識して この「やかましさ」を除去していることが感じられます。 SOULNOTE dc1.0 や Acoustic Energy AE1 を、愛用している方にはお分かりいただけると思いますが 音楽再生において、この「やかましい」という要素は「楽しさ」に通じると思います。 今でも dc1.0 や AE1 を愛用している方は、この「やかましい」が気に入って 今でも使い続けているのだと思います。 ちなみに吉田苑にはこの dc1.0 + AE1 を愛用しているスタッフがいます。 笑ってしまう程 「やかましい」 システムで、正直「うるさい」とも感じますが、本人は幸せそうにしております。 同様に「明るい音」の対義語である「暗い音」も、悪い意味では無く褒め言葉として私は良く使用していました。 最近は「暗い音」のするモデルがほぼ絶滅してしまったため、少し残念です。 つまり、「やかましい」音がきちんと再現出来るという褒め言葉とご理解いただけませんでしょうか。 前置きが長くなりましたが、この M3 はその「やかましい」をきちんと再現出来る貴重なモデルです。 試聴は有線LAN接続による Roon Ready 接続で行いました。 デジタルフィルターにより大きく音色が変えられるため、積極的に活用するのがよいと思います。 全てのフィルター位置で共通して、情報量が多く価格に見合うだけのクオリティはきっちりとクリアしています。 アンプや、スピーカーと違い、ネットワークプレーヤーは価格に正直なモデルが多いです。 iFi NEO STREAM という例外を除けば、高価なモデルほど音が良く20万円~ 170万円までは クオリティと価格が比例しているように感じます。 分かりやすいとも言えますが、価格が信じられないハイコストパフォーマンスモデルも無いという ある意味、面白みに欠けるジャンルでもあります。 フィルターごとの音色は以下となります。 Linear 0 初期設定のフィルター位置で、デモ機と音が違うと判断してしまった際に使用していたフィルターです。 スピードが遅く、曲のテンポが遅くなった様に錯覚してしまします。 スピードが出ないため、高さ方向の空間が再現されず、スピーカーの高さから上に空間が広がりません。 その分、エネルギーが固まりで出てきますので、大型スピーカーで、音圧を感じるような 使い方に向いています。 Linear 1 おすすめのフィルターです。 Linear 0 と比較すると驚くほどスピードが早く、高さ方向の空間が大きく広がります。 左右奥行きも広大で、スピーカーの外側まで大きく空間が再現されます。 そして、最も大きな特徴である「やかましい」音がきちんと出ます。 太くエネルギッシュで有りながら、定位が明快で音像が肥大することがありません。 有るべきサイズに凝縮したボディ感のある楽器が、ぴったり定位します。 現代型スピーカー(ワイドレンジで立体的な空間表現力の高い)で、ライブ感を重視する方に おすすめです。 Minimum 0 スピードは標準的で、こちらもエネルギー再現重視です。 Linear 0 は高さ方向が出ませんでしたが、こちらは高さは出ますが左右が広がりません。 スピーカーの中央に音像が凝縮し、音圧で聞かせるタイプです。 Minimum 1 Linear 1 から「やかましい」を取り払ったイメージです。 一般的な音作りで、良い音ではありますが「やかましい」音は出なくなりますので このDACの一番美味しい部分が楽しめなくなります。 0 系 が大型スピーカーで浴びる様に音圧を楽しむのに向いており 1系 が空間表現を重視した音作りとなっています。 SOULNOTE dc1.0 からの入れ換え候補としては、あまりに高額ですので厳しい所ですが ネットワークプレーヤー機能があり、遅延も無いためテレビ用としても使用出来 なおかつ最新のハイレゾ音源にも対応可能な dc1.0 とお考えいただければ 魅力的ではないでしょうか・・・ですがやっぱり高いですね。 前回の LUMIN T3 も高額モデルでしたが、こちらはさらに高価です。 もっと現実的な価格帯の製品をご紹介したいのですが、なかなか良いモデルに出会えません。 現在試聴中のモデルも 132万円もするモデルです。 次回ご紹介予定ですが、高額モデルばかりご紹介しても面白くないので、タイミングを悩み中です。 |
2023/02/25 LUMIN T3 定価 Silver 880,000円(税込) Black 968,000円(税込) |
ネットワークプレーヤーの二大巨頭である LUMIN の新製品 T3 のご紹介です。 LUMIN としてはミドルクラスのモデルとなります。 |
横幅 350mm とフルサイズオーディオと比較すると、やや小ぶりな LUMIN 標準サイズ。 小さくて音が良いのであれば、軽くて小さい方が設置面で有利ですので、昔のようにフルサイズに拘らない LUMINさんの姿勢は好感が持てます。 ですが、デザイン上の拘りとして、全モデルに採用されている背面のひさしは、ケーブルの接続に大変邪魔です。 ラックに設置後ケーブルの抜き差しは出来ないと思います。 店頭での試聴のように、頻繁にケーブルの抜き差しを行うのには全く向いていません。 普通は、一度ケーブルを挿せば、数年はそのままでしょうから問題無いのかも知れませんが・・・ |
特にXLRプラグを引き抜く時に指が入らず困難です。 これは、強く改善を希望したい点です。 |
ひさしの影響で光が入らず、画像が暗くなってしまいました。 USB入力や、同軸入力の出来ない、完全なネットワークプレーヤーです。 最近は、USB入力可能な機材が減ってきました。 世の流れは、ネットワーク接続に変わってきているようです。 先ほどご来店いただいたお客様より、USBケーブルの比較試聴がしたいとのことで 準備をしたのですが、USB接続可能なDACがほとんど無く慌てました。 店頭には、デジタル機器(DACやネットワークプレーヤー)が9台展示してあるのですが USB入力出来る機材は2台だけでした。 USB接続出来る機材が減ってきたな、とは感じていましたが、ここまで減っていたとは驚きました。 話がずれてしまいました。 試聴は Roon Only モードにて行いました。 |
LUMIN のモデルは Roon Only モードが可能で、その効果は他社さんの Roon 専用モードと比較しても特に効果が高く Roon の高音質再生に限って言えば、トップクラスではないでしょうか。 初期のLUMINは色付けの濃い強い個性を持ち、LUMIN の世界を作っていました。 ですが、代を重ねるに従い個性を排除して行き、このT3に至ってほぼ個性を無くしました。 音色は、ストレートでナチュラルです。 スピードが早く、S/N比が高いため、空間がスピーカーの奥、左右、高さ方向へナチュラルに広がります。 ほぼ90万円という高級機ですが、空間表現力という意味では頭1つ抜け出した表現力を持っています。 エネルギー再現性も高く、定位も良いのでボディ感のある音像がぴしりと決まります。 ひさし以外に文句の付けようが無い、優秀なネットワークプレーヤーです。 100万円未満の価格帯で、Roon の最高音質再生を目指す場合、筆頭候補に挙がるモデルでは無いでしょうか。 |
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2023/02/20 FiiO R7 オープン価格 想定市場価格 112,200円(税込) |
ポータブルオーディオ機器メーカーである FiiO から発売された、卓上用オーディオデバイスのご紹介です。 あまりに多機能ですので、ネットワークプレーヤーとも違い オーディオデバイスというジャンルになるのでしょうか。 |
Android OS 搭載 ヘッドホンアンプ にネットワーク機能を持たせ、電源部を強化した感じです。 横幅 110mm 高さ 160mm 奥行き 134mm とコンパクトですので、卓上使用にもぴったりです。 主な機能は以下となります。 DAC内蔵ヘッドホンアンプ/プリアンプ Bluetooth USB-DAC 光/同軸 DAC Roon Ready Android OS ですので、Google Play ストア経由で AmazonMusic 等の音楽サブスクアプリをインストールして その音源を再生する事も可能です。 |
RCAライン出力2系統にバランス出力もあります。 これでもかというほどの多機能機で、接続出来ないデジタルオーディオ機器は無いのではないでしょうか。 試聴は、有線LANによる Roon Ready 接続で行いました。 最初に音を出したときは、解像度の低いぼけた音で10万円のネットワークプレーヤーと考えた場合 価格に見合うクオリティは出せていませんでした。 エージングが済んでいないのかと思い、そのまま数分鳴らしていたのですが、突然音が良くなりました。 何事かと、確認するとモニターがオートオフで消えていました。 |
この状態であれば、十分に価格に見合う音が出ています。 PCオーディオでもそうですが、モニターの電源を落とすと音が良くなります。 この機材も同様で、モニターを消すと解像度とS/N比が大幅に向上し、据え置き型 ネットワークプレーヤーとして価格に恥じない実力を発揮します。 右上の電源スイッチを押すと、モニターのオン/オフが可能ですので電源投入後 Roon Ready 起動後に 右上スイッチを押してモニターを消すと良いと思います。 基本的にはデスクトップオーディオ用だと思いますが、据え置き型ネットワークプレーヤーとしても 十分に使用可能です。 この多機能さに魅力を感じた場合、他に変わる物がありませんのでオンリーワンのモデルだと思います。 |
2023/01/14 Qobuz 日本正式サービス開始予告が発表されました! |
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新年早々、ビッグニュースが飛び込んできました。 半分諦めていた Qobuz の日本正式サービス開始予定(いまだに予定なのが気がかりですが) が発表されました。 Qobuz とは Roon と組み合わせて使用可能なストリーミング配信です。 Roon を楽しむためにはストリーミング業者と契約する必要がございます。 現在 Roon と組み合わせることが可能な業者は TIDAL と Qobuz の2社だけで TIDAL の日本正式サービス開始がほぼ頓挫している状態でしたから、Qobuz も厳しいかと思っていたのですが 頑張ってくれていたようです。 Qobuz は 日本のハイレゾ配信サイトとしては、トップクラスの e-ONKYO を買収しましたので 邦楽やアニソンに関しては TIDAL 以上の品揃え(曲揃え?)が期待出来ます。 実際の配信開始予定は 2023年度後半に向けて準備を進めているということですので まだ半年以上先の話ですが、具体的なアナウンスがあったのは大きな進展です。 TIDAL では邦楽やアニソンが弱いとお嘆きの方にも朗報だと思います。 おそらく Amazon Music なみの充実度になると思います。 特に e-ONKYO はアニソンに異様に強いので、アニソンに関してはAmazon Music 以上かもしれません。 期待して配信開始を待ちましょう! |
2023/01/12 SFORZATO DST-Lepus 定価 418,000円(税込) DSC-Grus 定価 330,000円(税込) |
やっと、本当にやっと DST-Lepus の展示導入ができました。 展示機を発注してから早3年・・・ まさか、3年も掛かるとは思いませんでした。 ちなみに、私の自転車は2年半で届きましたので、自転車の方が早かったです。 DSC-Grus は随分前に届いていましたが、相棒がいなくて寂しそうでした。 ようやく、セットで試聴出来る環境が整いました。 |
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上段がネットワークトランスポートである DST-Lepus で、下段が DACのDSC-Grus です。 基本的にはこの2台セット運用となります。 もちろんDACは同じSFORZATOの上位モデルであれば、さらに良いです。 画像では積み重ねていますが、これは写真撮影用です。 実際に使用する際は積み重ねてはいけません。 機材の音決めをする際は、天板の響きまで含めて行います。 ですので、天板に物を乗せると音が変わります。 もちろん、それを利用して積極的にチューニングを行う事は全く問題ございませんが ただ積み重ねてしまうというのはおすすめできませんので、ご注意下さい。 DST-Lepus をご紹介する前に、まず注意点をお知らせしておきます。 最も大きな問題が、まだ Roon Ready に対応出来ておりません。 3年以上前に Roon へ認証依頼は出しているそうなのですが、3年経過した今でも認証が下りていません。 同じSFORZATOのネットワークプレーヤー DSP シリーズは認証が下りているのに、このDST-Lepus のみが いまだに認証されず、現時点で Roon Ready 非対応となっております。 そのため、Roon 再生時はDiretta接続推奨です。 もう一点、こちらは TIDAL 再生を行わない限り問題となりませんが、DAC側の DSC-Grus は現時点でMQA非対応です。 こちらも認証の問題で、現在製造されているモデルはMQA非対応となっております。 認証が取れ次第、メーカーに送って対応出来るようになりますが、それがいつになるかは見えておりません。 SFORZATO の小俣氏いわく 「そう遠く無い将来に両方共認証がおりる予定です。」 との事ですので、期待しましょう。 DSC-Grus は以前ご紹介しましたので、今回はDST-Lepus を中心にご紹介いたします。 DST-Lepus には他社さんには無い、もしくはまだ採用例が少ない、珍しい機能が3つございます。 それらはどれも、音質に与える影響が大変大きく高音質再生を目指す場合、無視出来ない魅力がございます。 一点目が 「ZERO LINK」接続です。 DST-Lepus はネットワークトランスポートですので、別途DACが必要となります。 そのDACと接続する際に、「ZERO LINK」接続という、オリジナル通信技術を使用します。 いつもの、少し間違っているかもしれないが強引に簡単解説コーナーです。 通常のデジタル信号受け渡し(同軸デジタルやUSB接続ですね)の場合 送り出し側(ネットワークトランスポート)と受け側(DAC)はそれぞれ、自身に内蔵されている クロック(時計)を基準として動作します。 基本的に片道通行で、DAC側はトランスポート側から送られてくる信号を受けてから 慌てて、その周波数と時計に合わせた動作へ変更してからアナログ信号を出力します。 この場合、いきなり送りつけられるデータを受け取るDAC側の負担が大きくなり 音質に影響が出ます。 しかも、時計が自前ですので、それぞれのタイミングが微妙にずれてしまい それが音質へ悪影響を与えます。 「ZERO LINK」接続の場合、双方向通信を行います。 まず、トランスポート側からDACへ 「今から96KHzの信号を流すよ。」とこれから流す信号の種類を伝えます。 それに反応して DAC 側から 「分かった、だったら96KHzのクロック信号をそちらに送るね。」 と、DAC側からトランスポートへクロック信号が送られます。 そのクロック信号を受け取った、ネットワークプレーヤーは そのDACから受け取ったクロック信号に合わせて、音楽信号をDAC側へ 送信します。 このように会話をしながら信号の受け渡しを行うため、突然データが送られてきて慌てることが無くなり 時計が2個ある事による、時間軸のズレも解消されるという、素晴らしい伝送方法なのです。 |
右端の白い端子が「ZERO LINK」接続用です。 ケーブルはDVIケーブルを使用し、ネジを使用して強固にブレなく接続可能です。 このブレない、という点は大きく音質に影響する点で、どんなに優れた伝送方式でも 接続部がしっかり固定できないと、音質に悪影響が出ます。 ブレによる音質劣化が顕著なのが、HDMI ケーブルです。 I2S接続に使用される HDMI 接続ですが、これを根元でがっちり固定してみて下さい。 I2S本来の高音質が楽しめるようになります。 次の珍し機能はSFPポートです。 上画像右から2番目の空洞が SFPポート です。 この穴へ、機能に合わせたモジュールを差し込むことにより、複数の機能を使い分けることが可能です。 DST-Lepus の場合、通常の有線LANポートである RJ45 モジュール か 光接続用モジュールから選択します。 光接続する場合、別途光メディアコンバーターが必要となります。 光接続による音質改善効果は大きいため、魅力的な選択肢が増えることが嬉しいです。 そして、最後のおすすめ機能は Diretta 接続可能という点です。 別途、Direttaを送り出すことが可能な機器(Windows PC もしくは fidata製品等)が必要ですが 高音質な音楽データ通信用規格です。 このように、特殊で高音質な機能満載というマニアックな機材となっております。 |
SFPポートにこのようにモジュールを差し込んで使用します。 |
RJ45(通常の有線LAN)ポートを差し込んだところです。 |
こちらが光ポートを差し込んだ状態です。 このように、ニーズに合わせて差し替えることが可能な点が便利です。 ですが、このモジュールにより大きく音質が変化するため、高音質モジュールを探し出す事は金銭的にかなり困難です。 基本的に メーカー推奨品をおすすめします。 |
Windows PC(Roonコア)よりDiretta接続を行い、DACへ ZERO LINK 接続した状態で視聴しました。 セットで 748,000円(税込)という高級システムですが、十分以上にその価値がございます。 濃く強い音像、滑らかで深い空間が両立し、そこに一滴だけ SFORZATO の香りがします。 無味無臭では無く、薄くSFORZATOの個性を感じる音作りで、中域に薄皮一枚分ほどの色気を感じます。 帯域バランスとしてはやや低域よりに感じますが、今までの SFORZATO の音作り考えると、これは少し不思議です。 ひょっとしたらこれは、 Diretta 接続の個性かもしれません。 DST-Lepus が Roon Ready接続に対応すれば、長年の懸案であった Diretta 対 Roon Ready 接続 の比較試聴が 出来ますので、それも楽しみです。 今日、試聴した限りでは、軽快で空間表現重視の Roon Ready に対して、重厚で分厚い Diretta という感じになるのでは? と予想しています。 |
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