お客様から当社が受け取る手紙は一日平均7通だ。例えば、連邦首相が受け取る郵便物の数を考えるとかなり少な
い。
だがそれには理由がある。1つは、我々が嘘をつかないからだ。2つにはそれでもディナウディオ所有者の3分の1以
上の人が手紙を出しているからだ(言われているように、当社のスピーカーは滅多に姿をみせない)。
お客様からの手紙の呼びかけの言葉は、ビジネス郵便には型破りのものがほとんどだ。"Liebe Missonare"(親愛な
る伝道者殿)、"Sehr geehrte Wahrheitsverkunder"(尊敬する真実の告知者)、あるいは簡単に"Liebe Leute"(親愛 なる皆様)などだ(他社では、顧客からの手紙は"Sie Mistkerl !"(この卑劣な野郎)、"Diebe Lugner und Betruger" (泥棒、嘘つき、ペテン師)あるいは、あまり迫力のない"Das wird Ihnen noch leid tun"(貴社は悔やむことになるだろ う)と言うような言葉で始まる場合が多いと聴いている)。
手紙には、多方面にわたり啓発される内容が書き込まれており、当社従業員全員が毎日喜びを感じている。
キャビネット製作担当のフーゴ・ニールセン(センの表記ではSが2つある)はアルフレッド Bが経験したことを不思議に
は思わない。(「サキソフォンが部屋の真ん中に浮かんでいる」)。
上級開発技術者のアンデルス・ラッセンは(現にそう呼ばれている)、トーマス Bの経験を喜んでいる(「声が聞こえ
る」)。
検査主任のエリック・ニールセンはファルク Sの質問に大笑いした(「隣人のContour 4をきっぱり使えないようにする
方法はないか」。ラジオ・スカンデルボルクは「原則としてありません」と答えた)。
会計担当のアラン・ジェンセンはユルゲン Sの認識に感激している(「デンマークのスピーカーを日本の装置に接続で
きるのか。可能ならば、その理由は何か。それは冒涜にはならないか」)。 氏の長命と子孫の繁栄を祈るとのお客様からの返信に対して感謝している。ただ今のところ5人の子供がいるが、こ れは当社のスピーカーと関係があるわけではないだろう。 |