店長竹田の

「大後悔日誌」


’05諦めが肝心
’06無駄な抵抗
’07今日はこのへんで勘弁したる
'08 choSuchbe'chugh vaj bIHegh !
'09 性能の違いが、音質の決定的差でないということを教えてやる
'10 数を撃てばいいというものではない、よく狙え
'11 登頂をあきらめる勇気
'12 ベースキャンプで十分だ

'13 この音、おろそかには食わんぞ。
'14 どうして耳がほてるのかしら?これって本当?


 2014/12/20 DYNAUDIO Contour S1.4 LE  定価 540,000円(税込)

DYNAUIOの限定モデル Contour S1.4 LE が入荷いたしました。
当店は、DYNAUDIOをおすすめしておりますが 現Contour シリーズはほとんど
紹介されることがありませんでした。
音質には全く問題無く大変良いスピーカーですが、仕上げの面で日本の気候に
合わない部分が有り、おすすめしておりませんでした。

今回のLEモデルは、その仕上げ部分が変更され安心してお勧め出来るようになりました。
元々音質は上々の優秀なモデルを限定モデルとして、さらにブラッシュアップし
ユニットのコーティングやネットワークパーツ、内部配線材をハイグレードな物に
交換してあります。
キャビネットも上級機Confidence譲りの、豪華な仕上げになっており
価格から考えると、大変お買い得感の高いモデルになっております。


 
 
音質はFOCUSシリーズ系統の正当派で、色付けは薄くストレートに出てきます。
FOCUSとの違いは情報量で、音の数が一聴しただけで違うのが分かります。
箱の強度が上がる分解像度も上がり、Confidenceシリーズに近いイメージがあります。
Confidenceと比較するとさすがに色気や厚みの差を感じますが、半額で購入できることを
考えると、その差は小さいと思います。

視聴にはNmodeの新型アンプ X-PM7 を使用しました。
このアンプは歴代のNmode1bitアンプと比較しても駆動力が優れており
このスピーカーを完全に駆動出来ていました。
1bitの滑らかさとスピードの速さを生かせる、このスピーカーとの組合せは
価格帯的にも丁度良いのでベストな組合せの一つだと思います。


 

上級機のConfidenceシリーズよりラッカー塗装の厚みは薄いですが
美しい仕上げです。


この540,000円(税込)という定価は半年以上前に決定されているので
昨今の急激な円安を考えると、この価格設定はかなりお買い得です。
実際DYNAUDIOは来年1月より値上げになりますので、お買い得感はさらに高まります。
この仕上げと音でこの価格は他に無いと思いますので、超の付くおすすめモデルです。

残念ながらLEモデルは限定品ですので、完売したら入手できなくなります。
入荷数は少ないので、ご検討される場合はお早めにお願いいたします。


2014/12/5   

吉田苑スタッフで常駐しているのは社長以下数名ですが、バイト君のようなお手伝いさんや
金属加工のエキスパート、木工のエキスパート等の専門職の方等臨時職まで含めると
10名近くいらっしゃいます。
これだけ揃うと好みも様々で、愛用しているスピーカーや普段聞いている音楽も様々です。

このような色々な好みを持ったスタッフで運用している吉田苑ですが、お勧め機材の選定
には一つの方向性があります。
これを決めておかないと、スタッフごとにてんでんばらばらなモデルをお勧めしてしまう
事になるので「吉田苑お勧め機材のお約束」と言っても良いかも知れません。

まず最も重要なポイントは位相の揃いです。
極論すると、これさえクリアーすれば、あとは好みだけで選択して問題無いと言っても
良いくらい重要です。

その次がスピードですが、位相と比べれば重要度は低くなり、位相さえ揃っていれば
スピードが遅くても評価は高くなります。

このように、位相を最も重視する反面それ以外の部分ではスタッフの好みが反映されるため
「もし自宅で使用するとなると。」
という前提にたった場合、 スタッフによって評価が分かれる場合もあります。

最近の例ですと、LUXMANのセパレートアンプ C-700u + M-700u のセットを私は高く評価して
日誌にも載せておりますが、スタッフのK氏は「スピードが遅すぎる、低音の量が多すぎる」と
お気に召さなかったようです。

そして、そのK氏が高く評価している AE1 Classic ですが、私は
「低音の無い高音だけのやかましいスピーカー」と感じてしまいます。

同じ吉田苑のスタッフ同士でも「好み」を入れてしまうと、これだけ評価が分かれてしまうのが
オーディオの難しい(面白い)所です。
もちろん機材を評価する際や、視聴レポートを書く際は「好み」を排して、冷静に分析しておりますので
全員同じ方向性の評価になるのですが、仕事を離れて自分用のシステムとなると上記のような
異なった評価が出てきます。
上記2モデルの共通項は「位相特性が良好である」点だけです。
そのため、優秀なモデルとしてお勧めしていますが、出て来る音は全く違います。

視聴の際に使用するソフトですが、まずは Best Of fourplay から Max-O-Man で
定位と空間表現の正確さ、音色の再現性を聞き、次に グローバーワシントンJR プライム・カッツから
Take Five で低域の再現性をメインに聞きます。
この2曲は最近の定番で、全スタッフが同じ曲で視聴します。
これを聞いて基本的な傾向を探り、その後はスタッフの自由に試聴します。
この自由視聴で使うソフトがスタッフごとに全然違い
「あの曲で何が分かるんだ?」
と首をひねりたくなるような曲で試聴しているスタッフもいます。
(私が聞いている曲も他のスタッフに言わせると「訳が分からん」らしいですが・・・)

私は「声」が好きなので、声物中心で聞きます。
もちろん「声」だけを聞く訳では無く、クラシック、ジャズ等、一通り聞きますが
「声」の質感を正確に再現出来るシステムは、スピードが遅くても高く評価する場合が多いです。
さらに、アニメソングも必ず1曲入れます。
このアニメソングを試聴に入れるのはスタッフの中で私だけなので
これによる評価の違いが大きいですね。
古いところでは、飯島真理(彼女の曲をアニソンといっていいかどうかは異論があるでしょうが)
最近では水樹奈々 等の正当派アニソン(基本的にはJ-POP調)や、システムによっては
もっとそれっぽい曲で、配信サイトからダウンロード可能なハイレゾ音源(最近ですとウィッチアクティビティ等)
を使っています。
このそれっぽいアニソンがくせ者で、ほぼ例外なく録音が悪いです。
そのため、普段吉田苑がお勧めしているシステムをそのまま使うと、粗が目立ちすぎるため
他のスタッフがお勧めする物より、ややソフトなシステムをお勧めする場合が多くなります。

このように聞く音楽によって機材の選択は変わってきますので、視聴にお越しの際は
普段お聞きになっているCDをお持ちください。
オーディオショップだからといって、ジャズとクラシックしかかけてはいけないという事は決してございません。
演歌でもデスメタルでもアニソンでもご遠慮なくお持ちください。


2014/12/1 PsAudio DirectStream DAC (DSDAC) 定価 712,800円(税込) 

当店のリファレンスDACの一つである PsAudio PWD MkII の上位モデル DSDACが
発売になりました。
発表されたのは半年以上前だったと思いますので、随分長い間待たされましたが
やっとやっと発売になりました。
PWD MkII の後継機では無く、上位モデルとしての位置付けで PWD MkII も併売になります。

 

デザインには一切変更が加えられていません。
変わったのは中身だけです。
中身は電源トランスまで含めて全て交換ですので、筐体以外は完全な別物です。

残念ながらまだ完全では無く、オプションで組み込めるネットワークボードが
うまく動作しないので、ネットワークボード(BRIDGE)の搭載はまだ出来ません。
この部分は後日のファームウェアーのアップデートで対応する事になるようです。
ですが、CD再生やPCとの接続等のDAC部は問題無く動作するので、市場の要求に応えて
早めの発売に踏み切ったようです。

PWD MkII はさらに前のモデル PWD からアップグレード可能でしたが
今回もPWD及びPWD MkIIからDSDACへのアップグレードが可能です。
アップグレード費用はPWDからでもMkIIからでも同じで 324,000円(税込)です。

PWD MkII の定価は 410,400円(税込)ですので、DSDACとの差額は 302,400円もあります。
このクラスになると30万円の違いをどう評価するか難しい所ですが、試聴した感じから
考えると 25万円分が音質アップ分、残りの5万円がDSD対応になった分という
イメージです。
MkIIも十分に良いDACですが、DSDACは価格アップ分に見合う能力アップを獲得しています。

 
 
内容的にはDSDに対応した事が最も重要な部分だと思いますが、それ以上に
音質も磨き上げられており、粒子が細かく産毛のような気持ち良さがあります。
基本的にはMkIIの音色を継承しており、ワイドレンジ、フラットバランスな優等生的
音作りですが、そこへ一滴だけ色気をアクセントとしていれたイメージです。

具体的なMkIIとの違いですが、まずゲインが大きく違います。
吉田苑での平均的な音量で鳴らす場合、MkIIの場合アンプのボリュームつまみは10時
位の位置ですが、DSDACの場合1時くらいになります。
そのためこのDACは通常のボリューム位置では無く、今までの感覚からすると
異常に感じるほど大きくボリュームを上げることになります。
ですが、これは良い面もあり小音量域でのボリューム調整範囲が広がる事、さらに
ボリュームの最も美味しい位置である12時周辺を通常の音量で使用可能になる点は
大きなメリットになります。
デメリットとしては大音量再生したい場合にゲインが足りなくなる可能性(フルボリューム
にしても音量が足りない)がありますが・・・そのような状況が実際に起ることは
ほとんど無いと思います。

ゲインが低いというと、非力なイメージがあるかもしれませんが DSDACは全くそのような
事は無く、滑らかで細やかながらエネルギーもしっかりと出してきます。

CD再生時の特徴は、現代のハイレゾ(DSD)対応DACらしく位相特性に優れスピードが早い事により
左右の広がり、奥行き、高さの表現力に優れた空間表現力を重視した音作りになっています。
基本的にはフラットバランスですが、にもかかわらず密度感が高く厚みのある再生音が魅力です。

ハイレゾ(DSD)再生の際は、音源の持つ高いエネルギー(情報量)を正確に再現可能で
芯のある実体的な楽器がきれいに空間に並びます。
合唱物を再生すると、歌い手さんの並んでいる位置(左右だけで無く前列と後列の違い)まで
見えるように再現可能です。

DSDACの特徴として、PCM録音(通常のハイレゾやCD)やDSD音源を内部で28MHz(10XDSD)に
アップコンバートしてから処理されていますが、最終的にDSDで処理されるといっても
PCM音源はPCMの良さを持っていて、エッジの立った鋭い音が出ます。
DSD音源はDSDの特徴である、滑らかさにさらに磨きを掛けてツルツル、サラサラの音が出ます。
オーディオの音としては新しい音ですので、突然この音を聴くと違和感を感じる可能性が高く
視聴の際は体をこの音に慣らすために、人体側の慣らしが必要になると思います。
PCM音源のハイレゾ以上に最初の違和感が強く出ると思いますので、初めての視聴の際は
3時間程BGM的な聴き方をして、体(耳)を慣らしてからのご試聴をお勧めします。

高価ですが良いDACですよ!!

2014/11/28 バッファロー BSL-WS-G2108M/A  (販売価格 28,000円(税込))
 
今までに 「ハブ(ルーター)で音は変わりますか?」 とのお問い合わせをいただいた場合
「ほとんど違いがありませんので何でも良いです。」 とお答えしておりましたが、これは間違いでした。
お問い合わせいただいた方には、誠に申し訳ございませんでした。

何も確認せずに返事をしていたわけでは無く、最初にお問い合わせいただいた際に
ハブ3種類、無線LANルーター(ハブ内蔵)2台の計5台を用意して、比較試聴を行いました。
比較視聴前は、無線LANルーターだと無線の影響で音質劣化が進むのでは無いかと
想像していたのですが、微妙な音色の変化はあってもほぼ無視出来るレベルの違いしか
ありませんでしたので、ハブを変更する意味は小さいと考えておりました。

ところがバッファローのハブ BSL-WS-G2108M/A を試聴して大きな間違いだったと
気がつきました。
前回の比較試聴の際に用意したハブやルーターは、全て通常PC用のアクセサリーで
オーディオ用途での対策は一切施されていない物でした。
そのため、どれを試聴しても大差無かったようです。
今回試聴した BSL-WS-G2108M/A はオーディオ用途を考慮に入れたモデルで
かなり大きな音質改善効果が得られました。
PC本体の交換に匹敵する変化があり、S/N比とエネルギー密度の向上が大きく、価格も比較的手頃なため
PCオーディオを始めるに当たって初期に購入するべきアクセサリーだと思います。

お勧めの購入順序としては、費用対効果の効率から考えてまずはUSBケーブルをご購入いただき
次がこのハブ、そしてPC本体、そしてLANケーブル、最後がNASでしょうか。

バッファローのようなPCアクセサリー大手がオーディオ用品を本気で開発してくださることは
オーディオ業界にとっても大変ありがたいことで、PCオーディオのクオリティアップの大きな助けになっています。
個人的にも応援させていただきますので、これからも魅力的な製品を開発してくださることを
期待しております。


 

筐体は金属製で頑丈です。
8ポートあるのでポートが足りなくて困ることは少ないと思います。

 

ACアダプターでは無く、しっかりとした電源が内蔵されています。
3Pインレットタイプのため、オーディオ用の電源ケーブルが使用可能です。
嘘みたいですが、電源ケーブルを交換すると音が変わります。
効果自体は小さいので付属品で問題ありませんが、余っているオーディオグレードの
ケーブルがあれば使ってみるのも良いと思います。

2014/10/17  LUXMAN C-700u M-700u (1,252,800円(税込)セット)  

LUXMANの新製品 C-700u と M-700u を視聴しました。
LUXMANは現在大きく分けて3つの音質傾向の異なるモデルを作っています。
ナローレンジで中域が厚く暖かみのある音色を持つ真空管シリーズ。
ややナローレンジで角の取れたマイルドで柔らかな音色を持つA級シリーズ。
そして、ハイレゾに代表される現代の音源に対応したワイドレンジ、ハイスピードを狙ったAB級シリーズです。

今回試聴した C-700u + M-700u は一聴して、最新の音源を狙った音作りがされているのが分かる
ハイスピードアンプです。
歴代LUXMANアンプ群の中でも最速の部類に入ると思います。
位相特性も良好で、吉田苑が最も重視する位相特性とスピードが高い次元で達成された
良質なハイパワーアンプに仕上がっています。
さすがに大型アンプであるために、高域の抜けが少し物足りませんし
最低域もロールオフして控えめですが、通常使用する分には不足を感じることは
少ないと思います。
音色の特徴としては高域にキラキラした輝きを持たせているため、ソースによっては
やかましく感じることがあると思います。
ここが許せるかどうかでこのアンプの評価は分かれるのではないでしょうか。
低域は大型アンプ特有の厚みとエネルギーを伴ってたっぷりと出ますが、ブーミーになることもなく
量感の伴った引き締まった低音が楽しめます。
普段吉田苑がお勧めしているシステムをお聞きになり、低域が物足りないとお感じになった方には
お勧め出来るアンプです。

機能面やボリュームの感触等はさすがLUXMANだけあって良く出来ています。
特にリモコンでのボリューム調整は反応が早くストレス無く操作出来ます。

セットで100万円クラスの大型アンプとしては、お勧め出来る完成度の高いアンプだと思います。

残念ながら SOULNOTE や Nmode と比較するとスピードは劣りますが、その分低域方向の
パワー感は十分ですので、スピードを少し犠牲にしてでも低域のエネルギーが欲しいという方には
選択肢として十分に有りだと思います。
「これぞオーディオ!」という見た目と音質を持った、正当派ハイスピードオーディオアンプを
お探しの方に最適です。


 2014/10/03  続、オーディオとは無関係なお話しです。
 

お休みをいただき、前回と同じ北アルプスの涸沢カールまで紅葉を見に行ってきました。
前回は雨の中の山行きでしたが、今回は連日の晴天に恵まれ日本一の紅葉といわれている
涸沢カールの紅葉をたっぷりと楽しんできました。
特に今年は10年に一度の色付きの良さと言われるほどの発色の見事さで
見事な赤と黄色のグラデーションを楽しめました。


 
 

山小屋はこの時期一年で一番の繁盛期で、シングルサイズの布団1枚に3人で寝るという
(3人ですよ想像出来ますか?)幅90cmに3人という窮屈な一夜を過ごし、体はぼろぼろになりました。
同じ方向に3人並ぶと入りきれないので、頭、足、頭というふうに互い違いに布団に入ります。
顔の前に足が来ることになり、寝相が悪い人の隣になると蹴飛ばされるし大変です。


 

夕焼けに染まる前穂高岳と月



 さんざんな一夜を過ごしましたがその価値はありました。
翌朝は朝焼けに真っ赤に染まる穂高山脈を見ることも出来、理想以上の完璧な山行きを堪能出来ました。

 

朝焼けに染まるの涸沢岳

 エネルギーをタップリ充電出来ましたので、年末まで頑張ります。
まずは、11月に毎年恒例の東京試聴会を計画中です。
CRシリーズの新型や、47研究所さんの新型アンプ、Nmodeさんの新型アンプ等、面白そうな機材が
色々出てきますので、楽しみにしていて下さい。


 

涸沢小屋で飲んだコーヒー
一緒にソフトクリームもいただき、贅沢な一時を過ごしました。


 2014/09/26  ACアダプター用ノイズフィルター 7,800円(税、送料込)


最近増えたACアダプターから電源を取る機材を、お手軽にワンランク上の音質に出来る
ノイズフィルターを作ってみました。

今お使いのDACやDDコンバーター等にお使いの、ACアダプターと本体の間に
接続して使用します。

 

相変わらず機能重視で見た目はあれですが・・・
 
お手軽で、比較的低価格なアクセサリーですが効果は大きく、S/N比が大きく向上します。
通常この手のフィルターは、音質向上効果と音質ダウン効果が同じくらいの場合が多く
ほとんど意味がありませんので、お勧めすることはありませんでしたが、
このフィルターは音質ダウンのマイナス効果がほとんだ感じられません。

内部は特殊なパーツを採用しており、機械で巻くことが不可能な
特殊な巻き方を採用したコイルを使用しております。
機械では巻けないのでスタッフが全て手巻きで制作しております。

スイッチング電源採用のACアダプターでも効果を発揮しますが、当社のENE-BOX等の
アナログ電源に使用しても効果があります。

使用プラグはφ2.1mm 中心+ になっておりますので、お使いのACアダプターの
規格をご確認の上ご注文下さい。
最大許容値 20V 5A まで。

吉田苑の通信販売コーナーにて販売中です。


2014/08/25 新型USBケーブル UBX-W 0.75m 20,000円(税込)
2014/08/28 追記
 

自分でもビックリの連日の更新です。
USBケーブルの新商品を発売いたします。

 
 

見た目も使用線材も今まで販売していたUBXと同じですが、PCに接続する側のコネクターが
2つあります。
USBケーブルは電源線2本と信号線2本の合計4本のケーブルで構成されていますが
オーディオ的に見ると電源線と信号線を一緒にする事には抵抗があります。
そのため、UBXでは電源線無しのモデルもラインアップしておりましたが
最近のDACは例外なく電源結線無しでは動作しません。
それならば「電源線と信号線を分けてしまえ。」と、このような形状になりました。
PC側のUSBポートを2カ所使用するという欠点はありますが、音質の向上効果はかなり
大きいです。
オーディオは理論通りに行かない事が良くありますが、このケーブルは頭で考えた通りの
効果がありました。
音の滲みが減り輪郭が鮮明になり、S/N比も向上し見通しが良くなるため、ハイレゾ音源等の
空間情報の多い音源では特に効果が大きくなります。

PCに接続する側のコネクターの片側にhinaシールを巻いております。
こちら側が信号ラインになりますので、信号ラインを最も条件の良いUSBポート(マザーボードに
直結しているポート)に接続してご使用下さい。

今までにUBXをお買い上げ頂いたお客様は、お使いのUBXを通常より高額下取させていただきます
のでお問い合わせ下さい。


2014/08/28 追記しました。

UBX-W を発売してから、同じ内容のお問い合わせをたくさんいただきましたのでこちらにも載せておきます。

「UBX-Wは信号線と電源線がありますが、この電源線をPCへ接続せずに外部の5V電源に接続
することは出来ますか?」
とのお問い合わせでした。

UBX-Wの電源側にPC以外から良質な5Vを給電すれば音が良くなるとお考えなのですね。
そのお気持ちは私にも良く分かります。私もそう考えましたから。
ところが、実際にやってみると音が出ないんです!!
これは、前モデルUBXの電源結線無しモデルを開発したときに散々実験したのですが
USBケーブル内部の信号線2本と、電源線2本のうち信号線がPCと接続されるのは
当然ですが、電源線がPCと接続されていなくても音が出ないのです。
今回もあらためて実験してみましたが、電源線を外部の+5V電源(ENE-BOX)に接続してみましたが
やはり音は出ませんでした。

ただ、今回の実験では大きな収穫がありました。
ダメ元で接続してみたのですが iFi iUSB Power を接続すると音が出るようになりました!!!!
しかも、音質改善効果も大きく即座に吉田苑PCケーブルのリファレンスに決定しました。

結果として以下のような接続が、現時点でのベストな接続方法になります。

PC---UBX信号線---DAC
ACアダプター---iUSB Power---UBX電源線---DAC

こうなってくるとiUSB PowerACアダプターをENE-BOXに交換するとどうなるかが気になってきます。
残念ながら9VENE-BOXがございませんので、今度制作して実験予定です。  
エネループの9Vバッテリーがあったので試してみましたが、S/N比が向上しさらに奥行きが深くなりました。
バッテリーの非力さから厚みは薄くなったように感じましたが、質の良いアナログ電源を使用するとかなり
期待出来る結果でした。 

PCオーディオはまだまだ進化すると思います。
PCは基本的にオーディオでの使用は全く考慮されていなかった物なので、オーディオ的なアプローチで
詰めていくとどんどん良くなります。
やったことにダイレクトに反応してくれるので楽しいですね。


 2014/08/24 吉田苑、歩いて行けるグルメリスト
 

遠方からご来店いただいたお客様から、お勧めの食事処をお問い合わせいただくことが
ありますので、私の独断で選んだ吉田苑から歩いて行ける美味い物リストです。

スパイスロード(カレー)

サイケな外観は入店するのに勇気がいりますが、勇気を出して入店すると・・・
中もやはり少し変です。
メニューはチキンカレーしかありません。
注文するとご飯の量(S、M、L)と辛さを尋ねられますので、最初は普通の辛さで試してみて下さい。
一口目はそれほど辛く感じませんがが、2口目3口目と食べ進めるに従って深みのある辛さが
口に広がり汗が出てきます。
インドカレーとは違いますが日本のカレーライスともひと味違う、香辛料たっぷりの
深みのある旨みが特徴でクセになります。
より刺激が欲しい方は5辛以上がお勧めです。

一蘭(ラーメン)

超有名店で支店も全国にありますので、ご存じの方も多いと思いますが
このお店ははずせません。
博多=ラーメン とお考えの方も多く「ラーメン屋さんは?」と聞かれると
最初にお答えするお店です。
とんこつ系ではありますが、油でギトギトではなくさっぱりとしているので
とんこつ系ラーメンが苦手な方でも抵抗なく食べることが出来ると思います。


グリル豆の木(イタリアンですが肉メイン)

肉といっても焼き肉ではありません。ステーキです。
ランチのメニューは ビーフステーキ(1,500円) ハンバーグ(1,200円)
グリルポークジンジャー(1,000円)ですが、なんと言ってもビーフステーキがお勧めです。
分厚い肉の塊は、肉だけでおなか一杯になれます。
脂身の少ないお肉ですので、たくさん食べてもさっぱりしていてもたれません。


 

ランチのビーフステーキです。
下のポテトも美味しいです。

ランチも良いですがこのお店は夜が本番です。
ランチはガスで焼きますが、夜は炭火焼きになります。
豚も牛も最高に美味いですが、お勧めは仔羊です。
仔羊というとあばら骨の付いたスティックタイプのお肉を連想すると思いますが
こちらでは肉の塊が出てきます。
もうこれが旨みたっぷりで、思い出しただけでよだれが出てきました。
ジンギスカンと違い臭みもありませんし、さっぱりとした甘みのある油身と肉汁のしたたる旨みたっぷりの
赤身は肉の王様と言っても良いと思います。
味付けはシンプルに岩塩だけで、肉の旨みをたっぷり楽しめます。


 

左が特選豚の炭火焼き、右が仔羊の炭火焼きです。

夜行く場合は時間をタップリ取って行って下さい。
炭火でじっくりと時間を掛けて焼き上げるため、肉汁がタップリと封じ込まれ旨みが逃げないのですが
焼き上がるまでかなり(30分ほど)時間が掛かります。
その間に前菜としてエスカルゴやタマネギの丸ごとローストアンチョビクリームソース
ジャガイモと三種チーズのグラタン等もお勧めです。
肉も美味しいですがその他の料理も外れがありません。
ちょっと贅沢なディナーにお勧めです。


 2014/08/23 ONKYO C-N7050 (オープン価格 5万円ほど)


ONKYOさんの新製品 C-N7050を視聴しました。
CDプレーヤーにネットワークプレーヤーを内蔵したモデルで、これ1台あれば
CDもネットワークオーディオも楽しめます。

 


まずはCDプレーヤーとして視聴しました。
ONKYOさんらしいすっきりとした音作りで、位相特性も良好、スピードも
それなりに速いです。
単純に5万円のCDプレーヤーとして考えても良く出来ています。
デジタル同軸出力がありますので、外部のDACと接続してトランスポートとして
使ってみました。
これも良く出来ていて、低価格帯トランスポートとしてお勧めしている
SWD-CT10 と比較しても聴き劣りすることはありません。
リモコンが使えるので、普通に使えるトランスポートをお探しの方にもお勧め出来ます。

最後にネットワークに接続して、ネットラジオ、ハイレゾ音源やDSDを再生してみました。
これらも価格を考えると十分に納得出来る音質で、総じて満足度の高いモデルだと感じました。

CDも聞きたいしネットワークオーディオも楽しみたいという方にお勧め出来ますし
単純にCDプレーヤー、CDトランスポートとしてもお勧め出来ます。

おまけ

ミュージカル「レディ・ベス」観劇してきました。
素晴らしかったです。
音楽はカラオケではなく生演奏ですので、役者さんとオーケストラの息の合った演奏や
開幕直前の音合わせ等、オーディオ的にも見所が多いです。
そしてなんと言っても、生の持つエネルギーは圧倒的で感動しました。
このエネルギーをオーディオで再現出来ると良いのですが、まだまだ難しいですね。
それでも、少しずつ進化はしていますので、いつかは生に近い音楽を再生可能な日が
来てくれると期待しています。



 2014/08/11  オーディオとは関係の無いお話しで恐縮です。

今回は完全な日誌です。

前回の日誌に北アルプス登山に行ってきますと書いていたのですが
「無事に上れましたか?」
とのありがたいお問い合わせを頂きましたのでご報告です。

はい!
4度目の挑戦にしてやっと登頂出来ました。
生憎の連日の雨と強風で、全く景色は楽しめませんでしたし
激しい雨と強風で山頂に滞在することも出来ず、ほぼ通過状態でしたが
北穂高岳−涸沢岳−奥穂高岳−前穂高岳 の3000m峰4座縦走という夢がかないました。



初日の午前中のみ雨は降っていませんでした。
涸沢カールの雪渓です。
 

特に北穂高岳〜涸沢岳間の難所を悪天候時に通過という、一つのミスで数百メートル滑落
する命がけの行程では、かつて無いほどの集中力を使う濃密な時間を経験しました。
普通に生活していると体験することの出来ない、本当の意味で命を掛けた時間を体験できたことは
貴重な経験でした。

 

右が北穂高岳、正面が涸沢岳、見えませんが左に奥穂高と前穂高があります。


緊張の連続の岩場を抜け、山小屋へ到着するとクラシック音楽が流れていました。
もちろん、小さなシステムなのですがその音楽を聴きながら飲んだコーヒーの味は
忘れられません。
山、音楽、コーヒーをタップリと楽しめた素晴らしい山行きでした。

 

日本第三位の高峰 奥穂高岳山頂にて。
写真だけ撮って逃げるように下山しました。

13日はミュージカル「レディ・ベス」観劇です。
今月は山に音楽にと、楽しみが多く幸せです。

 
2014/07/25  ONIX A-25 (定価 105,840円(税込)) ONIX CD-25(116,640円(税込))
 
ONIX(オニキス)のアンプとCDプレーヤーを視聴しました。
不思議な形のCDレシーバーを販売しているメーカーくらいの認識しか無かったのですが
今回のアンプとプレーヤーはハーフサイズのシンプルなデザインです。

まずはアンプ単体で聞いてみました。
視聴機材はスピーカーに DYNAUDIO FOCUS160 CDプレーヤーに Sound Warrior SWD-CT10
+Nmode X-DU1 システムです。
アナログアンプらしい厚みのある骨格のがっちりとした音作りで、スピードも早く、位相特性
も良好で空間もきっちりと表現出来ます。
少し高域を膨らませてありますが、下品になるほどではなく上手にメリハリを持たせてあります。
出力30W X 2(8Ω)と比較的小出力なモデルですが FOCUS160 をきっちりとドライブ出来る
駆動力を持っていますので、余程特殊なスピーカーじゃない限り駆動力不足になることも
無いと思います。
この価格帯ですと、Nmode X-PW1と比較されることになりますが、スピードや滑らかさでは
劣りますが、低域の馬力や線の太さはA-25の方が出ますので低域重視の方や、AV用途にも
向いていると思います。


 
 
次に、CD-25を FOCUS160 と Nmode X-PW1-SE で試聴しました。
こちらも良く出来ていますが、レンジが少し狭く窮屈なイメージです。
ややナローレンジで厚みのある、少し懐かしい音色です。
FOCUS160もX-PW1もワイドレンジなモデルですので、もう少しナローレンジなシステムと
組み合わせた方が良さが出ると思います。

最後に純正の A-25 と CD-25 の組み合わせにFOCUS160で試聴しました。
A-25の少し高域を膨らませてある部分と、CD-25のナローな部分がうまく組み合わされて
がっちりとした、分厚い再生音です。
セットで20万円のシステムとしては十分に納得できる良いシステムだと思います。

特にアンプが良く出来ていますので、比較的低価格で厚みのある再生が可能なアンプを
お探しの方にお勧めです。


大後悔日誌となっているので、少しは日誌らしいことも。

来月8月は個人的なお楽しみがたくさんです。
まず、8月の頭は夏休みを頂いて北アルプスに登山に行ってきます。
毎年のように行っているにもかかわらず、3回連続で様々な理由で登頂することが出来無い
ほとんど呪われているレベルの山行きですが、今年こそ無事登頂を果たしてこようと
思っております。
さらに本当に楽しみにしていた ミュージカル 「レディ・ベス」の博多座公演もあります!
オーディオも良いですが、生のミュージカルも迫力満点でオーディオでは味わえない楽しさが
あります。皆様もぜひ観劇してみてください、お勧めです。
暑い夏には暑い楽しみ方をしましょう!

2014/07/06  PCオーディオ 始めませんか? 

最近のPCオーディオの進化は凄いです。
ここまで来ると、ピュアオーディオの新たな再生装置の一つとして考えないのは勿体ないです。
確かに設定の煩わしさや、難解な専門用語等、大きな壁が立ちはだかっていますが
その壁を乗り越えた先には素晴らしい未来があると思います。

今、このページをお読みいただいている方は、インターネットを検索して
吉田苑のホームページまでたどり着くことが出来るだけのスキルをお持ちだと思います。
これだけ出来る方ならば、PCオーディオの導入は可能です。

一から始めるPCオーディオ導入編 

暫定版ですが作ってみましたので、これを読みながらチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

それでも難しいという方は、PC本体をお送りいただければ設定してご返送や
直接ご自宅までお伺いして(福岡近県に限ります)設定させていただきます。
これらのサービスは別途料金が発生いたしますので、お問い合わせ下さい。
吉田苑にてUSB/DACをお買い上げいただいた場合、店頭での設定サービスは無料です。

店頭にもPCオーディオコーナーを常設しておいりますので、ご試聴も可能です。
お気軽にご来店ください。


2014/05/23 オーディオアクセサリー 153号 付録CD
 

先日発売されたオーディオアクセサリー 153号 の付録CDが大変良かったのでご紹介です。
M・AレコーディングズというレーベルのサンプルCDなのですが、このサンプルを聞くと
全てのCDが欲しくなってしまうほど、全曲素晴らしい録音と演奏です。
ジャズが入っていないのが少し残念ですが、それでもこのディスクのためだけにでも
今回のオーディオアクセサリー 153号は買いだと思います。
機材調整用の基準ディスクとしても活用出来ると思いますので、ぜひ聞いてみてください。

http://www.phileweb.com/editor/audio-a/153/

CDですからデータは普通の 16bit 44.1khz なのですが、ニュアンスや空間表現等は
ハイレゾを聞いているのではと錯覚させるほどです。
このような優秀なディスクを聞いていると、通常のCDがプレスされて流通経路にのるまでに
どれだけ大量のデータを取りこぼしているのかと、暗澹たる気分になります。
CDのデータ形式である PCM 16bit 44.1khz はきちんと再生出来れば
十分にハイクオリティな規格であるのですが、CDという記憶媒体にプレスされる
過程で音質が劣化している場合が多いようです。

ミックスダウンされた直後のデータをそのままCD-Rに焼いた物と、そのデータを商品化した
CDを比較試聴したことがありますが、とても同一の音源とは思えないほどCDになった物は
劣化していました。
解像度や情報量の違いもありますが、雰囲気(空気感)が大きく変化してしまっていて
密度が薄くなるように感じました。
全てのCDがこのようになるのではありませんが、大なり小なりプレスの過程で失われる物が
出て来るのは避けられないようです。
インディーズ時代は音が良かったアーティストが、メジャーデビューすると音が悪くなるのは
良くあることですが、これも流通経路が複雑になる弊害だと思います。

こう考えると、音楽データの配信は正しいのかもしれません。
仮に同じデータを入手するとしても、CD化された物と配信データでは配信データの方が
マスターに近い分音質上有利です。
配信となるとハイレゾ音元に目が向きがちですが、普通のCDデータでも音質上のメリットが
十分にあると思います。

話が逸れてしまいましたが、オーディオアクセサリー 153号は お勧めです。
ぜひ購入して聞いてみてください。

 
 
 2014/05/11 DELA N1A   オープン価格(吉田苑販売価格 148,000円(税込))
 

パソコン機器メーカーのバッファローはオーディオ用NAS LS421 を発売するなど
1年ほど前からオーディオ指向の商品を販売しておりました。
オーディオ用といってもLA421の外装はPCグレードで、オーディオ的に特別な仕様は
ありません。
それでも、LS421は通常のNASと比較すると音質も1ランク上で吉田苑のメインNASとして
現在でも使用しております。
常々、これを頑丈な筐体に入れて電源を強化すると良くなるだろうな・・・と妄想して
いたのですが、その妄想をバッファローさんが形にしてくれました。
しかも、そのための新ブランド「DELA」を立ち上げてまでの本気っぷりがうれしいです。

さっそくデモ機を視聴してみました。
LS421と違い、筐体の作りも完全にオーディオ機器です。
電源にも拘り、きっちりとした筐体と電源を手に入れたNASがどの程度のクオリティを
出せるのかワクワクしながら試聴しました。
私は、高価なモデルはその価格に見合うだけの音質を持っているべきと考えておりますので
(当たり前だと思われるでしょうが、そうでは無いモデルもたくさんあると感じています)
15万円もするNASはよほどの事が無い限りお勧めすることはございませんが、それでも
このNASはお勧めさせていただきます。
PCオーディオで高音質再生を本気で追求する場合、PC本体、OS、再生ソフト、の3つは音質に
対して大きな影響力を持っておりましたが、NASに関してはそこまで大きな影響力を
持つモデルが存在しませんでした。
そして今になって分かりましたが、この部分がPCオーディオの高音質化を阻んでいた要因でもあったようです。

LS421とN1Aに同じ音源を入れて比較試聴してみました。
LS421も通常のNASと比較するとかなり良い音質を持っておりましたが、これと比較しても
音の鮮度がかなり上がり、密度が上昇します。
音の鮮度と密度が上がると、リアリティーが向上しますのでより生に近いイメージの再生が可能になります。
この密度感はアナログレコード再生にイメージが近いので、CDの音を苦手と感じている方には
ぜひ聴いていただきたいです。

こうなると、上位モデルN1Zにも興味が沸きますが698,000円(税込)という価格はどうなんでしょうか?
コストパフォーマンスで考えると当然N1Aですが、この価格に見合うだけのパフォーマンスを持って
いるのならば凄いことになりそうです。
こちらも視聴機が到着次第聞いてみます。

2014/5/24  更新

上位モデルのN1Z試聴機が届きましたので、早速聞いてみました。
参りました・・・究極を目指す方はこちらをお勧めします。
N1Zと比較すると、N1Aですら音がにじんでいる事が分かります。S/N比がさらに向上し
個々の楽器の定位がさらに正確になります。
ぱっと聞くとN1Aの方が派手な音(あくまでもN1Zとの相対的な比較上です)に聞こえて、良い音のように感じますが
じっくりと聞き込むと、その派手さは音の荒さや付帯音であることが分かります。
現時点でのオーディオ用NASとして最高峰であるのは間違い無いと思います。

コストパフォーマンス重視でしたら N1A を、究極のPCオーディオシステムを目指す場合は N1Z を
お勧めいたします。


 

上が ESPRESSIVO SOUND PC
下が DELA N1A です。

 
 さて、あらためて当店のホームページを眺めてみましたが当店のメインPCである
ESPRESSIVO SOUND PC の紹介ページが無いですね・・・
取り扱いを始めた頃に紹介ページを作ったような気もするのですが、どこにも見当たらないです??
自分達で作ったホームページなのですが、18年以上掛けて更新し続けているため作った本人すら
存在を忘れていたり、行方不明になっているページが多数あります。

このように扱いが可哀想なPCなのですが、隠れたヒット商品で高価にもかかわらず地味に売れ続けて
います。
注文してくださった皆様はどこを見て注文してくださったのでしょうか??

 
 
今更ですが、ESPRESSIVO SOUND PC の紹介もかねて現時点での吉田苑 PCオーディオシステムの
ご紹介です。

PC本体は ESPRESSIVO SOUND PC を使用しております。
オーディオ機器として設計されているため、頑丈な筐体とノイズ対策、静音性を追求したモデル
となっており、通常のノートPCやデスクトップ型と比較するとS/N比(物理的にも音響的にも)
や解像度、情報量に違いがあります。
詳しくは以下リンク先をご覧ください。

http://www.pcaudio.sakura.ne.jp/audiopc.pdf

OS
まずは Mac か Windows かですが、純粋に音質だけで比較すると Mac がやや有利です。
ですが、Windowsマシンは4万で購入できますが、Macは9万円しますので、価格差を考えれば
妥当なラインかと思います。 
PC本体まで含めて考えると、Macは完成品しか選択肢がありませんがWindowsマシンは
ESPRESSIVO SOUND PC 等に代表されるように、オーディオグレードのモデルがありますので
OSによる音質差をハードで逆転することが可能です。
そのため、吉田苑では ESPRESSIVO SOUND PC + Windows7 を使用しております。
Windows のヴァージョンですが、残念ながらXPは音質が悪すぎて使えません。
PCオーディオ初期の頃が丁度このXPの時代だったのですが、当時のMacとXPを比較すると
歴然とした音質差があったため、今でも良く言われる音質が良いのはMacというイメージを作ったのは
XPの罪が大きいです。
現在でも単純にOSだけの比較をするとMacが良いとは思いますが、Windows7以降では
その差はかなり小さくハードで逆転可能になっています。
Windows Vista でも悪くは無いですが、そこまで良くもありませんのでピュアオーディオ
で使用するOSとなるとWindows7がお勧めです。
Windows8も音質は7と同等ですのでDACが対応出来ているならば8でも問題ありません。
ですが、オーディオメーカーは小さなメーカーが多く、未だに8は非対応だっったり
動作が不安定なモデルが多数あります。
そのため、可能ならばWindows7をお勧めしております。

再生ソフト
JRiver19を使用しております。
ほんの数ヶ月前までは、有料ソフトとFoobar2000に代表されるフリーソフトの音質差は
比較的小さくお金を出してまで有料の再生ソフトを購入するメリットはあまり感じませんでした。
ですが、3ヶ月ほど前に発表された JRiver19 はFoobar2000を大きく引き離す高音質再生が可能に
なりました。
ここまで差が大きくなると逆にこのソフトの代金  $49.98 が安く感じます。
約5,000円でこの音質が手に入るならば購入するべきだと思います。 
30日間の試用が可能ですのでぜひ試してみてください。

このようにソフトウェアーのアップデートで飛躍的な音質アップが可能な点が
PCオーディオの魅力ですね。
JRiveの場合、一度購入すればアップデート費用は無料ですので常に最新のソフトを
使用可能です。
CDプレーヤーのようなハードは一度購入すると、本体を買い換えない限り音質は変わりませんので
この違いは大きいですね。

NAS
上でも書きましたように現在は バッファローのLS421を使用しておりますが
早急に DELA N1A へ入れ替えたいです。
受注生産のため2ヶ月先なのが歯痒いですね。

ESPRESSIVO SOUND PC
Windows7
JRiver19
バッファロー LS421 

このシステムにDACの SOULNOTE sd2.0 や PsAudio PWDmkII を合わせたシステムが
現時点での吉田苑PCシステムになっております。
このシステムから出て来る音は、ピュアオーディオとして十分に通用すると思います。
こうなってくると、CDと比較してどうなんだ?となると思いますが
CDにはCDの良さがありますので、アナログレコードとCDが共存しているように
どっちが良いでは無く、両方楽しんでいただきたいです。





 
 2014/04/06  MAGNEPAN Mini Maggie System  324,000円(税込)
 

申し訳ございません。大変長い間更新をサボってしまいました。
自分でもびっくりしてしまいましたが、今年に入って初めての更新なんですね・・・
せめて一月に一度は更新できるように頑張ってみます。

今年最初の日誌は最近ではあまり見かけなくなったプレーナー型スピーカーです。
振動板を極限まで軽量化出来る、エンクロージャーが必要無い、等のメリットがありますが
低音を出そうとすると大型化し、大型化するほどインピーダンスが低下する傾向があり
1Ωくらいまで(ほとんどショート状態!)下がってしまう事がある等のマイナス面もあり
今でも製造しているメーカーは数社しかありません。

ですが、音色はこのタイプでしか出せない物が有り、フワッっと全身を包み込むような
独特の空気感はこれで無くてはダメという根強いファンの方も多いです。

通常のモデルもありますが、今回は前々から気になっていたデスクトップシステムを聞いてみました。
メーカーさんの商品紹介写真とデスクトップ型というイメージからコンパクトなシステムを
想像していたのですが、実際に箱から出した時の第一声は「でかっ!」でした・・・
左右の中高域用ユニットと低音用の3点セットスピーカーなのですが、低音用のスピーカーは
かなり大きく、とてもデスクトップに設置出来るサイズではありませんでした。
普通にスタンド等の台に設置して鳴らす事になると思います。

 



まずは、左右の中高域ユニットをスタンドに乗せて低音ユニットは左右のスピーカーの
真ん中の床に置いて鳴らしてみました。
これはいけません。低音ユニットは実際には中域までカバーしていて声の帯域までここから
出ています。そのため定位が床に引っ張られ地面から声がします。
ですので、スタンドをもう一つ用意して3ユニットが同じ高さに揃うようにしたところ
定位の問題は改善されましたが、位相が揃わず違和感が取れません。
中高音ユニットと低域ユニットの位置合わせは、きっちりと調整しないと位相が揃わないために
ぽんと置いただけで良い音は望めないスピーカーです。
最も確実で簡単なのは、横一列にきっちりと揃えるのが良いと思いますが、それでも数ミリ動かすだけで
位相が変化するので難易度の高いスピーカーだと感じました。

 

横から見るとこんなに薄いです。

満足の行く状態まで調整するには、かなりの時間を必要としそうでしたので
完成度8割程の状態で視聴しました。
まず感じるのはプレーナー型特有の空気感です。
柔らかく包み込まれるような再生音はこの型の特徴をきっちりと出しています。
刺激的な音も出ませんので、リラックスしながら女性ヴォーカルを聞くと気持ちよさそうです。
構造上、大振幅が取れず厚みやエネルギーを再現するのは苦手ですが
陽炎のような柔らかい透明感は魅力です。

吉田苑が普段目指している、明快で正確な再生とは方向性が違いますが
良い意味での曖昧さを持った、気持ちの良いスピーカーです。