D/Aコンバーター
SOULNOTE sd2.0

発売中
定価 372,600円(税込)


8/22更新内容: 7/28の日記にPCオーディオ関連補足追加

sd2.0B Specifications
対応タイオウサンプリング周波数シュウハスウ 22.05/24/32/44.1/48/64/88.2/96/174.6/192kHz
対応タイオウフォーマット 16〜24 bit  PCM  2ch STEREO
対応タイオウエンファシスフィルター 32/44.1/48/96kHz
デジタル入力ニュウリョク COAXIAL(RCA端子タンシ) 3系統ケイトウ : IEC60958準拠ジュンキョ
OPTICAL(角型カクガタ端子タンシ) 2系統ケイトウ : JEITA CP-1212準拠ジュンキョ
USB 1系統ケイトウ : AUDIO CLASS 1.0/2.0切替キリカエ
アナログ出力シュツリョク バランス1系統ケイトウ出力シュツリョクレベル5.0V
適合テキゴウ負荷フカインピーダンス5kΩ以上イジョウ
アンバランス1系統ケイトウ出力シュツリョクレベル2.5V
適合テキゴウ負荷フカインピーダンス5kΩ以上イジョウ
周波数シュウハスウ特性トクセイ サンプリング周波数シュウハスウ 44.1kHz : 2Hz〜20kHz (±0.5dB)
サンプリング周波数シュウハスウ 192kHz : 90kHz(-4.9dB)
S/N 110dB
ダイナミックレンジ 100dB
ゼン高調波コウチョウハヒズミリツ 44.1kHz/16bit : 0.0023%(2Hz〜20kHz)
192kHz/24bit : 0.0018%(2Hz〜20kHz)
チャンネルセパレーション 110dB(2Hz〜20kHz)
デジタルフィルター 24bit 8バイオーバーサンプリング
アナログフィルター 3パッシブガタ
電源デンゲン電圧デンアツ AC100V  50/60Hz
消費ショウヒ電力デンリョク 35W
最大サイダイ外形ガイケイ寸法スンポウ 本体ホンタイ : 420(W)×98(H)×233(D)
パワーサプライ : 420(W)×98(H)×233(D)
カラー ブラック  (シルバーは無し)


試聴レポート (試聴者:吉田)

7月31日(日) 音質評価

デモ機が入って丁度1週間が経ちました。
最初からエージングが有る程度なされていたのか、使い始めから仕事中に気になる程、リアルな音が出ています。
鈴木氏が過去に携わったDACと比べると、最初から有る程度音のいいDACを聴いたのは初めてです。
過去のProjectD1、dc1.0と新品の時にはエージングが進まないと、最初は壊れているんかいな、と言うくらいまとまりに欠けた音を聴いてきましたので、今回も有る程度のエージングは必要かと思っておりました。
もちろん今回はこちらに持ち込む前に少しエージングはなされていたものと思いますが、
見事に期待を裏切り、最初から結構飛ばしています。

幸い中古のdc1.0SE-DNSも入荷しましたので、比較試聴を行いました。
過去にProjectD1からdc1.0とS/N感がかなり良くなり、これはすごいと思っていましたが、何のdc1.0SE-DNSからsd2.0にすると、使い古された言葉ですが、更にベールが一枚はがれます。
トランスポートはPS AUDIOのPWT、アンプはNmode X-PM10、スピーカーはX-NR100とSPECIAL25です。

前作のdc1.0(dc1.0-SE-DNS)と比較するとまず感じるのは、ややフラットになった印象です。しかし中域、中低域のエネルギーがdc1.0SE-DNSよりも減ったと言う感じもしません。
よりエネルギッシュになったのかと思うとそうでもなく、良い意味で中域、中低域のエネルギーや張り出し感は、dc1.0(dc1.0SE-DNS)と同等な物を残しつつ、上下のレンジと解像度、奥行き感、dc1.0(dc1.0SE-DNS)以上にソフトに入っている空気感を醸し出しています。
SOULNOTEの代名詞の中域、中低域の躍動感はうまく残ってますが、基本同じ回路で延長線上でも44.1Khzから出てくる音は、また別の音(音楽)になった錯覚さえ覚えます。
何より、ボーカルやアコースティク系のライブ物がやたらとリアルです。
声質と空間(空気)が半端なく良く出ています。
上品な部分の再生もできます。
もちろんdc1.0が悪いわけではありませんし、dc1.0は最初のSOULNOTEの顔だけあって、音のイメージを決めた商品で、dc1.0はdc1.0の良さがあります。

それでも進化するとはどういうことなのかを教えてくれるDACに仕上がっています。

2個体で電源部が別で、それだけでもS/Nの向上になりますが、それ以上に回路は精査されています。
カタログに書いてしまうと、dc1.0とさほど変わらない内容になりますが、基盤の作りだけでも、dc1.0よりも細かくS/Nを稼いでいるでしょうし、各部に使用されているコンデンサーもdc1.0以上に低ESRの物が贅沢に徹底して使用されています。
その他見えない部分も精査されているという話で、細かい部分を積み重ね、やり直してdc1.0とは別のDACを作りだしています。

それからUSB(1.0、2.0)の入力に関してですが、これも進化した鈴木サウンドがします。
通常の2番入力にHifaceProを繋いで入力してみましたが、比較すると見事に鈴木サウンドがします。特別HifaceProを介して入力しても悪くは無いのですが、軽くなってしまいました。
縦横の奥行き感、エネルギーの出方とUSBでも、しっかりとした芯のある音が出てきます。
手を抜いたところはここにも見受けられません。

最近、オーディオは個人の好みで合うものであれば良い。
もちろんのことなのですが、どうも好みだけが一人歩きして、こういった物の進化の意味が、どんどん薄くなってきている様に思います。
最近非常に人気が高いDAC ICを搭載したDACを聴きましたが(カプリスではありません)、人気が高い理由が分かりませんでした。
最初店長が中音域が厚くて良いと言っていましたが、そのDACを聴いた時に、ステレオイメージがまったくなく、音が真ん中に集まって団子状態になっていましたし、ステレオとしての再現性が乏しいDACでした。
もちろん店長に、ステレオ再生とは「何ぞや」と聞いたとたんに気が付いたようですが、団子で良くて音色を聴くだけなら、モノラルでも十分ですし、ステレオ再生に必要な基本は、やはり空間、音場の広さや、定位と情報量とまずは追いかけられる物の最低でも必要な部分はキープしておきたいところです。
最近評判の良い海外製アンプの中でも似たような傾向の物が見受けられますし、今一度、当たり前のことですが、ステレオ再生を考え直してみる必要を感じています。
ステレオ再生をキープしたうえで音色が好み合えば言うことは無いでしょう。
(モノラル再生でも過去にすごい空間の出るシステムはありますが、この場合のモノラルはラジカセ並みの音像と言うことです。)

話が脱線しましたが、今回のsd2.0は正直言いますと、sd1.0+dc1.0で、別電源化してUSB等の今時のDACにしたものが来るかもしれないと、冗談でも思っていました。
鈴木氏の作るものですから、そんな物は来ないとは思っていても、このご時世ですし、正直現物を聴くまで分からないと言うところでした。
しかし、見事に期待は裏切られました。
このモデルに関しては、9月になりますが、量産機入荷後、自宅試聴用のデモ機もご用意いたします。
真の進化は是非、ご自宅で試聴してみてください。

それから、6月にdc1.0の最終ロットをお買い上げのお客様には、sd2.0の情報入手が遅れましたことをお詫びいたします。
ご6月にdc1.0の最終ロットをお買い上げのお客様で、sd2.0にご興味がおありのお客様は相談に応じますので、お気軽にご連絡ください。

定価は357,000円(税込)に確定いたしました。
少し早いですが、ご予約も承ります。



2011/07/28(木) 技術内容

SOULNOTEの初代D/Aコンバーターdc1.0から6年が経ち、D/Aコンバーターの使用目的は、PCソースの再生も含め多様化しています。
今回、SOULNOTE久しぶりの中級D/Aコンバーターの更新となります。

今回はsd2.0技術内容です。
まずは、前作dc1.0と同じく、CD再生に重点を置いた、独自の非同期型Digital Audioレシーバー(FPGA)搭載した44.1kHz/16bit専用入力装備(Input 1)しています。
最善のコンパクトディスク再生を達成すべく、前作のdc1.0同様、つながれるトランスポート、プレーヤーの性能を最大限引き出す為、SOULNOTE独自の非同期型ジッターレスDigital Audioレシーバーを搭載。メモリー回路にデータを一時的に蓄えることで送り側とのクロック差分を吸収し、PLLを完全に排除、自身のクリスタルで生成された高品質なマスタークロックにより、ジッターのないピュアなデータをDAC ICに送り込みます。



光/同軸入力に加え、USB入力(Input 6)も搭載。さまざまなソースのあらゆるサンプリン
グ周波数に対応、22.05〜192kHzのサンプリング周波数に対応。同軸2系統、光2系統
に加え、USB入力(AUDIO CLASS 1.0/2.0リアパネル切り替え)も搭載しています。

次にこれらの信号を入れる、DAC ICですが、定評のあるPCM1792Aを左右に1個ずつ、計2個4ch分使用しています。この大きな電流出力を最大限に活かすため、高精度抵抗による最もシンプルなI/Vコンバーターを構成しています。
その信号は、SOULNOTEお得意のNon-NFBフルディスクリートバランスアンプに入ります。
出力アンプは広帯域・ハイスピードを誇り、DAC IC出力からホット/コールドがまったく対称な理想的なバランスサーキットを構成しています。

電源部は、高いS/Nを得るため、400VAの大容量Rコアトランスを別筺体で搭載しています。
別個体の大容量Rコアトランスと、本体側の無帰還高速電源のファーストリカバリーダイオード、±10パラの小容量ハイスピード平滑コンデンサーで電源部を構成し、各ステージに対し余裕のある電流を供給しています。

そしてこのモデルの他にない特徴として、ノイズフロアを画期的に低減する不稼働ブロック
の電源シャットダウンシステムが上げられます。
Input 1にてCD再生中は、他のPLLブロック、USBブロックの電源をシャットダウンします。
PLL回路使用時は、他のFPGAとUSBブロック電源をシャットダウン。USB入力使用中は、FPGAブロックの電源をシャットダウン。
つねに不稼働ブロックの電源をシャットダウンすることにより、高調波ノイズのまわりこみの影響を防ぎ、動的なノイズフロアを画期的に低減しています。
また、USB入力については、sd2.0B本体に内蔵する高品質な専用レギュレーターにて電源供給を行い、前段とのノイズループを遮断しています。

大まかな技術資料ですが、要所に、SOULNOTEのこだわりが見えます。
44.1の音の違いは前作dc1.0と比較しても引けを取らず、dc1.0でも聴こえない音が聴こえます。
まだ鳴らし込んでいる際中ですが、すでに期待を超えた音がしています。

8/22 USB関連追記

SOULNOTE鈴木氏よりUSB関連について色々教えて頂きましたので追記いたします。

まずUSB AUDIOコントローラーチップにTENOR製の最新IC「TE8802L」採用しています。
(このチップは他ではLINDEMANのDDCなどで採用されています。)
電源もバスパワーを使用せず、内部搭載のの高品質の専用レギュレーターにて電源供給することで前段とのノイズループを遮断しています。
USBブロック(基板)内に専用マスタークロック(水晶発振子)を搭載しUSB Audio Class2.0用の専用ドライバーをインストールすることで完全非同期を達成しています。
これによりつながれるPCのクオリティの差異の影響を排除されます。
 (専用ドライバーをもちいずAudio Class2.0で動作するものは実際にはAdaptiveである可能性が高いようです。sd2.0BはClass 1.0モードでもAudio Clockは自身のマスタークロックを活用するため半非同期ともいえます。)

対応OS
■Adaptive(Class 1.0)モード
「Windowsの場合」
Windows XP(32bit)・Windows Vista(32bit)・Windows 7(32bit/64bit)の最新の各OSのサービスパックが適用された状態で使用できます。
「Macの場合」
Mac OS 10.5以降で使用できます。

■Asynchronous (Class 2.0)モード
「Windows 32bitの場合」
Windows XP・Windows Vista・Windows 7の最新のサービスパックが適用された状態で
専用ドライバーをインストールすることにより使用できます。
「Windows 64bitの場合」
専用ドライバー準備中です。
「Macの場合」
Mac OS 10.6.4〜10.6.8以は専用ドライバーをインストールすることにより使用できます。
※LIONは完全な検証ができておらず、まだ動作保証はできないようですが、実際には動いています。
音質も従来のMAC OSよりも良さそうです。

「その他OS」
・Linuxはドライバー対応いたしません。Adaptive(Class 1.0)モードの24bit/96kHzまでの対応です
・iPadはAdaptive(Class 1.0)モードの24bit/96kHzまでの対応です。

今回はここまで。次回、音質について書きます。



2011/07/25(月) 製品概要

今回は製品概要をお話します。
sd2.0もsd1.0と同じく入力は6系統です。
ボリュームやヘッドホンアンプなどはありません。リモコンにも対応してないのは他のソウルノート製DACと同じです。
出力もRCAとXLRの2系統で以前のSOULNOTE DACと同じです。

↓がsd2.0の背面の入力端子群です。



入力は全部で6系統
1番:同軸44.1KHz/16bit 専用
2〜3番:同軸SPDIF 192KHz/24bitまで
4〜5番:光SPDIF 192KHz/24bitまで
6番:USB

1番の同軸入力は44.1/16Bit専用で、dc1.0と同じく非同期(遅延有り)
で動作するためCDを繋ぐならココがもっとも高音質です。

2〜3番及び4〜5番は遅延無しで192Khz/24bitまで対応
AV機器と繋ぐならここに繋ぎましょう。

USBはモード切替スイッチ有りで
・USB Audio Class1.0(OS標準のドライバーで動作)の場合、アダプティブ方式の96KHz/24bitまで
・USB Audio Class2.0(要ドライバーインストール)の場合、非同期方式で192/24bitをサポート
非同期方式が使用できるのでClass2.0使用の方が高音質でしょう。
私自身はUSBは、よくあるオマケ程度と思っていましたが、USB2.0の非同期方式など、かなり本気のようです。
PCオーディオ使用にも期待できそうです。

概要を見る限り、sd1.0とdc1.0の機能をミックスして別電源化し、更にPCオーディオも本機単体で楽しめるDACと言うところでしょうか。

次回は吉田の方に技術解説をしてもらう予定です。

尚、お客様のご来店試聴も、もちろん歓迎致します。
ですが、本機はSOULNOTE社からの試作機を短期間お借りしてる状態ですので、SOULNOTEから返却要請があれば、すぐ返却します。
ですので来店されても試聴できない可能性がございます。
ご試聴ご希望の場合、来店前に当店に電話で御確認をください。
よろしくお願いします。

2011/07/24(日)

本日、試聴機が入荷しました。

閉店時間間際ですので、本日は電源入れっぱなしでエージングを行います。
試聴レポートは、本ページに順次UP、していこうと思っています。

お楽しみに!!