殻は真の種から生じる。スピーカーに誰かがどういう姿を理想としているか尋ねたならば、スピーカー自体にもこのよ
うに作って欲しいとの希望があるだろう。当社はまさにこのような要望通りに製造しているのだ。(序文参照)

当社設計部門は、このスピーカーの率直な気持ちの実現を目標として努力している。(当社の設計部門はとりわけフ
レデリック・リックマンの名前で知られ、スカンデルボルクの範囲を遠く超えて最高の芸術的評価を博している。)

長年かけて研究開発した成果をリックマンが最高品質の木材で包むのだ。ケーブル・ターミナルでもまず、目に見え
ないよう覆い隠し、次いで床面に極力接近させるのだ。引っ掻き、破断を極力防止するため、埃がたまるのを防ぐた
め、またスピーカーを部屋の中の明確な幾何学的形式として引き立たせるためだ。

ロープのついたボックスにしないためだ。

だが、機能指向型のデザインは機能だけしか指向していないという批判は、リックマンの場合は見当違いだと確信す
る。フォームとデザインの法則は、まさに音響学の法則と同じように強固なものだ。そのためには、真の美は流行を
追いかけるお遊びになってはならない。球形スピーカーやフロントバッフルは当社の関心事ではない。

真の美は、飾り気がなく、簡素なものであり、どぎついものではないからだ。

我々デンマーク人とちょうど同じように。