世に言う「ダブルネーム」ブランド、しかも二つとも国産という非常に珍しいコラボレーション
である。歴史的に見ても、パイオニアの名作は数少ない、「あぁ」と思いつくとエクスクルー
シブだったりする。この「ピュアモルト」シリーズでも3作目であるが前2作は問題外。
ノブとサイドウッドにこの材料を使うなんてトンデモアンプまであったのだが、やっとその真
価が発揮された一台である。
音の傾向は、日本製らしくバランスが良い、八方美人。丁度良いハリ、低域の締まりは、
外国製に見られない。がぁ!その上で、見事なまでにアンプの性格をレポートする。
ダリ、ロイヤルメヌエットでは物足りない、ラディウスでは派手すぎる。というかたには大変お
勧めしやすい。
バッフル前面を少し狭めた大人しいデザインが、良く沈み込んだホワイトオークの虎斑に
良く合い。柾目の小口が上部からの写真で確認できる。高級感さえ漂うデザインである。
国産大手メーカーさんからこのような製品が出たことは、個人的には大変喜ばしい、意外な
事件である。
現在、相性良好が動いていないので、このスピーカーの相性を考えながら組合せを
ご紹介して見よう。
組合せ価格 129、800円
LSSC ラインケーブル スピーカーケーブル ベルデン497U(4m)付属
A-905FX改(メカニカルグランドアーズ仕様)、C-705FXとの組合せ。
こうしてみてみると吉田苑らしくない普通のメーカーさんのアンプとスピーカー
の組合せ、良いですねぇ。どこでも買えるようなセットなんでどうぞお近くの
電気屋さんで(笑) 吉田苑が意外にまともな音を愛している事が理解して貰え
るかもしれません。
まっとうな再生音は、マニアを目覚めさせるには充分なインパクトを持ちながら
温かく適当にメリハリを表現してくれます。 両メーカーさんのオリジナルとの聞き
比べをしていただくと、この極めてありふれた組合せが如何に優れているか体感
出来るでしょう。