店長竹田の
「大後悔日誌」 |
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’05諦めが肝心
’06無駄な抵抗
’07今日はこのへんで勘弁したる
'08 choSuchbe'chugh vaj bIHegh !
08.12/28 試聴会も暮れの忙しい時期にもかかわらず、中々盛況です。 御来店下さったお客様、大変ありがとうございます。 来年もよろしくお願いします。 本試聴会に向けNmodeさんが、沢山のCDを持って来てくださいましたので たまにはオーディオショップらしくCDの紹介を一部ですがしたいと思います。 (寸評は久しぶり登場の一枚必聴氏) 1. ミッシェル・カミロ Rendezvous (ラテンジャズ) 当店にも試聴盤ございます、定番と言える一枚です。 お勧めは9曲目「From Within」。 圧倒的なテクニックと情熱的なエネルギッシュな演奏が圧巻。 スピードのチェックに最適です。 2. グローバー・ワシントンJR プライム・カッツ (フュージョン) フュージョン界きっての大御所のベスト盤。 1曲目 「テイク・ファイヴ」のリズムの基調となる「ダーン・ダーン・ダーン」がオーディオ的な 勝負の第一関門。ここで乗れるかが一つの評価となる。 続いてテナーのメロディーが加わりサウンドデザインとその中でテナーの音とマッチングするか が第二関門ともうしましょうか!? とにかく聴いてみてください。音がカッ飛んできます。 3. ヒラリー・ハーン バッハ シャコンヌ (室内楽) まだ若い天才女性バイオリニスト。 ここに収録されている曲はバイオリニストにとって登竜門でもあり、リスナーにとっても 大変ポピュラーでそれだけに名盤揃いが多いのですが、何といっても、こんなに鮮やか で流麗な響きは他に類が無く生々しいけれど、品格にあふれ、推進力のあるみずみずしい 演奏です。クラッシックオーディオファイルが求める「癒し」を満たす一枚です。 4. ディオンヌ・テイラー I Love Being Here With You (ジャズ・ボーカル) 新星のボーカリスト。とにかく歌がうまい! 自作、スタンダードJAZZ,カバーありと内容が濃くバラエティーに富んだアルバムですが 1曲目、6曲目、15曲目はどれも録音が優秀でとても気持ちのいい曲です。 6曲目の「Just One Of Those Things 」のベニーグリーンの正確なピアノのタッチとテイラーの スキャットが聴きどころです。 5. クリスチャン・ツィマーマン ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第1番&第2番 (クラシック) 2004年のクラッシックリーダーズダイジェスト(リスナーが選ぶ)No1。 2004年度レコード・アカデミー賞銀賞受賞に輝いたディスクです。 指揮は小澤征爾。 1曲目の圧倒的なオーケストラのトゥッティとピアノの登場が音場をどの様に表現するか、 またホールの広さ、深さを瞬時に伝えるかが良く判る一枚だと思います。 こちらのピアノのピアニッシモからフォルテッシモまでのレンジが広く録られており、オケと ピアノでの試聴を望まれる方にはピッタリの一枚です (個人的には輸入盤の方がよいと思います。) 6. 村上ゆき Both Sides Now~青春の光と影 (ジャズ・ボーカル) 福岡出身で父をトランペッターに持つピアノ弾語りのジャズシンガー。 村上さんのCDの中では今のところこれが一番録音が良いでしょう。 彼女の歌唱力、ピアノも素晴らしいですが、ギターの演奏のほうが見事です。 一度生で聴いてみたい、アーティストです。 7. S.M.V サンダー (ジャズ・フュージョン) スタンリー・クラークの"S"、 マーカス・ミラーの"M"、ビクター・ウッテンの"V" ベーシスト3人のアルバム。 スタンリー・クラークはフュージョンの先駆者ではありますが、ウッドも巧みに弾きます。 低音再生において如何に深く表現され、ぼやけないベース捌きが再現されるかをチェック するには最適な一枚であります。 |
08.12/26 FOCUS360 到着 明日の試聴会に合わせてディナウディオ ジャパン様が気を使って頂き予定より早く到着しました (ディナジャパ様ありがとうございますY) 店に入ってきた印象としてはフォーカスとは思えない程デカイです・・・ サイズ的にはサファイアより少し背が低い程度です。 箱から出す時に気付いたのですがキャビネットがかなり強化されている印象で 通常のフォーカスの箱より叩いた時の音が高く、箱の強度はかなり高そうです。 セットして確認した所、ツィーターボードが普通のフォーカスと同じサイズで 「ホントにEsotar2入ってるのか?」と不安がよぎる。 で、ついついツィーターを外してみました。 ちゃんと、Esotar2でした。当たり前ですがよかった(笑) ついでと言ってはなんですが、スコーカーとウーファーも外して確認しました。 スコーカーは名作だったContour1.1のウーファーや3.3と同系の38mmボイスコイルのスコーカー を採用していました。 見た目エキサイトX12やX32と同系に見えますが、全くの別物でマグネットサイズも 違いフレームの強度からターミナルの取付部まで、今まで通りのDYNAUDIOのユニットらしい ユニットが付いています。 ウーファーも上級機と同系統のアルニコの75mmボイスコイルで手堅くまとめられています。 ウーファーを外した時に見えた低域用ネットワークはサファイアに使用されていたものに そっくり(同じ?)で、これはミニサファイアかも・・・と期待が高まりました。 現在、エージング中で軽く聴いた感じですが、価格以上の良さを感じます。 SP25とは違う魅力ですが、やはりダブルウーファー。低音は出てます。 やっぱディナはこうでなくっちゃ! |
08.10/27、 11/02 追記、11/03 追記、 12/01 追記 |
当店も幾つか注文を頂いてますが、Wadia170 "iTransport "入荷致しました。 既に数本は販売したのですが、入荷数が少なく試聴機に回せる分のがありませんでした。 やっと試聴できるので近いうちに試聴レポートしたいと思います。 |
08.11/02 Wadia170が入荷して1週間ほど遊んでみました。 実売6万円で購入出来るトランスポートとしては十分に納得出来る音質を 持っています。 しかしD/Aコンバーターにかなり高性能な物が必要なようで、低価格帯のD/Aコンバーター を数機種接続してみましたが、ドックから取り出す音よりは少し良いレベルで わざわざ6万円出してまで購入するほどの大きな改善効果はありませんでした。 それでも、D/Aコンバーターの持つ音色の違いは見事に表現出来ていましたから、 今お使いのコンバーターの音色が気に入っているのならば購入する価値はありそうです。 残念ながら、最も期待していた SHARP SM-SX10及びSM-SX300でのデジタル入力では 「ドックより多少はマシ・・・」程度で、使い物になりませんでした・・・ ある程度以上のレベルを要求する場合は、最低でもSOULNOTE dc1.0クラスのD/Aコンバーター が必要なようです。 dc1.0との相性は大変良く、細かな事を言わなければ十分にオーディオとして楽しめます。 音数が少ない、口が大きくなる、高さの表現力が弱い(スピードが遅い)、等の欠点は ありますが、6万円のトランスポートとしては十分に合格点を上げられるレベルで、 dc1.0とセットで考えると定価で30万前後のCDプレーヤーとして十分通用すると思います。 (上記はインシュレーターを挟まない素の状態での評価です) 一点だけ残念なのは、脚がゴム製な所です。コストの制約で出来なかったのだとは思いますが ここでかなり音質を犠牲にしています。 写真のようにインシュレーターや金属を挟んで見てください。格段に表現力が上がり 「6万円のトランスポートとしては十分」から「10万円クラスのトランスポートとしては かなりの高性能機!」になります。 この場合の注意点は、既存の脚の下にインシュレーターを入れても全く効果はありません ので、底板に直接インシュレーターを接触させるようにしてください。 ちょっと褒めすぎかもしれませんが、個人的には 「これでようやくiPodがオーディオレベルになった!」 記念碑的な製品だと思います。 |
08.11/03 せっかくiPodが楽しめるようになったので、もっと良くしてみたくなり少しいじってみました。 ペコペコの底板が気になったので、鳴き止めをして、脚を外してスパイクでの3点接地 にしてみました。 これだけでも、ぐんと見通しが良くなり、解像度が上がりました。 次は底板の強化をやってみようと準備中です。 かなりの効果があるのではないか??と期待しておりますので、完成しましたらご報告いたします。 |
08.12/01 お待たせしました。1ヶ月掛けてようやく完成です。 今回は吉田苑が普段使用するジュラルミン7075では無く、ステンレスを使用しました。 もちろん7075でも試作したのですが、これが思ったほど良くありません・・・ 厚みを10mmで作ったのですが、少し厚すぎて良い音で響いてくれませんでした。 5mmくらいだったら良かったのかもしれませんが、それだと強度に不安が残ります。 それで、コスト面の不安から7075と同時に発注しておいたステンレス製と交換してみると すっきりとした伸びやかな表現で、予想以上に相性が良く即採用となりました。 吉田苑としては珍しく見た目にも気を使い鏡面仕上げにしてみました。 |
鏡の代わりにも使用出来てお得感倍増です(笑 |
肝心の音質ですが、重量級のベース(底板のみで約3kg)の影響で、さらに切れ込みの 鋭い高解像度で滑らかな音になりました。 音像の安定度が抜群に高くCDトランスポートとは違う独特の再生音ですが、これが 稼働部分の無いiPodの利点なのかもしれません。 これは本気で追求するとすごい事になりそうです。 まだ、クロックや電源には手を加えていませんから 「今度は電源を組んでみようか・・・どうせやるならディスクリートで組んだハイスピード電源 がいいな・・・。」 「クロックも乗せたいな〜。」 などと妄想が爆発しています^^ と、言う訳でまだまだ続きそうな予感のWADIA開発日誌です。 |
08.10/16 |
少し前の話ですが、テレビ番組「未来創造堂」のゲストで高橋克典さんが出演されていたのですが オーディオを趣味にされているようです。 番組内容としては、本格的なステレオシステムを試聴後、総額約400万のケーブルに換えると 音がどう変わるかという内容でした。 印象的な部分としては、高橋さん以外の出演者は初めて本格的なオーディオシステムで 音楽を聴いたようで、「これは凄い」とか「これはいい」と言う感想が出ていました。 その後、高級ケーブルに切り替えたら、高橋さん以外の出演者は違いが良くわからないようで 微妙な表情をしていました。 なにも400万のケーブルにどうのこうの言うつもりはありません。 無作為のブラインドテストの統計では、スピーカー以外の機器の変化を聞き分ける事は 出来なかったという結果をたまに聞きますし、その通りなのかもしれません。 オーディオに精通している人なら兎も角、オーディオを初めて聴く人は微妙な変化に気付きません。 多くの人が音楽に聞き入り歌詩を追ったり、リズムを追ったりになります。 オーディオ機器の変化による差を聞き分けるには、音色以外に解像度、空間表現力など、 少し特殊な聞き方が必要になります。 ブラインドテストと言えば、昔テレビ番組でありましたね。 数億するバイオリンの名器ストラディヴァリウスと入門器の聴き比べ、 スタインウェイと入門ピアノの聴き比べなどやってましたが、結構外してました。 これも無理もない話で、バイオリンとビオラの違いなら誰でも当てると思いますが、 特に楽器に精通していない人間に少しの違いを聴き比べるのは不可能な事かもしれません。 オーディオの聴き比べも同じで、いつも聞いているシステムで1箇所機器を換えると 誰でも違いが判ると思います(個人差もありますし、機器を換えても変更に鈍感なシステムもありますし、 セッティングや部屋次第では違いが分からない場合もありますので一概に誰でも 変化に気付くと断言はしませんが) 当店でも「特に今使用しているシステムに不満は無いんだけど、○○○を入れたら もっと良くなりますか?」等の問い合わせがあります。 オーディオ製品を販売している我々が言うのも変な話ですが、オーディオを趣味に されている方はともかく、音楽を楽しまれる目的であれば闇雲にオーディオ機器の買い替え はあまりお勧めしません。 一通り買いそろえた後はとっかえひっかえせずに、暫く聴いてみてください。 そして、「自分はこういう風に音楽を聴きたいんだ。」「ここが不満なんだ」 という部分を感じた時が、替え時だと思います。 |
08.09/13 新製品大漁!! |
最近は、OPC271やCR-D2、sa2.0等、新製品の発売や発表が立て続けにあり それらの機器の視聴、評価、改造等で多忙な日々を送っております。 一時期の自信を持ってお勧めできる商品がほとんど無い状態から考えると 大変ありがたい状態ではありますが、もう少し分散して出てきてくれれば・・・ とう贅沢な考えが脳裏をよぎります。 そんな多忙な中にまたもや新製品が到着しました。 発表は随分前に行われていたのですがようやく商品が手元に届きました。 DEXA Technologies D-Clock NeutronStar (82,000円) です。 第一印象は「でか!」でした。かなり大きなクロックで、オリジナルの2倍の 長さがあり幅も少し広くなっております。 これだけのサイズになると搭載出来る機器も限られてきそうで、SOULNOTE sc1.0 には残念ながら搭載するスペースがありませんでした。 実際に搭載する方がいるかどうかは兎も角、CR-D2には搭載可能です。 定価61,950円のレシーバーに82,000円のクロックを搭載するという暴挙に出る方は そんなにたくさんいらっしゃらないとは思いますが・・・ 取り合えず、SOULNOTE cd1.0とCR-D2XRに搭載して慣らし運転中です。 cd1.0にはオリジナルのD-Clockと同時搭載とし、簡単に両者の音質比較が体験 出来る用にしてありますので、興味がある方は店頭にお越しください。 |
08.08/02 DYNAUDIO Exciteシリーズ入荷+α | |
DYNAUDIOの新製品 Excite シリーズが入荷しました。 今日到着したばかりの新品ですが、取りあえず最初のイメージをお伝えします。 価格的にAudienceシリーズの後を次ぐモデルという位置付けのようですが、 デザインを含めユニットの新設計等、大きく変更されています。 Audienceシリーズはフロントバッフルがユニット直径よりかなり広めに設計され 奥行きはあまり深くありませんでしたが、ExciteシリーズはDYNAUDIO共通の フロントバッフルはユニット直径ぎりぎりで、奥行きで容積を稼ぐタイプになっています。 もう一つ地味ですが大きな変更点として、ツィーターのコーティングが変更されたようで、 今までのようにツィーターに埃が張り付きにくくなっています。 この改良は今まで埃に悩まされたユーザーにとっては大きなポイントになると思います。 音質ですが、Audienceシリーズとは音作りが少し変えてあるようで 全体に音色が明るくなり、北欧的な陰りや暗さが無くなっています。 DYNAUDIOのソフトドームらしい滑らかな高域が持ち味で、位相特性に優れた 安心して使えるスピーカーになっています。 どのモデルもインピーダンスは4Ωで能率も86dB〜89dBと高くはありませんが 聴感上の能率は高く、SOULNOTEのsa1.0で能率の最も低いX12を大音量で鳴らして みましたが全く問題無く鳴っていました。 モデルごとのインプレは、これから鳴らしこんでエージングが進んでから またご報告いたします。 おまけ DYNAUDIOの名機Confidence5が入荷しました。 久しぶりにじっくり聞きましたがやはりすごいスピーカーです。 特に今回はSM-SX300改を使用しましたから、ウーファーがちゃんと駆動された状態で 聴く事が出来ました。こんな事を書くと「今まではどんな聞き方をしていたんだ。」 と言われそうですが、このスピーカーはウーファーが動かなくても美味しいのです(言い訳) しばらくは店頭にあると思いますので、興味のある方は聞きに来てください。 一つの結論が見えると思います。 08.09/19 こっそりと追記・・・ Exciteシリーズのエージングが進みましたが・・・・ 13.01/28 今更ですが追記 実はこのスピーカーを吉田苑は最初お勧めしていませんでした。 理由は簡単で、音質が吉田苑の求める方向性と違ったからです。 低域が緩く、量は出ますが質が低いため中高域までかぶってしまい 解像度の低い曖昧な音になっていました。 そのため、発売後数年間は表立ってこのスピーカーをお勧めすることはありませんでしたが 3年ほど前に試聴してみたところ、見違えるように良くなっていました。 海外のメーカーでは良くあることなのですが、初期のモデルからかなり改良されているようです。 現在のEXCITEシリーズは、同価格帯の他スピーカーと比較しても特に優秀なスピーカーに生まれ変わっています。 特にX12の出来は良く、明るく広い空間に楽器がきれいに並ぶ立体的な空間表現力と 高いエネルギー再現性を持っています。 前モデルのAudienceシリーズとは少し方向性が違いますが、クオリティーは同等ではないでしょうか。 「なんだ、同等か・・・」 と、がっかりされるかもしれませんが、Audienceシリーズは上位シリーズcontourのユニットを そのまま流用し、キャビネットでコストダウンをはかったシリーズだったためにコストパフォーマンスの 高いシリーズでした。 そのAudienceシリーズと同等と言うことはすごいことだと思います。 |
08.06/27 THIEL SCS4 (1本 税込 173,250円) | |
最近更新をサボっていたので、その間に展示導入された3機種を一気 にご紹介します。 1本目はTHIEL SCS4です。 アルミ振動版をツィーターとウーファーに使用した、同軸2ウェイユニット を採用したスピーカーで、フロントバッフルにもアルミダイキャストを採用 するという徹底した素材の統一を図ったスピーカーです。 同軸型ユニットは昔から存在している手法ですが、ツィーターに 金属振動版を使用しウーファーに紙を使用されていたため音色の統一感が 今一歩の物が多く、この方式の最大のメリットであるフルレンジ スピーカーのような音のつながりの良さを発揮出来ない物が多かった ように感じます。 そういう意味ではツィーターとウーファーに同一素材を使用する というのは大変正当なアプローチで、昔からスピーカーの 理想とされてきた 「レンジの広いフルレンジスピーカー」 にかなり近づく事が出来た良いユニットだと思います。 |
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スピーカーターミナルは大型のシングルワイヤリング専用の物が 採用されておりかなり太いスピーカーケーブルまで余裕を持って 接続出来ます。 開封して最初の音出しはSHARPのSM-SX300を使ったのですが レンジ感の狭いかまぼこ型のエネルギーバランスで、中域だけが 張り出した物足りない鳴りでした。 実際には十分にレンジは広く上下とも良く出ているのですが、 SM-SX300のような超ワイドレンジでフラットバランスのアンプで 鳴らすと、物足りない鳴り方をしてしまうようです。 価格はペアで30万円ほどの中級クラスのスピーカーですが ある意味DYNAUDIO SP25並に鳴らすのが難しいスピーカーで、 解像度が高く駆動力のあるアンプで鳴らして上げないと 本領を発揮してくれません。 |
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そこで、ある程度聴感上のレンジ感を確保しようとSOULNOTE da1.0と sc1.0SE-Dで鳴らしてみました。 この組み合わせはびっくりするほど相性が良く、レンジ感も広く 上下ともに良くレンジの伸びた好ましいバランスに変化しました。 高域はアルミドームとは思えないほど滑らかで刺激的な音は一切 出しませんが、透明感は高くとても良く制御されています。 中域から低域にかけては良く弾み押し出しの良い鳴りをします。 特に良い点は、刺激的な音を出さないのに透明感の高い広い音場を 再現できる所にあり、同軸ユニットらしい定位の良さと相まって 楽器やヴォーカルの立ち位置を明確に提示してくれます。 聴感上の能率はかなり低いのでパワーのあるアンプが必要になります し、CDプレーヤーも情報量の多い物が必要ですので機材の選定 には気を使いますが、追い込めばかなりの所まで鳴らせる実力を 持ったスピーカーだと思います。 |
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08.06/27 AMM LAB AM-105i (ペア定価 167,790円) | |
半年以上前に注文していたスピーカーがやっと入荷しました。 お客様からの問い合わせを多数頂いているスピーカーだったのですが 商品が全く入荷せず、音を聞くことも出来ずにお問い合わせに 答える事が出来ない大変難儀なスピーカーでした。 ようやく本日入荷しましたので、今までお問い合わせいただいた お客様にご報告を兼ねてのインプレッションです。 今日開梱したばかりの新品ですからエージングが全く進んでいない 状態での視聴ですので、その点はご容赦ください。 まず、CR-D1SEMkUで鳴らしてみましたが全く低音の無いスカスカ の音になってしまい、慌ててアンプをSOULENOTE da1.0に交換 しました。 聴感上の能率はかなり低くパワーのあるアンプが必要なようです。 極端に高域寄りのエネルギーバランスで、普段吉田苑がお勧めして いるフラットバランスのアンプを使用すると低音不足を感じます。 反応の早いきびきびとした鳴りなのですが、壁に近づける等の 低域の補強をしないとシャリシャリ鳴るだけのスピーカーに なってしまいそうです。 |
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全くエージングが進んでいませんから、これから低音が出るようになるかもしれませんが このまま使用するにはかなりのテクニックが必要になりそうです。 逆にスピードや解像度をあきらめれば、低音が多目のアンプを選択出来ますので 雰囲気重視の面白いスピーカーになると思います。 秘めたポテンシャルは相当高いと思いますので、もう少し鳴らしこんでからもう一度ご報告いたします。 |
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08.06/27 SONY NFA-PF1 「Sountina」 (定価 1,050,000円) | |
言いたい砲台でご報告した不思議なスピーカーです。 指向性の高いツィーター部をなんと有機ガラス製の 円筒部で受け持ち、完全に水平360度をカバーする という、しかもステレオ再生でなく一本で鳴らそうという 画期的な製品。 過去に無指向性への試みはいくつものメーカーから出て いましたが、概ね失敗しています。 しかし一本で鳴らそうと言う考え方は新しく、その音は、 さわやかで驚くほど速いのに驚かされます。 凛とした存在感があり、CDを聴いていて、 2ch再生にも負けない楽しさがあります。 ミッドレンジは7センチ、ガラス管の下にセットされ、 円筒内をドライブするかのようなレイアウト、ガラス管を 触ってみると意外に低い周波数まで振動しているので 透明感の在るさわやかな音色は全体域に及んでいる ようです。 お勧めの使用方法としては、上品なホテルのロビーや おしゃれなバー等、さりげなく広い範囲をカバーするのに 向いています。 なまじ2chステレオ再生だと、サービスエリアが稼げるように 見えて、立体音響が聞ける場所はほとんどありません。 本製品は、どこにいても同じようなさわやかな音楽に 浸れます。 まさにサービスエリアの広さと、質の高さを持っています。 発音体が一つなのに、かっちりとした存在の確かさがあり、 といってもどこまでも奥行きがあるような3次元空間が 見えます。 これはDSPのうまい使い方だと思います。 |
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ピアノを10メートル先で聴いてもピアノの楽しさは変わらない といった雰囲気を良く再現していますし、意外に近寄っても やかましくは無いのは不思議です。 これこそがスピードが速い証拠でしょう。 3色に変わる発光部。暗い部屋に置くとぼんやりと浮かび上がる 照明は、品良くまとめてありおしゃれです。 アンプ内臓ですので、後はPC等の入力機器を用意すれば おしゃれなBGMマシンの完成です。 リビング等で音楽を聴きたいが、オーディオ機器は置きたくない という方にお勧めできる素敵なインテリアになると思います。 |
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08.04/27 TANNOY Mercury F1 Custom (ペア定価 40,950円) |
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CR-D1SEMkUと組み合わせるスピーカーとしてONKYO D-112E(ペア定価42,000円) をお薦めしておりますが、D-112Eよりソフトな耳当たり良いスピーカーが 欲しいとのお問い合わせをいただきましたので同価格帯のスピーカーを 改めて視聴してみました。 その中で一番バランスが良く聴きやすかったモデルがTANNOY Mercury F1 Custom でした。 インピーダンス8Ωで能率が87dBという鳴らし易いタイプで、D-112Eより 1回り大きく、1歩下がって見た時の高級感はなかなかです。これで色が選べれば なお良かったのですが白木木目調のみの展開のようです。 良くも悪くもD-112Eとは音の出かたが違うスピーカーで、解像度やスピード を求める方にはお薦め出来ませんが、定位を明確に提示しながらもキツイ所 が無く耳当たりの良いソフトな音質で、曖昧な音にならずに出すべき所 はしっかり出してきます。 レンジは欲張らずに上も下も滑らかに減衰させてあり、この無理をしていない 所がまとまりの良さにつながっているようです。 D-112Eではきついと感じている方にはお薦め出来るスピーカーです。 |
08.01/31 ニュース速報 |
DYNAUDIOのSP25がついに生産完了になりました。 長い間吉田苑のメインスピーカーとして頑張ってくれましたが さすがに25周年記念モデルを30周年記念モデルが出た後まで販売する訳には 行かなかったようです^^; 自信を持ってお勧め出来る商品がまた一つ減ってしまいました。 この替わりになる面白いスピーカーをご紹介出来る日が早く来ると 良いのですが・・・ |
08.01/18 AVアンプ色々 | |
今年最初の日誌は吉田苑としては珍しくAVアンプです。 吉田苑は今まで沢山のお客様から「お勧めのAVアンプは無いですか?」 とのお問い合わせをいただいていたのですが、自信を持ってお勧め 出来る商品が無くAVとピュアオーディオの同居はお勧めしていませんでした。 実際にAVアンプの構成を見れば分かりますが7ch〜9chものパワーアンプ を搭載した上に様々なフォーマットに対応するために高価なチップを搭載し また、各種接続端子も必要という大変にコストの掛かる作りをしています。 30万のAVアンプを例に考えた場合、映像部に15万円、音声部に15万円のコスト を掛けたとして1chに掛ける事の出来るコストは2万円ほどしかありません。 30万円のAVアンプでさえこの程度のコストしか掛けられないのですから、 10万以下のAVアンプ等は音が出るだけで凄い事だと思います^^; このような大変な制約の中で製作されているAVアンプを、2chさえ音が出れば 良いステレオアンプと比較する事はあまりに不利な条件が多すぎるため、 あえて今までは行いませんでしたし、実際10万ほどの2chアンプの音を出す 事の出来るAVアンプはほとんど存在しませんでした。 その上、一昔前の頃と比較しても音質は悪くなる一方(当時はアンプを5ch ほどしか搭載しなかった上にフォーマットも今ほど多様化していなかったため、 現在は更に不利になっている)で、残念に思っておりました。 しかし、AVアンプの問い合わせは後を絶たず「お勧めAVアンプはありません。」 ではいつまでも進歩が無いので、HDMI ver.1.3a対応機種を中心に改めて 視聴してみました。 スピーカーはDYNAUDIO FOCUS220を使用し、CDプレーヤーはHC07で映像は 一切無視!音のみに絞っての視聴です。 機材はリセットをかけ全て工場出荷状態にし、ダイレクトモードやピュアモード がある機材は一番音の良いモードにし、入力はRCAケーブルで接続しました。 合格ラインはONKYOのCR-D1(ノーマル)+HC07の音質と同レベルで合格 という事にしました。 結果は・・・惨敗でした。あえて使用機材は書き出しませんが(定価で50,000円 くらいから600,000円ほどの数機種)定価52,500円のミニコンポのアンプ 部分と同レベルにすら鳴りません・・・ AVアンプの音の悪さは感じていましたが、実際ここまで悪いとはショックでした。 このままでは、また「AVアンプのお勧めはありません。」になってしまうので、 別の方向から考えてみました。 要するに映像部とパワーアンプ部を同じ筐体に入れるから無理があるのです。 映像部だけを別筐体にし、パワーアンプ部分とセパレートにすればいいのです。 セパレートのAVアンプも数機種発売されていますが、パワーアンプ部は6ch以上 入っているモデルもだめです。 どれだけ頑張っても6ch分の瞬間的な電流を供給する事には無理があります。 つまり、AVプリアンプ+普通のステレオアンプ*2〜3台という構成が最も低価格で 音の良い(ピュアオーディオとしても使用出来る)AVシステムになると思います。 |
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そこでAVプリの中で一番安価なIntegraのDTC-9.8(定価231,000円)を視聴して みました。 スピーカーとCDプレーヤーは前回と同じ構成で HC07→DTC-9.8→CR-D1(ノーマル)→FOCUS220 というかなり変則的な組み合わせでの視聴でしたが、十分に許せる範囲の音で 鳴ってくれました。 確かに、情報の欠落やエッジの丸さなど気になる点は多数ありますが単体AVアンプ ではどうしても出せなかった三次元的な表現が出せるようになりました。 これで、CR-D1をもう少し情報量の出せるアンプに交換すればかなりの所まで 追い込めそうです。 今回の視聴はここまででしたが、あえて高価なAVプリアンプにこだわる必要は 無いのかもしれません。 限られた予算で音質に重点を置いたシステムを組む場合は、普通の入門クラス のAVアンプ+質の高いプリメインアンプを1台(フロントLR用)+リアはAVアンプで 鳴らすという組み合わせが良いと思います。 プリアウトの質はAVプリと比べると落ちますが、より現実味のあるシステムだと 思います。 今年の吉田苑はAVにも拘る??かもしれません(笑) |
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