2015.12.13
Fundamental リファレンスプリアンプ LA10の発売から、約2年と7ヶ月。
ついにLA10と対になるリファレンスパワーアンプMA10が発売になりました。
もう出ないのかと諦めていたのですが、鈴木氏も諦めずに頑張っていた様ですばらしいアンプに仕上がっています。
鈴木氏も、ある意味NEC時代のA-10Xを作った時やPHILIPSのLHH-A700を作った時の様に、
原点回帰で、今やれることを総てやったパワーアンプに仕上がったと言っています。
本領発揮は2台のBTLですが、シングル(一台でのRCAステレオ入力)でも、このクラストップのS/Nと音のニュアンスの細かさを誇ります。
何分価格も高いアンプなので、LA10をお持ちの方には、まずは一台からでも初めていただきたいアンプです。
もちろんBTLでは、FundamentalのRM10はもちろんですが、DYNAUDIOのTemptation、ConfidenceC1Platinumが、店頭で、静けさを保ちながらダイナミックに鳴っています。
本気の鈴木サウンドです。
下記、鈴木氏本人より直接書いていただきました。
「MA10は自分たちでもイメージした以上の領域に到達した自信作です。あらゆるスピーカーで、まさに音楽そのものを採れたて鮮度100%でリスナーにお届けできる新次元のアンプです。システムや環境に係わらずお試しください。
発売までに時間がかかってしまったのは、将来にわたって同じ内容・クオリティで製作し続けるための部品の選択や確保のためでした。必要な半導体やCRパーツもサービス・修理用も含め膨大な数量を確保しました(生産終了でもう手にはいらない部品もあります).
ステレオアンプとして1台から始めていただいたお客様が、5年後にもう1台購入してモノラル化を図っても、2台の違いはエージングだけと言える内容です。安心してご購入ください。ともかくこのアンプが通用しなかったら会社をたたむ覚悟ですので(笑)」
さて吉田苑的にも、100万未満では、Nmode、SOULNOTEのプリメインがありますが、それ以上はSpectralに対抗するセパレートのセットがなかったのですがこれで揃いました。
更なる音のイメージは、スタッフコラムに順次掲載いたしますが、本当の音は、店頭にてお客様ご自身でご確認いただければと思います。
MA10の技術詳細です。
1.高S/N比を実現するシンプル動作のNon-NFB電圧増幅部
電圧増幅部は、ラインアンプ「LA10」で培った超広帯域・高S/N比のディスクリート高速電流バッファーアンプに、新開発超高精度カレントミラー回路を組み合わせ、抵抗2本の比率だけでゲイン(増幅度)が決定するシンプルな動作の一段増幅回路を構成しています。
オーバーオールのNFBなしで高精度かつ高S/N比を実現し、アンプトータルとしての平均残留雑音は9μV(STREO使用時 Aカーブ補正)以下という静けさです。
音楽そのものだけでなく、録音環境や背景までも描き出します。
2.強力な駆動力と広帯域を誇る3段ダーリントン電流増幅段
電流増幅段は、広帯域バイポーラトランジスターによる3段ダーリントン出力段を構成しています。
最終弾も特製の揃った高速トランジスターを採用し、シングルプッシュプルでありながら、MONO使用で240W/4Ω、STREOで120Wx2(2Ω)という強力な駆動力と、DC〜2MHz(+0,−1.0dB MONO 8Ω1W出力時)という超広帯域を両立しています。
音楽の持つダイナミックレンジ、静と動の対比、躍動すべてを表出させます。
3.さまざまな安定性を確保したDCアンプ構成
電流バッファー部やカレントミラー回路、バイアス回路など各所でトランジスターの熱結合を図り、完全DCカップリングながら、入力時のDC変動を極小にし、高い安定性を得ています。
4.出力リレーに接点やコイルの入らない音質劣化皆無の新開発プロテクト回路
安定度の高いNon-NFBアンプ構成の恩恵で出力部には発信防止コイルも必要としないほか、通常必要悪として存在する、出力に直列に挿入されるプロテクトリレーも取り去りました。
スピーカーやアンプの出力半導体を守るプロテクト回路は、カレントミラーの定電流回路部分にリレーを挿入し、DCオフセットの増大や、発振、出力ショートによる過電流などの不慮のトラブル時には電流増幅段のバイアスを枯らし、カットオフすることにより出力を停止する新しいプロテクト回路を開発いたしました。事実上音質劣化のない、実質の駆動力を高める画期的なプロテクターです。