20.真実のサウンドを
真実のサウンドを楽しむ方法

そうではないと言ってくれ
 
1. 真実の音響の本質的特徴は、単純性と規則性にある。

そこで、どうすればハイファイ装置が嘘をつかないようにできるか、まさにデンマーク的な助言を幾つか述べてみよう。

2. コンポーネントの選定では、まずスピーカーから始め(これ以外に方法はない)、残りの装置はこれに合わせるこ
と。
これによってのみ、エレクトロニクスの真の特性が発揮される。

3. アンプはどれが適当かについての一般的勧告は、デンマーク人としてはとてもできるものではない。お手伝いで
きるのは、経験と知識の豊富なディーラーだけだ。

4. 原則論としていえることは、アンプ設計者は従来型の多くのスピーカーを従来とは違う特異なインピーダンス経路
に合わせることは、ほとんど不可能だと言うことだ。

その直線性のおかげで、当社の有名なスピーカーは全く問題がない。

5. ラウドスピーカーを共鳴しやすい床面に置くと、家全体が楽しげにガンガン響きわたることになる。

その対策として、スパイクやゴム・ダンパーが有効だ。

スピーカー底部の端からできるだけ遠い位置に置けば、真のサウンド文化の大家は、デンマーク嫌いの隣人から安
心して離れることができる。

6. 小型スピーカーは概して大きな投資を必要とすることが多い。すなわち、スタンドへの投資だ。

Dynaudio Master Standならびに(いわば最後の手段ultima ratioとしての)Dynaudio Ultimaがクオリティー・サウンド
の基礎柱だ。

7. 目は動く。耳は動かない(このルールの数少ない例外の一つが、前ページでご存じのベルゲ・ジェンセンだ)。

このため、あなたとスピーカーの位置との間の距離は両スピーカー間の距離よりやや大きく取る必要がある。


8.極の接続を間違えば、スピーカーは必然的に嘘をつく。

この対策は簡単だ。スピーカー・ケーブルをアンプから切り離し、バッテリーのプラス極をスピーカー・プラス極とをつな
ぎ、メンプレンが外側に動くかどうか観察されたい。

動かない場合は、転極させること。

動いた場合には、読みとりを続けること。


9.ケーブルは敏感だ。ゴムで被覆して工場から出荷されるのには根拠がある。

メタル・ワイヤー・エンドを素手で扱えば腐食を招くので、やめて欲しい。



10.ラウドスピーカーは、呼吸のための空間がたっぷり必要だ。

高いお金をかけたスピーカーを部屋の隅には置かないで欲しい。(サイズに応じて)後ろの壁からは少なくとも半メート
ル、側面の壁からは1メートル離して設置して欲しい。



11.適正なリスニング・ルームは減衰が必要だ。

だが残念ながら、理想的なルーム・ダンピング(減衰方法)について、一般論は述べられない。それができる人は嘘を
ついていることになる。

真のディーラーと相互に信頼できるまで話し合っていただくことをお勧めする。



12.優れたシャーシーであれば、なおさらそれだけ理想的な演奏状態に至るまでには時間が
かかる。新品のスピーカーでは数週間、サウンドがすでに決定的成熟段階に達したものでは
数分かかる。 
デンマーク人は嘘をつかない
 
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