THIEL SCS4
待望の同軸コンパクト発表!
意外なことにティールは15年以上前から同軸を作っていたらしい。(1991年SCS)
大変心細い知識なのが申し訳ないが、型番で分かるとおりこの機種で
4作目ということである。ティールは、個性的な音色より、位相の整合性に注目して
3次元再生とユニット間のつながりを大事に開発を進めてきた数少ないメーカーである。
そこには、焦点を意識しての加工精度に優れたエンクロージャーが特徴であったが、
もう一つの道が同軸であることは間違いが無い。
この2年フルレンジが話題を集めたが、少数の例外があるものの、やはり再生周波数と
言う意味では少し苦しい、その一つの解決策が同軸マルチウェイなのである。
この時期に価格がこなれたこの製品が発表されたのは大変嬉しい。
16センチユニットは、小さな部屋でもハンドリングしやすいやや縦長のエンクロージャー
を可能にしている。
二つバスレフポートがユニットをはさむ形で意識的なカーブに仕上げられている。
バッフルの軽合金も効果を見込める。
音は、やや明るめで、低音の基部もしっかりしている、同軸の優位性も十分に発揮されて
音が目に見えるようだ。
周波数の強調もないので音楽ジャンルも選ばない。
うるさくならずにしっかりした音の出る大人のスピーカー。
従来のティール製品の様に距離も選ばない。本当に使いやすい信頼できる製品だと思う。
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THIEL SCS4 定価 346,500円(税込、pair) ![]() クロスオーバー:3kHz 帯域幅(-3dB):47Hz-20kHz 周波数レスポンス:48Hz-20kHz±2dB 位相特性:±10°以下 感度:87dB@2.8v-1m インピーダンス:公称4Ω(最小3Ω) 寸法:213Wx447Hx296D(mm) 重量:11.5kg |
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ヤマハ復活!
A-S1000 CD-S1000
前作の2,000シリーズを継承し見た目の印象もそのままなら、音の印象も良く似ている、
繊細で少しきらびやかな美しい高域、もたつくことの無い中域は、上品である。
ありがちなこれ見よがしの低音を響かせるような愚を避け見事にヤマハの音楽観を20年の
月日を越えて再生してくれた。
吉田苑的に、なんだかけなされそうな設計コンセプトも見事に成功している。
2000の発表のときに注目していたのだが、やはりこの価格帯を待っていたのである。
CD-S1000も大変にこなれた設計と音作りで、スピード、エネルギー感に物足りなさはあるものの
アンプとのマッチングも取れて、位相の揃ったシステムを構成する。
国内アンプ、SACDの選択肢を確実に一つ増やした。